タカミヤ、業界初の安全基準をクリアした新型クランプ「T-Earth」を開発

〜事故リスクの低減と作業者の負担軽減を実現〜

株式会社タカミヤ

足場をはじめとする建設業界のプラットフォーマーとして、業界課題に革新的なソリューションを創造しつづける株式会社タカミヤ(以下タカミヤ、大阪本社:大阪市北区、東京本社:東京都中央区、代表取締役会長兼社長:髙宮一雅)は、業界で初めて高張力軽量パイプの安全基準をクリアした新型クランプ「T-Earth」を開発し、2025年10月1日より機材委託サービス「OPE-MANE(オペマネ)」で取り扱いを開始します。

「クランプ」とは、足場のパイプ同士や、パイプと鉄骨を連結・固定する金具です。本製品は、ボルトが突き出さない構造と、パイプを安定して保持し荷重や振動でもずれにくい、業界最高水準の滑り止め性能を持ちます。これにより、作業者がボルトに接触することや、足場が変形することによる事故リスクを低減し、作業者の安全と負担軽減に寄与します。

■開発の背景:建設現場の「非常識な常識」を変える

クランプは建設現場では不可欠な部材ですが、これまで「壊れたら買い替える消耗品」という扱いが一般的でした。新品のクランプは、製造時の試験で品質が保証されていますが、一度現場で使用された経年品は、管理された事業所を除き、再度強度試験が行われることはありませんでした。この慣習は「業界の非常識な常識」となっており、安全性への懸念が常に存在していました。

また、近年、足場の運搬や組立の負担軽減のため、鋼材を薄くした軽量パイプが普及しています。しかし、軽量パイプに対する従来クランプの締め付け基準が明確でないことから、過度な締め付けによりパイプの変形や結合部のずれが生じ、事故につながるリスクがありました。

この状況に対処するため、タカミヤは、軽量パイプでも、安全性と強度に優れた新型クランプ「T-Earth」を開発しました。

■新型クランプ「T-Earth」の主な特長

1. ボルト不突出デザインで“ひっかかり”を抑制
従来のクランプは、ボルトが外側に突出しているため、作業者の衣類や資材が引っかかったり、通行時のつまずきを誘発する恐れがありました。このため、人が通る場所にはプラスチック製の「クランプカバー」を装着する運用が一般的でした。そこで「T-Earth」は、ボルトの突出を抑えた外観設計を採用。カバーに頼ることなく、製品自体のデザインを変えることで、現場の安全性向上と作業負担の軽減に寄与します。

従来はボルトが外側に突出していたが(赤丸)、T-Earthはボルトの突出を抑えた設計

2. 業界一(*1)滑らない設計で結合部の滑りを抑制

「T-Earth」は、より長く、安全に使用するため、直径48.6mmという軽量パイプにジャストフィットするように設計されています。従来のクランプは、さまざまなサイズのパイプに合わせることで、接地面が不均一な状態になり、パイプの一部にだけ力がかかっていました。その結果、強く締め付けすぎるとパイプが変形し、結合部で「ずれ(滑り)」を引き起こす原因となっていました。

しかし、「T-Earth」は直径48.6mmに特化することで、接触面を最適化し、パイプ全体を均一に掴むことができます。これにより、過度な締め込みによるパイプの変形を防ぎながら、業界一(*1)の保持力を安定して発揮します。加えて、「T-Earth」は、安全基準が評価され、仮設工業会の安全基準「仮設工業会認定品」と軽量パイプの安全基準「仮設工業会単品承認品」を緊結金具業界で初めて同時取得した製品です。これにより、これまで安全基準がなかった軽量パイプにおいても、高い安全性を担保することが可能になりました。

3. 人と地球に優しい設計

クランプカバーが不要な設計により、プラスチックの廃棄物と、その製造や廃棄に伴うCO2を削減します。また、今後はリサイクル過程において電気炉を利用し、さらにCO2排出量を削減していく予定です。

さらに、錆を防ぐための表面処理(メッキ)では、従来使用されていた製造過程で人体に有害性の高い六価クロムメッキから、多くの環境規制対象とならない三価クロムメッキへ変更。これにより、メッキ作業者の安全確保を実現します。

*1: 新基準(単品承認)により、安全基準がなかった軽量パイプ(引張強さ700N/㎟以上(外径48.6㎜、肉厚1.8~2.0㎜)の溶解亜鉛メッキ、電気メッキの防錆処理を施した鋼管)に使用しても滑らないことが証明されている。(2025年7月時点、(一社)仮設工業会にて確認)

■取り扱いと運用:「消耗品」から「持続可能品」への転換

「T-Earth」は、一般流通では販売せず、タカミヤの機材委託サービス「OPE-MANE(オペマネ)」内でのみ取り扱います。「OPE-MANE」は、お客様が購入した機材の管理・整備を代行し、ATMの感覚で、全国の機材Baseから引き出して利用できるサービスです。

OPE-MANEについての詳細はこちらをご覧ください。

新型クランプ「T-Earth」についての詳細はこちらをご覧ください。

■T-Earthは「タカミヤプラットフォーム」の一環

タカミヤは建設業の深刻な人手不足・コスト高などの問題に対応するため、建設ソリューション群「タカミヤプラットフォーム」を提供しています。足場等の仮設機材の調達・運用マーケットプレイス提供やデジタル設計支援等のデジタル化にはじまり、鳶職人に特化した無料の求人サイトまで、多岐にわたるソリューションを統合しています。

今回の「T-Earth」もその一環として、建設業界の安全性・生産性向上などに貢献します。

主なサービス内容

  • 「OPERA」:建設DXの入口。仮設機材の24時間WEB注文などをはじめとしたプラットフォームポータルです。業務をデジタル化し、効率性を大幅に向上させます。

  • 「OPE-MANE(オペマネ)」:建設現場の機材管理委託サービスです。顧客が購入した足場機材の管理・整備を代行。足場の運用状況も確認可能です。ATMの感覚で、全国の機材Baseから足場機材を引き出して利用できます。

    「Iq-Bid」:足場のリアルタイムマーケット。次世代足場「Iqシステム」という保有資産の運用状況や市場価格を確認しながら、ユーザー同士で自由に売買できます。

  • 「タカミヤのBIM/CIM」:3Dレーザースキャナーで仮設工事の設計を効率化させることができます。また、3D図面を共有・更新活用することで、建築物の情報を一元管理します。

  • 「Tobira」:鳶職人に特化した求人サイトです。人手不足の解消を支援し、業界全体の採用効率向上が可能です。

  • 「タカミヤの安全教育」:墜落や落下時の衝撃数値の可視化など、バーチャルと実体感を融合した最先端の足場教育プログラムを提供します。

    これにより、タカミヤは建設業界のコスト削減、人材不足の解消、安全性向上、業務効率化を推進し、業界全体の生産性向上に貢献します。

■株式会社タカミヤについて

建設現場で使われる仮設機材をはじめとする、住宅用機材、構造機材、農業用ハウス、防災用ダムなど多彩な製品について、開発・製造から、販売、レンタル、設計、施工までトータルにサービスを提供しています。

技術革新を通じて付加価値の高い製品やサービスを生み出し、地下工事から超高層建物、高速道路、橋、農業、自然災害対策分野など、さまざまな「現場」の安全性・施工性を向上させ、業界の発展に貢献しています。

社名   :株式会社タカミヤ

代表   :髙宮 一雅

本社所在地:大阪市北区大深町 3-1 グランフロント大阪 タワーB 27階

     :東京都中央区日本橋3-10-5 オンワードパークビルディング12階

URL   :https://corp.takamiya.co/

設立   :1969年6月21日

資本金  :10億 5,214万円

従業員数 :794名(連結従業員数 1,415名)

事業内容 :仮設機材の開発、製造、販売及びレンタル、仮設工事の計画、設計、施工

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会社概要

株式会社タカミヤ

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URL
https://corp.takamiya.co/
業種
建設業
本社所在地
大阪府大阪市北区大深町 3-1 グランフロント大阪 タワーB27階
電話番号
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代表者名
髙宮 一雅
上場
東証プライム
資本金
10億5214万円
設立
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