全国ワークスタイル変革大賞2024関東・信越大会 受賞企業決定
~デジタル活用による業務効率化と新たな価値創造を評価~
全国ワークスタイル変革大賞実行委員会は、2024年10月17日(木)に埼玉県さいたま市で開催された「全国ワークスタイル変革大賞2024関東・信越大会」の結果を発表しました。本大会では、関東・信越地方を中心に、デジタルツールを活用した先進的なワークスタイル変革を実践する企業や団体の取り組みが紹介されました。特に、視覚障害者支援や人材育成、中小企業のデジタル化など、多様な分野におけるデジタル活用と、社員の主体性を重視した組織づくりに焦点を当てた企業の取り組みが評価されました。厳正な審査の結果、以下の企業が受賞しました。
受賞企業
最優秀賞:
- 株式会社mitsuki
「全盲のエンジニアと開発した視覚障害者のおでかけを楽しくするガイドヘルパー派遣のDX」
優秀賞:
- 株式会社IACEトラベル
「創業40年の旅行会社が挑む変革 ―経営危機を乗り越え、労働集約型サービスからの脱却を果たす」
奨励賞:
- NECビジネスインテリジェンス株式会社
「スタッフシェアードサービス企業全社員3,000名生成AI人材化の取り組み」
- 東北コピー販売株式会社
「情報は誰のもの? クラウド活用で得たNew Work Style」
最優秀賞受賞企業の取り組み
株式会社mitsukiは、「全盲のエンジニアと開発した視覚障害者のおでかけを楽しくするガイドヘルパー派遣のDX」をテーマに、視覚障害者の外出支援サービスにおけるデジタル化を推進しています。同社は、全盲のエンジニアと協力して開発した「お出かけくん」というシステムを導入し、ガイドヘルパーの派遣業務を効率化しました。
具体的には、以下の取り組みが評価されました:
1. LINEを活用した利用者とのコミュニケーション円滑化
2. クラウドシステムによる顧客データの一元管理
3. 紙と印鑑による従来の実績報告をデジタル化
4. マッチングアルゴリズムによるガイドヘルパーの効率的な配置
これらの取り組みにより、業務効率が大幅に向上し、1件の依頼を決定するまでの時間が半減しました。また、紙関連の作業を完全に廃止し、請求ソフトの入力業務や給与計算の時間を大幅に削減しました。
さらに、視覚障害者のデジタルリテラシー向上にも貢献し、スマートフォンの利用率が80%を超えるなど、利用者の生活の質向上にも寄与しています。
経営企画部の高橋昌希氏は「視覚障害の有無に関わらず、誰もが情報にアクセスできる社会の実現を目指して開発しました。この受賞を励みに、さらなる改善と普及に努めていきたいと思います」とコメントしています。
受賞企業の評価ポイント
各受賞企業の主な評価ポイントは以下の通りです:
1. 株式会社mitsuki(最優秀賞)
- 視覚障害者の外出支援におけるデジタル技術の革新的活用
- 全盲のエンジニアとの協働による、ユーザー視点に立ったシステム開発
- 業務効率化と顧客サービス向上の両立
- 視覚障害者のデジタルリテラシー向上への貢献
- 社会的包摂を促進する取り組みとしての意義
2. 株式会社IACEトラベル(優秀賞)
- コロナ禍による経営危機を契機とした大胆な事業モデル転換
- クラウドシステム導入による業務効率の大幅な向上
- 生産性向上と社員の働き方改革の両立
- 多様な働き方(在宅勤務、時短勤務等)の実現
- 旅行業界におけるデジタル化のロールモデルとしての役割
3. NECビジネスインテリジェンス株式会社(奨励賞)
- 全社員3000名を対象とした大規模なAI人材育成の取り組み
- 高年齢層社員のデジタルリスキリングの成功
- 階層別教育プログラムによる効果的な人材育成
- 社内文化醸成のためのイベント開催など、包括的なアプローチ
- 業務改革と人材育成の連動による組織的な変革
4. 東北コピー販売株式会社(奨励賞)
- 顧客との情報共有を通じた新しい価値創造
- クラウド活用による業務効率化と顧客サービスの向上
- アジャイル開発手法の導入による顧客ニーズへの迅速な対応
- 中小企業におけるデジタル化推進の好事例
- 地域のデジタル化推進への貢献
審査員は、各企業がデジタルツールを効果的に活用し、業務効率化と新たな価値創造を実現している点を高く評価しました。特に、視覚障害者支援や旅行業など、従来型産業におけるデジタル活用の成功事例として、他企業への波及効果が期待されています。また、単なる効率化だけでなく、社員の成長や顧客満足度向上、地域貢献など、多面的な観点からワークスタイル変革に取り組んでいる点が高く評価されました。
審査員講評
審査員の石川浩司氏(一般社団法人ライトハウスDX支援協会 理事長)は次のようにコメントしました:
「今回の発表者の皆さんは、それぞれの分野で革新的な取り組みを行っており、日本企業が進むべき道筋を示してくださいました。特に、デジタル技術の活用と人間中心の組織づくりを両立させている点が印象的でした。これらの事例が、他の企業にも広く波及することを期待しています。」
四宮琴絵氏(一般社団法人ノーコード推進協会 地方創生部会長)は以下のように述べました:
「各社の取り組みが、単なる業務効率化にとどまらず、社員の成長や顧客満足度の向上、さらには社会貢献にまで及んでいる点が素晴らしいと感じました。特に、視覚障害者支援や高齢社員のデジタルリスキリングなど、多様性と包摂性を重視した取り組みが印象的でした。これらの事例は、地方創生の観点からも大変参考になるものだと思います。」
イベント概要
- 日時:2024年10月17日(木)13:30-16:00
- 場所:M's SQUARE(埼玉県さいたま市)
- 主催:全国ワークスタイル変革大賞実行委員会
- 後援:関東経済産業局、関東総合通信局、信越総合通信局、埼玉県DX推進支援ネットワーク、(独法)中小企業基盤整備機構、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、(一財)全国地域情報化推進協会、(一社)中小企業診断協会、(一社)テレコムサービス協会、(一社)日本コンピュータシステム販売店協会、Workstyle Innovation Consortium、(一社) IT顧問化協会、Re-Innovate Japan
- 協賛:株式会社セールスフォース・ジャパン
今後の展開
最優秀賞を受賞した株式会社mitsukiは、12月19日に開催される全国ワークスタイル変革大賞2024全国大会に関東・信越大会の代表として出場します。
全国ワークスタイル変革大賞2024は、北海道・東北大会、北陸・東海大会、関東・信越大会に続き、今後も全国各地で開催を予定しています。各地域の特色ある取り組みを発掘・表彰することで、日本全体の働き方改革の推進を目指します。
【一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会】
事務局所在地:〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア
代表者:代表理事 森戸裕一
発足:2010年6月(法人化:2010年10月)
URL: https://jdxa.org
事業内容:デジタルトランスフォーメーション(DX)推進人材の育成や組織づくりの支援、DXに関するイベントや勉強会の実施、地域におけるDX推進に関するプロジェクト、DXの啓蒙・普及・政策提言、DXに関する情報提供ほか
■日本デジタルトランスフォーメーション推進協会が運営しているメディア
「経革広場」: https://www.keikakuhiroba.net/
「Digital Workstyle College」: https://digitalworkstylecollege.jp
「TechTrends」: https://techtrends.jp
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