“アセロラ×運動”の相乗効果に期待!ヒトを介してアセロラの抗酸化効果を実証
株式会社ニチレイフーズ(代表取締役社長:竹永雅彦)は、アセロラの運動能力機能への効果に関して、筑波大学との共同研究を実施※1し、第37回 日本動物細胞工学会2024年度大会 (JAACT2024)にて、その研究内容を発表しました。本研究の結果、骨格筋における効果を評価する実験用細胞(以下、「C2C12細胞」)において、アセロラが、PGC-1α遺伝子※2の発現量を大きく向上させ、ATP産生量とミトコンドリア※3量を増加させることが認められました。また、ヒト介入試験において、運動とアセロラ摂取を併用した場合に握力の向上が認められ、血中の抗酸化力を表す「BAPテスト」※4の数値が有意に向上しました。
ニチレイフーズでは引き続き、アセロラの運動能力機能に対するさらなる効果検証を検討し、健康で豊かな生活に貢献してまいります。
※1:本研究は、筑波大学と株式会社ニチレイフーズの共同研究契約に基づいて行われました。
※2:ミトコンドリアや血管の新生をコントロールし、筋肉の持久力(遅筋化)にも関わる遺伝子。
※3:ATPは、すべての細胞に存在する、エネルギーを蓄えて放出する物質。
ミトコンドリアは、そのATPをつくる役割を持つ細胞小器官。
※4:Biological Antioxidant Potentialテスト。
今回の共同研究では、アセロラの運動能力機能に対する効果を検証することを目的に、機能性評価試験を実施しました。
■機能性評価試験の内容
①:果肉を粉砕してピューレ状にしたアセロラをC2C12細胞に添加
②:①におけるATP産生量を測定
③:①におけるミトコンドリア量を測定
④:①におけるPGC-1α遺伝子に及ぼす影響を解析
■研究結果
アセロラの添加により、C2C12細胞のATP産生量、ミトコンドリア量、PGC-1α遺伝子発現の増加が認められ、特に、PGC-1α遺伝子の発現は大きな増加が見られました※5。
※5:PGC-1α遺伝子発現が増加すると、骨格筋中のミトコンドリア量およびATP産生が促進され、骨格筋の遅筋化(持久力)を促進することが知られています。
引用文献:Miura S et al, J Biol Chem 278: 31385-31390 (2003).
Miura S et al, Am J Pathol 169: 1129-1139 (2006).
Tadaishi M et al, PLoS ONE 6(12): e28290 (2011).
細胞試験の結果を踏まえ、アセロラ摂取が一般成人の筋量・筋力・ストレス・疲労に与える影響に関して、予備的なヒト介入試験を実施しました。
■予備的なヒト介入試験の内容
①:成人男性16名の対象者を、2群(アセロラ摂取+運動:8名、運動のみ:8名)に振り分け
②:8週間、週3回の運動を実施
③:アセロラ摂取+運動併用群は、運動1回あたり200gのピューレ状にしたアセロラを摂取
④:①の対象者の、筋量・筋力・ストレス・疲労の影響を測定
■研究結果
アセロラ摂取+運動併用群の握力の向上が認められ、血中の抗酸化力を表す「BAPテスト」の数値が有意に向上しました。ヒトを介して、アセロラの血中の抗酸化効果を実証したのは初めてです。
今後も、アセロラの効果に関して、ヒトによる検証を継続してまいります。
■アセロラとは
現在、南米(ブラジル)、東南アジア(ベトナム)が主な生産地の南国のフルーツ。レモン果汁の約34倍、果実100gに1,700㎎という圧倒的な量の天然ビタミンCだけでなく、カラダにうれしいポリフェノールをバランスよく含んでいます。
■発表概要
学会 |
第37回 日本動物細胞工学会2024年度大会 (JAACT2024) |
開催日 |
2024年7月23日(火)~2024年7月24日(水) |
タイトル |
『アセロラピューレの運動機能に対する効果検証』 |
発表者 |
佐々木 一慶(筑波大学 地中海・北アフリカ研究センター) 尹 之恩、大藏 倫博(筑波大学 体育系) 青木 仁史、花村 高行、原田 和彦、原本 典明(株式会社ニチレイフーズ 研究開発部) 礒田 博子 (筑波大学 生命環境系、地中海・北アフリカ研究センター) |
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