お別れ会・偲ぶ会に関する調査(2024年)パーティースタイルのお別れ会が復活
アフターコロナの影響か 中規模の立食スタイルが主流に
海洋散骨を中心に「旅立つ人、見送る人」に寄り添う終活事業を展開する株式会社ハウスボートクラブ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:赤羽 真聡、以下「当社」)は、当社のお別れ会プロデュース事業「Story」にて2023年7月~2024年11月までにStoryでお別れ会を実施したお客様データの調査をおこないました。(URL:https://hbclub.co.jp/news/20241220/)
実施の背景
お別れ会・偲ぶ会は通常、葬儀を終えた後に改めて場所を設けて行います。核家族化や地域の関係性の薄まりなど社会的背景によりコロナ禍以前から葬儀の規模は年々縮小傾向にあり、2022年にはごく身内だけで執り行う「家族葬」が全体の過半数以上を占める結果となりました。一方で、「関係者を招いてきちんとお別れの場を設けたい」と考える人々も少なくなく、お別れ会や偲ぶ会といった機会が増えてきています。
株式会社鎌倉新書が実施した全国調査(※1)では、コロナ禍を経た2024年は前回2022年の調査結果と比較して、行った葬儀の種類は家族葬-5.7%、一般葬+4.2%と変化が見られました。そこで、Storyで実際にお別れ会を実施したお客様のデータをもとに、お別れ会の動向の変化を調査いたしました。
※1)いい葬儀「第6 回お葬式に関する全国調査(2024 年)」(https://www.e-sogi.com/guide/55135/)
※前回の調査結果は下記よりご覧いただけます。
URL:https://hbclub.co.jp/news/20230720-1237/
お別れ会・偲ぶ会に関する調査(2023年)
調査概要
調査名 :お別れ会・偲ぶ会に関する調査(2024年)
調査対象 :お別れ会プロデュース「Story」にて2023年7月~2024年11月までにお別れ会を開催したお客様のうち54組
調査期間 :2024年12月12日(木)~12月16日(月)
調査方法 :個別ヒアリング
有効回答数:54件
URL:https://hbclub.co.jp/news/20241220/
※回答結果(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値が100%にならない場合があります。
調査トピック
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お別れ会の主催者:ご家族主催・会社主催が半数ずつで大きな変化はなし
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故人様の年齢:最も多いのは70代。個人が主催する場合は40代もメイン層に
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ご逝去から開催日までの日数: 3ヵ月以内の実施が過半数。前回調査よりも45日ほど短縮傾向に
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開催場所・スタイル:飲食を伴うパーティースタイル復活、ホテル以外にレストランの利用が増加
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参加人数:中小規模のお別れ会が増加。平均人数は減少も、個人では150人未満の割合が+5.9%
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開催にかかった費用:個人主催の平均費用は¥1,515,511と前回より増加、法人は若干の規模縮小傾向
調査結果
1.お別れ会の主催者:ご家族主催・会社主催が半数ずつで大きな変化はなし
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故人様のご家族がお別れ会を主催するケースが48.1%と約半数を占めました。前回の調査結果は47.4%であり割合としてはほぼ横ばいですが、アフターコロナの中でも葬儀とは別にお別れの場を設ける家族が一定数いることがわかります。
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「会社」は44.4%でこちらも前回より0.5%増と横ばいの結果となりました。
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家族主催、会社主催の割合は大きな変化がありませんが、以降の調査結果からその中身には変化があった様子が見られます。
2.故人様の年齢:最も多いのは70代。個人が主催する場合は40代もメイン層に
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調査対象期間中、最も若い方で17歳、最高齢では92歳の方のお別れ会が開催されました。
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全体では70代が22.7%と最も多い割合を占めますが、主催者別に分類すると「会社」の場合は70代に次いで80代・90代、役職は創業者や社長・会長が多く、「家族」が主催の場合は40代の配偶者が最も多く、次いで80代の父母が多いという結果になりました。
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会社主催のお別れ会は企業功労者の功績を讃える場、企業間の信頼関係を高める場としての意味合いが強いため、創業者や社長など企業の代表者が対象となるケースがほとんどですが、中には長年貢献した従業員のための会が開催されるケースもあり、社員同士のつながりを強固にする場としても利用されていることが伺えます。
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また、40代など若くして亡くなった方の場合、仕事関係や学生時代の友人、趣味の仲間など交友関係が多岐に渡ることも少なくありません。遺族の選択肢の一つとして、広く案内状を出して出欠確認のできるお別れ会や偲ぶ会を選ぶ方も増えていると考えられます。
3.ご逝去から開催日までの日数: 3ヵ月以内の実施が過半数。前回調査よりも45日ほど短縮傾向に
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ご逝去から3ヵ月以内の実施が全体の半数を占め最多となりました。
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平均日数は前回の209日よりも+67日と大きく増加しているように見えますが、調査対象の中には最長でご命日から4,368日(約12年)の期間を経て開催した例も含まれ、中央値で見ると85日と、前回の130日よりも45日ほど開催までの日数が短縮されていることがわかります。
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上記により、開催までにかかる期間は前回調査よりも前々回(2020年)調査に近い結果であるといえ、コロナ禍前の状態に戻る傾向にあると考えられます。
4. 開催場所・スタイル:飲食を伴うパーティースタイル復活、ホテル以外にレストランの利用が増加
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前回の調査では「食事なし」が最多で約半数(47.4%)を占めましたが、今回はブッフェを取り入れたパーティースタイルのお別れ会が復活し、「立食ブッフェ」が最多の38.8%(前回より+21.3%)の結果となりました。
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食事ありのパーティースタイルの増加とともに、開催場所も「レストラン」が前回より+8.4%と増加。フリースペースや会議室などの場合はケータリングを取り入れるなど、アフターコロナで会のスタイルの幅が広がっているように見えます。
5.参加人数:中小規模のお別れ会が増加。平均人数は減少も、個人では150人未満の割合が+5.9%
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全体では「200人以上」と「150人未満」が同率の25.9%で最も多い結果となりました。
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法人は100~150名の中規模もしくは200人以上の中~大規模が多く、個人開催は50~150人未満の中規模が中心。個人で最も多いのは50~70人未満の規模で30.8%となりました。
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全体の平均人数は126名、前回平均より-43人と規模は縮小傾向です。これは特に法人の100~200人未満のお別れ会が増加したことが大きく影響しており、コロナ禍にあった開催自粛のムードから解放され、中小規模の法人もカジュアルにお別れ会を利用していると考えられます。なお、個人開催に関しては150人未満の層が+5.9%増加しており、個人が招くゲストの数は増加傾向にあると言えます。
6. 開催にかかった費用:個人主催の平均費用は¥1,515,511と前回より増加、法人は若干の規模縮小傾向
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会場費、飲食費、祭壇その他コンテンツ費を含むお別れ会開催費用の総額を基に集計しています。
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個人主催の場合は100~150万円の予算での開催が最多で42.3%、前回より+21.6%と大きく割合を伸ばしています。前回の調査では100万円未満の34.5%が最多であったところ、今回100万円未満は19.2%と-15.3%減少していることから、個人主催のお別れ会では参加人数が増加しているのと合わせて全体費用も上昇傾向にあると言えます。
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一方で法人主催の場合は300万円以上の大規模な会が最多となり、前回と変わらない結果でした。
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全体平均は¥2,357,366と前回調査よりも-¥256,812減少。しかしながら主催者別でみると、個人主催の場合は平均¥1,515,511(前回より+¥3,594)、法人主催では平均¥3,139,088(前回より-¥616,718)となり、個人開催では若干の規模拡大傾向、法人主催では中小規模の開催傾向が強まった結果と考えられます。
全体考察
前回の調査では2021年1月~2023年6月までの約2年半の期間で実施した内容から集計・考察しましたが、今回は2023年7月~2024年11月の約1年半と前回よりも短い期間中に同等数の調査対象を得ることができました。お別れ会そのものの開催件数増加、認知度の広がりを実感しています。
特に法人主催の中規模お別れ会では、式典よりもカジュアルな形式が好まれる傾向にあり、アフターコロナの影響も相まってホテルやレストランを利用した飲食ありのパーティースタイルが多く開催されました。また個人主催の場合でも、前回調査期間よりもゲストを多く招くケースが増加し、会場キャパシティや参加人数・開催にかかる費用など全体的に増加する結果が見られました。
「お別れ会・偲ぶ会」は、コロナ禍で直面した「お別れ不足」の解消方法として認知度を広げてきました。今後はよりカジュアルに、思い思いに故人を偲べる現代的な弔いの方法として、葬送に対するハードルを下げることもお別れ会が担うべき役割の一つだと感じました。
代表者コメント
今回は当社で運営しているお別れ会プロデュース事業「Story」について、昨年からの変化に重点を置き調査を実施いたしました。コロナ禍以降もご葬儀スタイルの主流は大きく変わらず、多くは家族葬や直葬で行われており、その後に改めてお別れ会・偲ぶ会を実施されるケースが増加していることがわかります。企業主催のお別れ会は以前より一定の需要がありますが、当社では多くの一般個人の方よりご依頼をいただいていることからも、コロナ禍で直面した「お別れ不足」の現実を実感いたします。明るく送り出せるパーティースタイルは近年増加を感じており、故人様がよく利用していたレストランなど、縁ある場所を選択することも可能です。
大切な人の偲び方は個人の考えや価値観で異なりますが、お別れ会・偲ぶ会は「こうあるべき」という形式に決まりがありません。当社では「大切な人とのつながりを大事にする会社を目指す」というミッションを掲げ、開催場所や時期や会の中身など、全てをお客様に合わせたオーダーメイドとして今後も国内外問わずサービスを展開していきたいと思います。
会社概要
株式会社ハウスボートクラブ
「大切な人とのつながりを大事にする社会を目指す」をビジョンに掲げ、海洋散骨事業「ブルーオーシャンセレモニー」、お別れ会プロデュース事業「Story(ストーリー)」、思い出に残る体験を提供する旅行「えんの旅」、改葬・お墓の引越しサポート「お墓の引越し&墓じまいくん」の4つのサービスを展開している。「偲ぶ」ということが、悲しみに暮れるということではなく、大切な人との結びつきを改めて感じ、感謝やあたたかな気持ちにあふれるような終活・葬送の機会を提供すべく、日々取り組んでいる。
【設立】 2007年2月15日
【代表】 代表取締役社長 赤羽 真聡
【住所】 東京都江東区住吉1-16-13 リードシー住吉ビル3F
【従業員】 27名(2024年12月時点)
【事業内容】
1. 汽船を使用したセレモニー及び、各種クルーズの企画運営
2. 終活支援、相談業務
3. ライフエンディングに関する各種イベントの企画運営
4. 旅行業法に基づく旅行業
【URL】 https://hbclub.co.jp/
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