KIIがヘリカル型核融合炉を開発するHelical Fusionに出資

世界初の商用利用可能な核融合炉実現に向け研究開発を加速

慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)は、世界初の商用利用可能な核融合炉実現を目指すHelical Fusionに対して出資をいたしました。Helical Fusionは今回総額23億円の資金調達を実施し、ヘリカル型核融合炉で世界初の核融合エネルギーの社会実装に向けた開発や体制強化を推進してまいります。

慶應イノベーション・イニシアティブ(本社:東京都港区、代表取締役社長 山岸広太郎、以下 KII)は、弊社が運営するファンドより、ヘリカル型核融合炉で世界初の核融合エネルギーの社会実装を目指す株式会社Helical Fusion(本社:東京都中央区 代表:田口 昂哉、以下 Helical Fusion)に対して第三者割当増資による出資をいたしました。今回のHelical Fusionの調達額は総額23億円となります。

◆ヘリカル式核融合炉で世界初の核融合エネルギーの社会実装を目指す

Helical Fusionが開発するヘリカル型核融合炉は、核融合分野における世界有数の国立研究機関であり、岐阜県に所在する『核融合科学研究所』をはじめ、日本で約70年にわたって蓄積されてきた研究の知見を引き継ぐものであり、プラズマ研究・炉設計と工学研究成果の両面から、実用化が近い技術と考えられています。

核融合炉を発電所として商用利用するためには、核融合反応を起こすことはもちろん、以下の「商用核融合炉の三要件」をすべて満たす必要があります。

①定常運転(24時間365日運転可能な安定性)

②正味発電(投入エネルギーを上回るエネルギー出力)

③保守性(短期間で効率的なメンテナンス)

ヘリカル型核融合炉は、この三要件を今ある技術で実現させる可能性を有し、クリーン、安全、安定稼働といった特長を持つ発電方式を目指せる世界でも数少ない方式です。この技術により、増え続ける人口やAI普及等によるエネルギー需要の逼迫など、人類共通の課題に対する抜本的かつ持続的な解決策として、貢献が期待できます。

2025年6月には、日本政府による国家戦略「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」が改定され、日本におけるフュージョンエネルギー産業の創出に向け、民間による研究開発および事業活動を強く後押しする方針が示されました。トカマク型・ヘリカル型・レーザー型を中心に長年の研究蓄積を誇る核融合先進国として、多様な方式による挑戦を通じた技術向上を図るとともに、急速に構築されつつある世界のサプライチェーンに機会を逸することなく参入し、さらにはその主導的地位を確立するため、「官民が連携して取り組む」ことの重要性が強調されています。

Helical Fusionは、世界初の「商用核融合炉の三要件」を満たす核融合炉を2030年代に実現し、世界に先駆けて商用化していくことで、真に持続可能で高効率なエネルギー源の実用化と、日本からその巨大産業をリードすることを目指します。

■会社概要

会社名 :株式会社Helical Fusion (Helical Fusion Co., Ltd.) 

所在地 :東京都中央区銀座1-12-4 N&E BLD. 6F

代表者 :代表取締役CEO 田口 昂哉

設立  :2021年10月

事業内容:商用核融合炉および関連技術の開発

URL  :https://www.helicalfusion.com/

◆慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)について

KIIは、2015年12月に、主に慶應義塾大学の研究成果を活用したスタートアップを支援するため創設されました。また、2020年1月からは、「その研究が、その発明が、そのイノベーションが、社会を変えるまで。」をミッションに、シード・アーリーステージからのリード投資を中心とした、デジタル・テクノロジーによる社会の革新や、医療・健康などの課題解決に取組むすべてのアカデミア発スタートアップに対して、研究の社会実装と社会課題の解決を支援してきました。

2023年10月には、大学VC初のインパクトファンド「KII3号インパクトファンド」を設立し、「すべての人が、健康で、幸福な人生を達成出来る社会(生涯現役社会)の実現」を目指すと同時に、アカデミア発スタートアップにインパクト投資を行うことにより、金銭的なリターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトの創出を目指します。

<KIIの概要>

商号  :株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ(Keio Innovation Initiative, Inc.)

事業内容:大学発技術系ベンチャー企業の育成、ベンチャーキャピタルファンドの運営

資本金等:1億円(資本準備金5000万円を含む)

代表者 :代表取締役社長 山岸広太郎

URL  :https://www.keio-innovation.co.jp

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会社概要

URL
https://www.keio-innovation.co.jp
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区虎ノ門5-9-1 麻布台ヒルズガーデンプラザB 4F
電話番号
-
代表者名
山岸広太郎
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2015年12月