旭化成のベンベルグ工場が、戦略的な技術力向上を目指し「Skillnote」を導入

スキル管理の高度化と力量の可視化で、技術継承や若手の定着率向上へ

株式会社Skillnote

 製造業のスキルマネジメントを牽引する株式会社Skillnote(本社 東京都千代田区、代表取締役 山川隆史、以下 Skillnote)は、旭化成株式会社(本社東京都千代田区、代表取締役社長 兼 社長執行役員 工藤 幸四郎、以下 旭化成)が同社ベンベルグ工場においてクラウド型スキルマネジメントシステム「Skillnote」を導入したことを発表します。
今回の「Skillnote」導入は、世界で唯一のキュプラ繊維製造を行う同工場の製造課における技術継承や若手の定着率向上など戦略的な人材育成を目指すものです。

旭化成は、マテリアル(素材)、住宅、ヘルスケアの3つの領域でグローバルに事業を展開しており、創業以来さまざまな社会課題の解決に貢献するイノベーティブな製品・サービスを持続的に創出している総合化学メーカーです。宮崎県延岡市にあるベンベルグ工場では、心地よい肌触りと優れた吸放湿性能を持ったキュプラ繊維「ベンベルグ」を世界で唯一製造しています。それらは、スーツの裏地素材やアクティブウェア、ラグジュアリーからインドの伝統衣装である「サリー」「デュパタ」に至るまで幅広く使用され、着る人々に、「選ぶ喜び、着る喜び」を提供してきました。また、持続可能な社会の実現に向けて、透明性のある調達ルートや、製造工程で使用する銅とアンモニアを回収・再利用する独自のクローズドループシステムを導入するなど、様々な試みを行っています。
*「ベンベルグ」は、旭化成で製造しているキュプラ繊維のブランド名

「Skillnote」は、従業員の力量情報*を活用した計画的な人材育成と最適配置を実現するスキルマネジメントシステムです。従業員のスキル情報を軸に教育情報(OJTや研修の計画、履歴)および資格情報を連動させた一元管理により、組織的な人材戦略の策定と個人に最適化した育成計画の立案、進捗管理を実現します。

*「力量」とは、個々の業務に必要なスキル(技能)、知識、資格、経験等の能力のことを指す。

「Skillnote」導入の背景

 旭化成のベンベルグ工場では、製造第一課と製造第二課において高度な専門知識と豊富な経験が要求されるため、一人前として独り立ちするまでに約10年の期間を要するとされています。このような背景から、同工場では人材育成に関して3つの重要な課題に直面していました。

  1. 中堅層が少なく、ベテランから若手層への技術継承が計画的に進まない
    ・ベテラン層の知見やノウハウなどの技術継承が困難
    ・自動化や機械化が進み、トラブル対応が減少

  2. 従来教育から時代要請に応じた教育・コミュニケーションへの転換
    ・若手社員の特性に応じた指導方法を模索
    ・同時に指導者側へのサポートも実施

  3. 地域特性やキャリア選択の多様化などによる若手社員の定着率向上

これらの課題に対して、製造課では早期に業務経験を補うための計画的なローテーションの実施やVR・動画等のデジタルツールを活用した効率的な学習支援に取り組んでいます。さらに、スマートファクトリー等のデジタル技術活用が急務となる環境において、各職階・職務において求められる技量の見直しを行い、共通認識に基づく人材育成方針や目指すべき人物像の明確化を推進しています。
この取り組みの一環として、社員の力量やスキルの見える化を進めていましたが、製造第一課と製造第二課で力量やスキルを管理する表計算ソフトのフォーマットが統一されておらず、属人的な運用により統一的な評価が困難な状況となっていました。

 この課題を解決し、社員の力量・スキルの見える化と有効活用によって、計画的なローテーションの検討および人材育成の実現を目的に、製造業特化のスキルマネジメントシステム「Skillnote」の導入を決めました。

「Skillnote」選定理由

①組織横断による力量の一元化・可視化

製造の各課が表計算ソフトによる独自フォーマットで管理しており、管理そのものも属人化していました。フォーマットを統一したうえで、「Skillnote」導入によって、力量に関する情報の一元化と運用管理を効率化し、課横断での力量の可視化が実現できます。
また、資格保有者も把握でき、異動検討時には、部署ごとの資格保有者を考慮のうえ、実行することができると期待しています。

②人材育成の議論や人員配置検討の土台となる力量分析機能

従来の運用では、表計算ソフトで力量を登録することだけで手いっぱいで分析まで進めることができていませんでした。「Skillnote」では、社員の力量・資格・教育情報などを、部署・年代・時系列で多角的に分析でき、当社が求めていた機能があるため、非常に有用だと感じました。

③スキル管理の専門知識や豊富な経験を活用した支援

Skillnoteの担当者に、スキル管理の分野における知識や経験が豊富にあるため、「Skillnote」導入の検討前のスキルマップの整理から、システム導入まで随所にわたりアドバイスをいただき安心して進めることができました。

管理室室長 博士(工学) 長尾 元寛 様のコメント  

「Skillnote」を活用し、ベンベルグ製造を担う次世代の人材育成の取り組みを加速

 当社のベンベルグの製造においては、高度な技術が求められ、全工程を担えるようになるまでに10年もの長い年月が必要です。さらに昨今、設備等の改善によってトラブルが減った分、かえって突発的なトラブルに対応できる人材の減少という課題に直面しています。また、スマートファクトリーに関する活動も進み、デジタル系の知識やデータ分析など新しい技術も求められるようになってきました。これらの背景から、職階・職務ごとに必要な技量やスキルを整理していたタイミングで「Skillnote」に出会い、運用管理する上でまさにドンピシャだと思いました。
今後は、「Skillnote」を利用し、力量の見える化や分析を行い、一つの製造課に留まらず、工場全体で人材育成に関する議論や配置検討ができるようになればいいなと考えています。

管理室 黒木 龍洋 様のコメント

 製造業の多くの企業が直面している課題と同様に、弊社のベンベルグ工場においても人材課題が顕在化しています。中堅層が少なく、技術伝承が思うように進まず、加えて時代に合わせた指導や若手社員の定着率向上の改善といった課題への対応が急務となっています。また、24時間操業を支える4組3交代制を採用しており、各チームが独自の特色を活かしながら改善活動に取り組んでいます。これらの人材課題に対しては、弊社の組織体制と運営特性を最大限に活用したプロファイル構築と人材育成方針の再構築を推進しています。
今回「Skillnote」の導入により、これらの取り組みを加速させるだけではなく、社員一人ひとりの技量を把握し、不足部分への重点教育や経験を補うためのローテーションなど社員の能力の底上げを期待しています。

スキルマネジメントシステム「Skillnote」について

「Skillnote」は、製造業において従来Excel等で管理されてきたスキルマップ(力量管理表)を一元的に管理・運用することのできるクラウドサービスです。現場のスキル/教育データがクラウドに登録され見える化が進むことで、スキルデータを活用した計画的な人材育成・人材配置を実現し、技能伝承、多能工育成、即戦力化といったものづくり企業の人材管理に関する課題解決に貢献します。

旭化成株式会社について

会社名:旭化成株式会社
所在地:東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 日比谷三井タワー(東京ミッドタウン日比谷) 
創 業:1922年5月25日 
資本金:103,389百万円
代表者:工藤 幸四郎 
事業内容:「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3領域で幅広い事業を展開 
HP:https://www.asahi-kasei.com/jp/

株式会社Skillnoteについて

「つくる人が、いきる世界へ」というビジョンのもとに、ものづくりにおける人の成長を科学し、ものづくりに関わる全ての人がいきいきと働く社会の実現を目指しています。
会社名:株式会社Skillnote
所在地:東京都千代田区神田錦町2-2-1 KANDA SQUARE
設立:2016年1月
資本金:9億2,476万円(資本準備金を含む)
代表者:山川 隆史
事業内容:製造業にフォーカスしたスキルマネジメントシステム「Skillnote」の提供
HP:https://skillnote.jp/

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会社概要

株式会社Skillnote

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URL
https://www.skillnote.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区神田錦町2-2-1 KANDA SQUARE 11F
電話番号
03-6262-5040
代表者名
山川隆史
上場
未上場
資本金
9900万円
設立
2016年01月