“around20とSDGs“を徹底調査!

社会的課題に触れることが多くなった、コロナ禍のおうち時間。課題解決へのアクションは、自分ごとになってから。企業がSDGsへ取り組むには、もっと〇〇が必要かも?

株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、社長:木村 知郎)が運営する若者マーケティング研究機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキューラボ)』は、around20(20歳前後)男女を対象に、「若者のSDGsに対する意識」ついて調査を行いました。

SHIBUYA109 lab.の活動内容についてはこちらから https://prtimes.jp/story/detail/XBaMRYSXgBp


【around20とSDGsに関する調査 トピックス】

【1】SDGs17の目標中、取り組むべきだと思う目標1位は「ジェンダー平等を実現しよう」

性別の違いにより受けた差別や、身近にLGBTQ+の友達がいる等の実体験から、“ジェンダーの不平等“を感じる場面が多くあるようです。またSNSを通して自分自身の意見を世の中へ拡散する傾向が多く見られ、ジェンダーの平等に関しては、若者との接点が多い分、興味関心度が高い事が分かりました。

【2】社会的課題について考えるきっかけは「学校の授業での取り扱い」。関心は高いがアクションに繋がっていない現状!
社会的課題については、“学校の授業”が関心を持つきっかけとなっていることがわかりました。また、関心が高まり情報収集はしていますが、課題解決について実際に行動に移していない、という結果となりました。

【3】企業とSDGs―around20からどう見えているのか
企業がSDGsの取り組みをしていることに対しては、就職活動などを通して知るきっかけとなっています。取り組みに対しては好感が持てるという結果ですが、普段の生活の中では企業の取り組みについて情報を得る機会がない、ということがわかりました。

【4】SHIBUA109 lab.所長が分析!コロナ禍でさらに高まるaround20のSDGs・社会的課題への意識
自粛期間中のおうち時間では、SNSに触れる時間も多く、そこから発信される社会的課題について興味を持つ若者も増えました。しかし現在は、自分からアクションを起こす段階ではなく受け身の状態。企業や社会は、around20が自分ごととして捉えるきっかけを作ることが、次のステップとなりそうです。

※ 公開データの引用・転載の際は、『SHIBUYA109 lab.調べ』と明記いただきますようお願い申し上げます。
SHIBUYA109 lab./https://shibuya109lab.jp
※ 本リリースに記載の会社名、製品名、サービス名等は、それぞれ各社の商標または登録商標です。


【1】 SDGs17の目標中、取り組むべきだと思う目標1位は「ジェンダー平等を実現しよう」

SDGsの認知状況について聞いてみたところ※図1
、約6割のaround20がこのキーワードを認知しており、「名前のみ知っている」と回答した人が21.0%、「名称と特徴程度を知っている」と回答した人は23.9%となりました。​

※図1 Q.あなたは以下のキーワードについて、どのくらい知っていますか。
WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)



またSDGs17の目標から、日本がより力を入れて取り組むべき課題であると思うものを聞いてみたところ※図2 、最も多い回答は「5.ジェンダー平等を実現しよう(33.6%)」、次いで「1.貧困をなくそう(30.8%)」、「3.すべての人に健康と福祉を(30.4%)」という結果となりました。

※図2 Q.下記のSDGs17の目標の中で、あなたが日本がより力を入れて取り組むべき課題と思うものを教えてください。
WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)

 


グループインタビューで聞いてみたところ、自分自身や身近な人との関わりがある課題や、学校の授業で取り扱われる課題について問題意識が高い傾向にありました。
「ジェンダー平等」については、特に「LGBTQ+」「ジェンダーの不平等や差別」に対して身近かつ解決したいと感じているaround20が多くみられます。
実際に「身近な友達にもLGBTQ+の子がいて、批判をする人に対して疑問を感じる」「TikTokなどでもLGBTQ+であることを公言し、自分が受ける差別に対する意見などを発信する子をよく見るようになった」「LGBTQ+に対する差別について友達と話すことがある」という声が上がりました。
また「ジェンダーの不平等や差別」について、「自分が着たい洋服・メイクをしていたりすると、男の子ウケにはこっちの方が良いよ、と言われ疑問に感じた」「WEBメディアなどでも“男の子は黒髪の方が好きだ”など書かれていたりすることもあり、自分自身ではなく性別で判断されることを窮屈に感じる」等の自らがジェンダーの不平等を感じるシーンを体験することが多いようです。


【2】社会的課題について考えるきっかけは「学校の授業での取り扱い」。
関心は高いがアクションに繋がっていない現状!


社会的課題解決に対する興味関心度※図3を聴取したところ、「関心がある」と回答したのは59.5%と半数以上のaround20が、関心があることが分かりました。また、現在の社会的課題解決に対しての取り組み状況※図4については、「関心はあるが、特に具体的に取り組んでいることはない」が36.8%と最も多く、次に「具体的に取り組んでいることはないが、情報収集をしている」26.4%という結果となり、社会的課題解決に対して関心はあるものの、具体的なアクションを起こしているaround20は少ないことが分かります。

※図3 Q.あなたは、社会的課題解決に対して興味関心がありますか。
※社会的課題解決とは…環境問題、人種差別、性差別(ジェンダー平等)、貧困問題、戦争・紛争の問題、働き方の問題などの解決を指します。

WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)
 

※図4 Q.社会的課題解決に対してのあなたの現状を教えてください。
WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)

では、around20はどのように社会的課題に接触しているのでしょうか。
社会的課題に関して知るきっかけ ※図5について聞いてみたところ、最も多いのは「学校の授業(43.1%)」、次いで「テレビCM(22.0%)」「ドラマ・TV番組(21.4%)」という結果となりました。

※図5 Q.あなたが社会的課題について知るきっかけになったものを教えてください。
WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)

グループインタビューで聞いてみたところ、高校や大学の授業で社会的課題について理解を深める、議論をするなどのシーンが多くあると聞かれており、学校の授業がきっかけで知る機会を持つaround20が多いことが分かります。
また直近の社会的課題への接点について聞いてみたところ、SNSからの接触も増えていることが分かりました。例えば、米国での黒人差別への抗議活動である「#BlackLivesMatter」 ※図6や、「動物愛護法の各種数値規制改正案」 が挙げられ、それぞれインフルエンサーや友人のSNS投稿で見かけたことが、知るきっかけになったという声も多く聞かれています。
around20のメインの情報源はSNSですが、TVに出ているような有名人よりも、身近な人や親近感のある人の情報を参考にしています。社会的課題についても同様で、SNSを通じてaround20の社会的課題に接触する頻度がこれまでよりも格段に上がり、意識も高まっていることが考えられます。

※図6 SNS投稿



またaround20にとって、社会的課題解決の取り組みについてどんなきっかけがあればより取り組めるか※図7聞いてみたところ、最も多い回答は「お金の節約になる(42.0%)」次いで「社会的課題について知る機会が身近に増える(32.5%)」、「自分が関わった事柄の成果が見える(26.0%)」という結果となりました。

実際にグループインタビューでは、「レジ袋有料化のタイミングで、節約にもなるのでエコバック※図8を購入した」という回答もあり、エコバックやタンブラー※図9を持つなど、環境にもよく節約にもつながる行為は比較的浸透しやすいことが考えられます。
SDGs・社会的課題について、情報の接触頻度と興味関心は強まっているものの、身近に感じられるシーンが少ない項目については自分ごとになっていないのが現状です。

※図7 Q.あなたが今後今よりももっと社会的課題の解決に取り組むには、どんなメリットやきっかけがあればよいと思いますか。
WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)

                ※図8エコバッグ  ※図9 タンブラー




【3】企業とSDGs―around20からどう見えているのか
企業のSDGsの取り組みについて※図10は56.4%が「好感を持てる」と回答しており、
社会的課題の解決について※図11は、「個人や企業が協力し解決すべきだと思う」という回答が43.8%と最も多く、企業と個人が連携していくことに対して意欲的であることが分かります。

※図10 Q.あなたは社会的課題解決についてどう思いますか。
WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)

※図11 Q.あなたは、以下の社会的課題の解決に取り組んでいるそれぞれに対し、どのように感じますか。
WEB調査 N=800(男性:400/女性:400)

しかし、グループインタビューでは実際に企業の取り組みについて知る機会がなく、「就活における企業研究のタイミングで企業のSDGsに対する取り組みを見ることはあるが、それまで考えたことがない」という回答がきかれました。実際に企業のSDGs文脈の取り組みであっても、自分に身近でないブランドの取り組みについては理解を深めるための行動が省かれるため、気付いていないケースが多い傾向にあります。


【4】SHIBUA109 lab.所長が分析!
コロナ禍でさらに高まるaround20のSDGs・社会的課題への意識


幼い頃から社会的課題について触れる授業を受けているなど、around20はSDGsについても身近かつ意識が高い面が見て取れます。また、SDGs・社会的課題に関する情報について、関心はあるものの、自分から積極的に調べることは少ないのが現状である一方で、コロナ禍のおうち時間でインフルエンサーの発信に向き合う時間も増えていることから、動物実験を伴うコスメの実態についてWEBで調べたり、ジェンダー学についての本を読み始めるなど、有り余る時間を知識の深耕に使うaround20が増えている傾向がみられています。また、企業の社会的課題に対する活動については好印象を受けてはいるものの、一緒に取り組める事が少ないため、企業は一方的な発信をするのではなく、around20の消費行動の特徴でもある「共創する余白」を要素として取り入れ、関わった成果を可視化する等、若者を巻き込んだ施策に落とし込むことがポイントとなりそうです。またSDGs17の目標に関しては、授業やSNSの投稿以外にも、SDGsについての体験を交えながら理解を深める機会を増やすことで、関心をアクションに変えられるaround20が増えるのではないでしょうか。

■アンケート調査概要
①WEB調査
調査期間:2020年7月
対象者条件:15~24歳 男女
有効回答数:N=800  (高校生・大学生各400/男女各400)

②SHIBUYA109 lab.による定性調査
調査期間:2020年7月
対象者条件:高校生・大学生の男女
人数:各グループ5名×2グループ

※その他過去定性調査をもとに考察
調査実施・分析:SHIBUYA109 lab.(運営:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)

■SHIBUYA109 lab. 概要
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する新しい世代に特化した若者調査機関。SHIBUYA109のターゲットである「around20(20歳前後の若者)」を中心に彼らの実態を調査し、SHIBUYA109独自の視点から分析している。
設立:2018年5月17日
所長:長田麻衣(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント所属)
ホームページ:https://shibuya109lab.jp

■SHIBUYA109 lab.所長
長田麻衣(おさだ・まい)

総合マーケティング会社にて、主に化粧品・食品・玩具メーカーの商品開発・ブランディング・ターゲット設定のための調査やPR サポートを経て、2017年に株式会社SHIBUYA109 エンタテイメントに入社。
SHIBUYA109マーケティング担当としてマーケティング部の立ち上げを行い、
2018年5月に若者研究機関「SHIBUYA109 lab.」を設立。現在は毎月200人のaround 20(15歳~24 歳の男女)と接する毎日を過ごしている。

■株式会社SHIBUYA109エンタテイメント 概要
SHIBUYA109渋谷店(東京都・渋谷区)を中心とした5つの施設を運営。「Making You SHINE!-新しい世代の”今”を輝かせ、夢や願いを叶える-」の企業理念を掲げ、これからを担う新しい世代の今を輝かせ、夢や願いを叶えるため、商業施設運営に留まらないエンタテイメント事業展開を行う。

設立:2017年4月3日
代表取締役:木村知郎
ホームページ゙:http://www.shibuya109.co.jp/
 

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会社概要

URL
http://www.shibuya109.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都渋谷区道玄坂1-10-7 五島育英会ビル4階
電話番号
-
代表者名
石川あゆみ
上場
-
資本金
-
設立
1978年01月