業界トップの定格電力! (※) 金属焼結シャント抵抗器UCR10Cシリーズを開発

ローム株式会社

ローム株式会社(本社:京都市)は、2012サイズのシャント抵抗器(10mΩ~100mΩ)としては業界トップの定格電力を実現した「UCR10Cシリーズ」を開発しました。

新製品は、アルミナ基板上に銅系の抵抗体を焼結により形成。放熱構造の最適化も実施することで、厚膜タイプ(*1)、金属板タイプ(*2)を含む同等サイズ品と比較して2倍となる1.0W、1.25Wの定格電力を実現しています。これにより、長辺電極構造(*3)品や、ワンサイズ大きい製品からの置き換え需要に対応でき、小型化や員数削減が可能となります。

金属焼結シャント抵抗器 UCR10C

さらに、金属抵抗体を採用することで低TCR(*4)(0 to +60ppm / ℃)も実現しています。温度変化に対する誤差を抑えることができるため、高精度な電流センシングを可能とします。

加えて温度サイクル保証においても、金属板タイプと同等レベルの耐久性(-55℃ /+155℃ 1000サイクル)を実現しています。これにより、車載などの温度変化が激しいアプリケーションにおいても高い接合信頼性を確保でき、長期間にわたる安定した使用が可能です。また、完全鉛フリーにも対応しています。RoHSの適用除外となっている部位にも鉛材料を含んでおらず環境負荷を低減した製品です。

新製品は2025年9月よりサンプル受付を開始しています。サンプルについては、担当営業もしくは、ロームWebのお問い合わせ先よりお問い合わせください。

ロームは、今後の展開として3216サイズ(2W)金属焼結シャント抵抗器「UCR18Cシリーズ」の開発にも着手しており、高電力、高精度、高信頼を兼ね備えた製品ラインアップをさらに拡充していきます。

※2025年9月22日 ローム調べ

開発の背景

電流センシングにおいて、シャント抵抗器には車載市場および産業機器市場の双方から高電力化への対応が求められています。加えて、車載市場では高接合信頼性、産業機器市場では高精度化といった個別の要求も年々高まっています。ロームは、これら多様なニーズに応えるべく、対応力の高いシャント抵抗器を開発。電流センシングにおける最適なソリューションを提供してまいります。

アプリケーション例

車載、産業機器、民生機器の各種電流検出用途  

用語説明

*1) 厚膜タイプ

メタルグレーズ(金属ガラス)と呼ばれる材料を抵抗体として用いたチップ抵抗器。コスト面に加え、抵抗体の皮膜が厚いため、パルスやサージに対する耐性に優位。

*2) 金属板タイプ

金属板を抵抗体として用いたチップ抵抗器。放熱性に優れ、低TCRによる高精度を実現することで、性能面で優位。

*3)長辺電極構造

チップ抵抗器本体の長辺に沿って電極が配置されている構造。一般的な短辺に沿って電極が配置されている構造に比べ放熱効率が向上し、高電力対応が可能。

*4) TCR (Temperature Coefficient of Resistance: 抵抗温度係数)

抵抗器の抵抗値が温度変化に対してどの程度変化するかを示す指標。数値が低いほど、温度変動による抵抗値の変動が少なく、安定した性能を提供できる。

UCR10CのTCRは抵抗値により異なる。また、記載のTCRは10mΩ品における+25/+155℃範囲の保証値。

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

ローム株式会社

11フォロワー

RSS
URL
https://www.rohm.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
京都府京都市右京区西院溝崎町 21
電話番号
075-311-2121
代表者名
東 克己
上場
東証1部
資本金
869億6900万円
設立
1958年09月