【調査】48.2%のマーケティング担当者がサードパーティCookie廃止撤回に「賛成」と回答。一方でCookie依存脱却を慎重に見極める姿勢も
ChromeにおけるサードパーティCookieの廃止撤回およびCookie規制に関する実態調査
株式会社ベクトル(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:西江 肇司、東証プライム:6058)の子会社である株式会社キーワードマーケティング(本社:東京都港区、代表取締役会長:滝井 秀典)が展開するメディア「キーマケLab(読み:キーマケラボ)」は、事業会社のマーケティング担当者307名を対象に「ChromeにおけるサードパーティCookieの廃止撤回およびCookie規制に関する調査」を実施いたしました。
本調査の結果、48.2%のマーケティング担当者がサードパーティCookie廃止撤回に「賛成」であることが明らかになりました。
調査概要
調査対象:事業会社のマーケティング担当者307名※
調査期間:2024年10月7日〜10月9日
調査方法:(株)IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
※調査対象の「事業会社のマーケティング担当者」は、事前のスクリーニング調査にて「ChromeのサードパーティCookie廃止撤回やCookie規制に関する質問に答えられる方」(307名)のみを対象としています
調査結果のまとめ
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Google社が「Chrome」での「サードパーティCookie」の廃止方針を撤回した件の賛否を聞いたところ、48.2%が「非常に賛成」「やや賛成」、41.4%が「わからない/どちらともいえない」と回答
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サードパーティCookieの廃止撤回がもたらす影響を十分に理解できているか聞いたところ、39.0%が「あまり理解していない」「全く理解していない」と回答
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サードパーティCookieの廃止撤回によって、マーケティング方針を変更したか聞いたところ、36.8%が「特に変更は予定していない」と回答
調査結果の詳細
■Google社が「Chrome」での「サードパーティCookie」の廃止方針を撤回した件の賛否を聞いたところ、48.2%が「非常に賛成」「やや賛成」、41.4%が「わからない/どちらともいえない」と回答
調査によると、2024年7月にGoogle社がWebブラウザー「Chrome」での「サードパーティCookie」の廃止方針を撤回すると発表した件について、48.2%が「非常に賛成」「やや賛成」と回答。これに対し、41.4%が「わからない/どちらともいえない」と回答し、マーケティング担当者として判断が難しい状況であることが明らかになりました。
廃止方針に「非常に賛成」「やや賛成」と回答した方にその理由を聞いたところ、最多の59.5%が「現在の広告・マーケティング手法を維持できるから」と回答。「ユーザー行動の追跡が容易なままで済むから」が52.7%、「パーソナライズされた広告配信が継続可能だから」が41.2%と続く結果となりました。
■サードパーティCookieの廃止撤回がもたらす影響を十分に理解できているか聞いたところ、39.0%が「あまり理解していない」「全く理解していない」と回答
サードパーティCookie廃止撤回の影響について、47.9%が「十分に理解している」「やや理解している」と回答した一方、39.0%が「あまり理解していない」「全く理解していない」と回答しました。
サードパーティCookieの廃止撤回がもたらす影響について、「十分に理解している」「やや理解している」と回答した方に、実際のマーケティング施策にどのような影響を与えると思うか聞いたところ、最多の52.4%が「リターゲティング広告の効果が維持される」と回答しました。次点で「広告効果測定の精度が維持される」が51.7%、「ユーザーの行動分析がより詳細に行える」が48.3%と続く結果となりました。
■サードパーティCookieの廃止撤回によって、マーケティング方針を変更したか聞いたところ、36.8%が「特に変更は予定していない」と回答
サードパーティCookieの廃止撤回により、現在のマーケティング方針を変更したか尋ねたところ、36.8%が「特に変更は予定していない」、27.4%が「今後変更する予定」、8.5%が「すでに変更した」と回答しました。
マーケティング方針について「すでに変更した」「今後変更する予定」と回答した方に、具体的にどのような変化があったか、または今後予定されているか聞いたところ、最多の57.3%が「サードパーティCookieを活用した広告戦略の継続」と回答。続いて「プライバシーに配慮した代替技術の併用」が48.2%という結果となりました。
Yuwai株式会社 田中氏からのコメント
Chrome におけるサードパーティ Cookie 廃止撤回がもたらす影響について、十分理解できている担当者が約半数いる一方で、そのうち「広告測定の精度が維持される」点について「影響がある」と認識している担当者が半数いらっしゃることが興味深いです。
iOS の ITP により、多くの広告媒体はファーストパーティ Cookie や Cookie に依存しない計測方法に切り替わっているため、サードパーティ Cookie の廃止は広告の効果測定に影響することはほぼありません。
つまり、ファーストパーティ Cookie とサードパーティ Cookie の違い、広告効果の測定に関して実は正しく理解できていない担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。正しい理解のもとでマーケティング活動を進めるため、改めて経緯や仕組みに関する情報整理の機会がより必要なのではないかと感じました。
■プロフィール
Yuwai株式会社 代表取締役 田中 広樹
国立小山工業高等専門学校卒。日本放送協会で放送エンジニアとしてキャリアをスタート、後にキャリアチェンジでインターネット広告の世界に飛び込む。大手インターネット専業の広告代理店で約3年の勤務を経て、フィードフォースグループ株式会社(東証グロース)傘下のアナグラム株式会社にて創業期メンバー(第一号社員)として参画。同グループ傘下の株式会社フィードフォースの監査役も兼務しつつ11年8ヶ月従事し2023年8月に退職。後の2023年9月にYuwai株式会社を設立。運用型広告の運用のほか、Google ショッピング(Google Merchant Center)、データフィード広告、Google タグマネージャー、Google アナリティクスなどマーケティング関連プラットフォームの活用に強みをもつ。
Yuwai株式会社 – デジタルマーケティングを支援する会社
著書
『いちばんやさしい「新版」リスティング広告の教本』(インプレス社/2018年10月19日発売)
「いちばんやさしいはじめてのGoogle広告の教本」(インプレス社/2024年8月26日発売)
■Yuwai株式会社
Yuwai株式会社は主にデジタルの力を活用したマーケティング活動のお手伝いを行います。インハウス運用、広告代理店の担当者向けの「デジタルマーケティング支援サービス」、運用型広告の運用をまるっとおまかせしたい方向けの「運用型広告の運用代行サービス」、Google Merchant Centerの運用にお悩みの方向け「Google ショッピングの支援サービス」などを提供しています。
株式会社イルグルム Antoine Bourlon(アントワーヌ・ボーロン)氏からのコメント
昨今、ファーストパーティ(1P)クッキーがサードパーティ(3P)スクリプトによって設定されたり、代替技術では関連サイトの3Pクッキーを1P扱いにできたりと、区別が曖昧になっています。理解が追いつかなくても仕方ない状況ですが、媒体や計測ツールは細かい技術仕様の変化を吸収してくれるので、ツールの推奨設定に従えば、計測・配信精度はある程度維持できるはずです。
一方で、個人のトラッキングに対しては、3Pクッキーを廃止しても、代替技術では今までと同様に個人を追跡した計測やリタゲも可能であるため、本質的なプライバシー課題に変わりありません。技術を問わず、ユーザへの周知や同意取得が必要か、同意を必要としない文脈広告に注力するか、どのサイトに配信するかを把握して、厳しくコントロールすることの方が重要になってきています。
上記課題には、Q8に挙がっている対策(1P/3Pデータの併用、同意管理、文脈広告)がマッチしていますが、対応を進める担当者が少数派になっているのが懸念です。
■プロフィール
株式会社イルグルム メジャメント研究室R&Dエンジニア
Antoine Bourlon(アントワーヌ・ボーロン)
フランスの大学でネットワーク・分散システムを専攻。2002年に留学で来日し、インターンシップを経て通信技術の研究所でネットワークシミュレータや翻訳システムの開発に従事。ネット経済を支えるアドテックと自社製品開発に憧れ、2016年に株式会社ロックオン(現イルグルム)入社。翌年のITP発表をきっかけに計測技術とトラッキング防止技術の動向、プライバシー関連の規制、ブラウザの最新仕様を研究し、自社製品(アドエビス、CAPiCO)に反映する提案と開発をメインに取り組んでいる。
X https://x.com/kyotonio
Bluesky https://bsky.app/profile/kyotonio.bsky.social
■株式会社イルグルム
イルグルムは、データとテクノロジーによって世界中の企業のマーケティング活動を支援し、売り手と買い手の幸せをつくる、マーケティングテクノロジーカンパニーです。広告効果測定プラットフォーム『アドエビス』、ECオープンプラットフォーム『EC-CUBE』をはじめとした各種サービスを展開し、企業理念である「Impact On The World」のもと、新しい価値の創造に取り組んでいます。
・広告効果測定ツール「アドエビス」
https://www.ebis.ne.jp/
・コンバージョンAPIツール「CAPiCO」
https://www.capi-co.net/
まとめ
今回の調査では、GoogleによるサードパーティCookie廃止撤回に関して、半数近いマーケティング担当者が賛成の意向を示しました。しかし、約4割が「わからない、どちらともいえない」と回答し、この変化に対して慎重な姿勢を見せていることがうかがえます。本調査結果は、今後のマーケティング業界の方向性に関して、議論がさらに必要であることを示唆しているとも読み取れます。
また、撤回廃止によってマーケティング方針を変更する予定のない方が3割以上いることも明らかになり、Cookieに依存しない新たなマーケティング戦略の模索が進むといわれる中、企業がいかに適応していくかが問われる局面となると見ることができるでしょう。
本調査結果の取り扱いについて
すべての調査結果は、キーマケLabにてご覧いただくことが可能です。
https://kwmlabo.com/research-release/3860/
調査内容をご紹介・引用・転載される際は出典元として「キーマケLab」を明記の上、利用をお願いしております。(例)「出典:キーマケLab」など
本調査内で使用している画像やテキストに関して、記事の掲載や営業用の資料への使用など、商用利用される際も、個別の連絡や許諾なしに使用していただいて問題ございません。SNS上などでも、常識の範囲でご自由にお使いください。
■連絡先
掲載内容について、個別にご連絡が必要な場合は下記よりお問い合わせください。
https://kwmlabo.com/media-copy/#contact
担当:川手
キーワードマーケティングについて
キーワードマーケティングは2004年創業、1400社以上の支援実績のある運用型広告に特化した広告代理店です。2022年12月に、世界6位、アジアNo1*のPRエージェンシーのベクトルグループに参画。PRと運用型広告の知見をかけ合わせた「検索創出型マーケティング(SCM)」で、運用型広告だけでは難しかった低予算での認知拡大施策にも取り組み、お客様の事業拡大に貢献しています。*Global Top 250 PR Agency Rankings2024(PRovoke)より
【会社概要】
社名:株式会社キーワードマーケティング
代表者:滝井 秀典
所在地:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ13F
事業内容:運用型広告の運用代行、検索エンジンマーケティングの研究・教育事業
【主要サービス】
・運用型広告の運用代行
Google広告やYahoo!広告といったリスティング広告を主軸として、SNS広告、動画広告、データフィード広告など、お客様の商品・サービスに合った広告メニューを用いた施策を立案し、実行・運用をおこないます。
▶お問い合わせはこちら:https://www.kwm.co.jp/contact/
・運用型広告のコンサルティング
運用型広告を自社で運用されている企業様向けに、広告運用のコンサルティングをおこないます。高度な広告戦略の設計、クリエイティブ方針の設定、LP改善提案、分析・レポートの作成等でご支援いたします。
▶お問い合わせはこちら:https://www.kwm.co.jp/contact/
・検索創出型マーケティング(SCM)
検索行動を創出し指名検索数を増加させる、広告とPRの連動施策を提供しています。頭打ちになりやすい「顕在層」に対して、意図的に検索行動(検索ボリューム)を創出させ、コンバージョン数をアップできる新しいマーケティング手法です。
▶ご相談はこちら:https://www.kwm.co.jp/contact/
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