【令和6年能登半島地震】NPOカタリバ、石川県と子ども支援強化に向けた連携協定を締結
集団避難や学校再開にあたり、子どもたちに必要な学用品・設備品等の他、心のケア等包括支援
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、令和6年能登半島地震の被害を受けた、石川県と被災地域の子どもたちに向けた支援の強化を目的に、包括的連携協定を締結しました。集団避難や学校再開にあたり、子どもたちに必要な衣類・学用品を支援する他、親元を離れる等の生活の変化に伴う心のケア等の支援に取り組んでいきます。
石川県内で親元を離れ、近隣地域の宿泊施設で生活する生徒が多数
令和6年能登半島地震では人的被害のほか、約2万軒の住宅被害が報告され、道路や水道管などのインフラにも被害が及び、近隣地域への避難が推奨されているような状況です。
地震による家屋の倒壊や津波、火災の被害を受けた能登地域では、発災から2週間が経過した現在もほぼ全域となる約5万5000戸で断水が続き、すべての復旧には長期間を要する見込みが報告されています。また地震による土砂崩れで道路が通行止めとなり、雪による作業中断によって復旧が進みにくい現状です。
この状況を受けて石川県は、金沢市内のホテルに二次避難所を設置。被災地域に在住している高校生のなかでも、生活環境や心身の健康確保の必要性が高い生徒を対象に約70名を受け入れました。
その他、県立中学・高校の入試手数料の免除や、住宅被害を受けた生徒の入学・授業料を免除、大学入学共通テスト受験者への支援、保護者や子どもを対象とした電話相談窓口を開設するなどの、緊急的な子ども支援に取り組んでいます。(*1)
NPOカタリバ、石川県と子ども支援全般をサポートする包括的連携協定を1月17日に締結
カタリバでは、東日本大震災を発端に、地震・豪雨など全国で災害が起こるたびに現地ニーズを調査し、必要に応じた緊急支援に10年以上取り組んでいます。
2019年からは災害時の緊急子ども支援「sonaeru (ソナエル)」として立ち上げました。今回の発災後の1月3日よりスタッフが現地入りし、子ども支援のニーズ調査・居場所運営を行っています。
石川県内では現在6か所の避難所等で、現地NPOと共同で子どもの居場所支援「みんなのこども部屋」を開設。1月16日より珠洲市との学校再開に向けた連携協定を締結するなど、復旧・復興に向けた支援に取り組んでいます。
この度、一人ひとり被害状況が異なるなか、状況やニーズに合わせた子ども支援に取り組むべく石川県と、カタリバが包括的連携協定を1月17日に締結しました。いち早く子どもたちに必要な支援を届け、安心・安全な生活環境を目指した支援に取り組みます。
■連携内容
石川県とカタリバが相互に連携・協力し、次のような連携を推進します。詳細な連携内容については随時お知らせします。
(1)子どもの心のケアに関すること
迅速に子どもの心のケアを届けられる機会環境の確保を臨床心理士や社会福祉士、スクールカウンセラー等の専門家を交えて行います。
(2)子ども支援の活動場所の確保に関すること
「みんなのこども部屋」等、子どもたちが安心・安全に過ごすことができる居場所環境の確保を協力して行っていきます。
(3)学校再開のために必要な物品等の調達に関すること
災害による破損や必要備品に関する調達を協力して行っていきます。
(4)子どもの情報共有および子どもへの情報伝達に関すること
子どもたちの情報は常に連携し、必要な情報を分かりやすく子どもたちに届けていきます。
など
災害時子ども支援「sonaeru(ソナエル)」について
災害発生時に、子どもたちへの支援を一刻も早く届けることを目的とした緊急支援プロジェクト。これまでの被災地での経験から「発災直後の子ども支援は重要」と捉え、平時から自治体・企業と事前にアライアンスを組んでおくことで、迅速な支援活動ができるような仕組みづくりに取り組んでいます。
https://www.katariba.or.jp/activity/project/sonaeru/
認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL: https://www.katariba.or.jp/
問い合わせ
■本件に関する取材について
今回の子ども支援についての取材は、下記フォームからご連絡ください。
https://www.katariba.or.jp/report/(担当:カタリバ広報 阿部)
石川県への取材依頼は、下記までご連絡ください。
076‐225‐1801(窓口担当:吉田)
■ご寄付について
NPOカタリバの災害支援sonaeru事業へのご寄付はこちらをご覧ください。
https://www.katariba.or.jp/sprit/now/sonaeru.index.php
*1 石川県 令和6年能登半島地震による被害等の状況について
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/higaihou_48_0116_1400.pdf
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