2025-2029年度中期経営計画を発表
参天製薬株式会社(本社:大阪市、以下Santen)は、このほど、2025~2029年度までの5年間を対象とした新たな中期経営計画を策定しましたのでお知らせします。
記
1.2035年までに目指す姿と実現に向けた事業の在り方
Santenは、2023年度に発表しました前中期経営計画(~2025年度)について構造改革などの施策を着実に遂行し、2025年度の数値目標を前倒しで達成しました。この度、Santenは、長期視点での戦略の展開と収益基盤のさらなる強化を通じた新たな成長軌道への転換を実現すべく、2035年までに目指す姿、及び2029年度までの中期経営計画(2025~2029年度)を策定しました。眼科領域に特化したグローバルカンパニーとして、高い確度での製品開発と確実な収益の確保で堅実なグローバル成長を追求し、製品価値の最大化による最適な眼科医療の提供と眼科医療や患者さんのニーズの深い理解に基づく眼科医療のイノベーションを軸として事業活動を展開します。


2.成長戦略
2029年度までの5年間において、これまで培ってきた強みを活かして、「Santenのビジネスモデル」の展開を全地域でさらに強化します。眼科市場をリードする企業としての信望を集め、持続的な成長基盤を確立するため、6つのイニシアチブを推進します。
<持続的な成長基盤確立に向けた6つのイニシアチブ>
■短中期売上成長
1. 海外地域(EMEA・アジア・中国)におけるリーダーポジションの確立:
日本を含む全地域で市場成長率を上回る収益拡大により、プレゼンスを強化します。日本事業のリーダーポジションを堅持しながら、海外事業の力強い成長により、2029年度の海外事業売上比率は58%を目指します。
2. 近視・眼瞼下垂疾患の市場創造と海外展開:
新領域となる近視・眼瞼下垂におけるRx市場を創出し、医師や医療機関が積極的に治療提供する環境を地域に即して整備します。近視は、「近視進行抑制点眼治療市場」を確立することで、小児の近視患者さんに対して、近視の進行自体を抑制し、近視による日常生活への負担や将来の目の不安を軽減すること、眼瞼下垂は、点眼薬で治療できる疾患として認知向上と新たな治療概念の普及を促進し、非侵襲的な「眼瞼下垂点眼治療市場」の確立を追求します。
■中長期売上成長
3. Rxポートフォリオ・パイプラインの強化:
本中期経営計画期間中の売上へ寄与する現行パイプラインの承認取得早期化やLCM(ライフサイクルマネジメント)を継続推進します。加えて、2030年度以降の持続的な成長につながるRxポートフォリオ・パイプラインの拡充に向け、事業開発のターゲット選定と機能・プロセスを強化すると共に、新たな点眼薬製剤技術の開発や新規モダリティにも挑戦します。
■事業基盤の継続強化
4. 安定供給・サプライチェーンの整備:
新製品の需要増加を見越し、自社生産キャパシティ拡大と生産ネットワーク見直しにより、安定かつ柔軟な供給体制を強化します。
5. コストの持続的適正化:
多角的な原価最適化施策の推進、及び業務プロセス改革によるSG&Aの最適化を徹底します。
6. 人材・組織とデジタル・ITの強化:
基本理念やビジョンを体現し成長に寄与する人材を最重要のアセットと位置付け、能力向上と人材を活かすことができる生産性の高い組織づくりを推進します。中長期での持続的な成長を見据え、デジタルの効果的活用、また全社のIT・セキュリティ基盤の強化により、事業の生産性と安定性を向上します。
3.2029年度における連結数値目標

売上収益 |
4,000億円 |
コア営業利益 |
800億円 (EBITDA:900億円)¹ |
ROE |
14%以上 |
EPS成長率 |
2桁成長² (EPS: 160円以上) |
株主還元 |
• 38円/年を配当下限とし、配当性向40%を目安に増配 • 株価と余資の状況を勘案し、機動的に自社株買いを実施³ • ROE、EPSの更なる上昇を企図 |
1 参考値
2 2024年度実績-2029年度目標CAGR
3 必要運転資金を450億円と定義し、一定期間留保された余資金を原資に実施
4.資本配分・株主還元
事業から創出されるキャッシュに加え、運転資金圧縮やグループ内の資金活用、資金需要に合わせた調達の活用により投資余力を最大化し、将来に向けた成長投資として、生産能力拡大に向けた設備増強とイノベーションを生み出す研究開発・事業開発へ優先的に資源を投下します。株主還元については、現在の年間38円の配当を下限値として、累進配当を継続することで利益成長に伴う増配により直接還元を行うとともに、機動的な自社株買いを通じた資本水準の最適化をはかり、ひいては、ROE、EPSの向上を企図します。
5.サステナビリティ
Santenは、社会への貢献と持続的な成長を実現するため、最重要マテリアリティ4つを含む以下の13のマテリアリティを強力に推進します。具体的な取り組みなどについては、今後、ウェブサイトなどを通じて開示していく予定です。
<社会と事業の持続的成長>
• 目の健康に貢献する製品とサービスの創出*
• 製品の品質保証と安定供給*
• 製品の浸透と市場創造*
<事業基盤の強化>
• Santenで働く価値向上と人・組織の能力強化*
• 高い倫理観を持った事業運営
• 情報開示の透明性
• DE&I(ダイバーシティ・エクイティ & インクルージョン)の推進
• 人権の尊重
• 持続可能な調達
• 情報セキュリティの確保
• デジタル・トランスフォーメーションの推進
• 気候変動対策
• 環境負荷低減
* 最重要マテリアリティ
関連資料
以上
Santenについて
Santenは、眼科領域に特化したスペシャリティ・カンパニーとして、世界中の患者さんや生活者、医療関係者の皆さまへの価値ある製品やサービスの提供を通じ、人々の「Happiness with Vision」の実現に貢献することを目指しています。創業以来、「天機に参与する」という基本理念の下、130年以上にわたり人々の目の健康維持・増進を追求してきました。現在、眼科領域における医薬品の研究開発、製造、販売・マーケティング活動をグローバルに展開し、世界60以上の国・地域で約5,000万人の人々の目の健康をサポートしています。私たちのミッションは、眼科領域における専門性と患者さん視点から創出される製品やサービスを通じて、目の病気の予防や診断、治療において今まで提供されていない重要な価値を患者さんや社会に提供し続けることです。一人でも多くの患者さんが幸せで豊かな人生を過ごすことができる未来を創り出すため、世界中の人々が「見る」を通じた幸せを実感できる社会の実現に向けて全力を尽くしています。
詳細については、当社ホームページhttps://www.santen.com/jaをご参照ください。
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