日本通運のグローバル物流プラットフォームにGROUNDの『GWES』導入、今夏に本格稼働へ、2025年にはグローバル展開を目指す
物流センターにおけるDXを加速し、人員配置と在庫配置の最適化を実現
日本のLogiTech®※1をリードするGROUND株式会社(読み:グラウンド、本社:東京都江東区、代表取締役社長CEO:宮田 啓友、以下、GROUND)は、自社開発・提供する物流施設統合管理・最適化システム『GWES(ジーダブリューイーエス)※2』が、NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社のグループ会社、日本通運株式会社(社長:竹添 進二郎、本社:東京都千代田区、以下、日本通運)において、NXグループのグローバル標準倉庫管理システム(WMS)『NX-GLOW(エヌエックス グロー)』と連携し、グローバル物流プラットフォームの主要な機能の一部として採用されたことをお知らせします。
『GWES』の導入により、リアルタイムに作業の進捗状況を確認し、当日の業務終了時間の判断や、横断的な人員配置変更が可能になり「人員配置の最適化」を実現します。また、物流センター内のレイアウトをデジタルマップ化し、在庫の動きを可視化することで、保管効率・作業効率を考慮した「最適な在庫配置」を実現することもできます。
第一号拠点における今夏の本格稼働を皮切りに、日本通運では今後、『GWES』を含むグローバルプラットフォームを国内の他物流センターへ、さらにはNXグループ各社への展開と2025年には多言語対応によるグローバルな展開を目指しており、GROUNDは『GWES』の継続的な機能の拡充と提供を通じてNXグループを支援してまいります。
※1「LogiTech」:読みロジテック。ロジスティクス(Logistics)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた概念で、物流領域にロボットや人工知能(AI)技術を活用することで新たなソリューションを提案するなど物流DXを推し進める取り組みをあらわす。
※2 GWES:GROUND Warehouse Execution System、GROUNDが自社開発したWES (Warehouse Execution System: 物流施設運用管理システム)。ミドルウェアとなる共通データ基盤と、AIを適用した各種機能モジュール群で構成されている汎用性・拡張性の高いパッケージシステム
背景と経緯
物流は生活に欠かすことのできないライフラインの一つである一方で、物流業界における「配送小口数の増加」や「人口減少などによる人手不足」は年々深刻化し大きな課題となっています。これらの業界課題に対し、GROUNDは、AIやロボットなどの先端技術を活用したソリューションの開発・提供を行うことにより、柔軟で革新的な物流の実現と、物流現場で働く人々が最も付加価値の高い役割を担える新しい環境の構築に向けて取り組んでいます。
日本通運では、倉庫・物流センターのより効率的な運用と、DX化を加速すべく、2022年6月より新たな物流プラットフォームを構築するプロジェクトを開始しました。プロジェクトでは、倉庫・物流センター全体の状況把握と分析、オペレーション効率化、リソース(人・マテハン・ロボットなど)の最適化などを検討し、GROUNDの『GWES』の導入を決定しました。
導入の第一号拠点として、千葉県内の物流センターにおいて『GWES』の実装が完了し、稼働を開始。今夏の本格稼働を目指しています。『GWES』の導入により、日本通運が運営する倉庫・物流センターでの工程を可視化・最適化し、サービスレベル向上とコスト低減を実現します。
『GWES』導入のポイント
GROUNDが提供する『GWES』は、顧客企業がグローバルに展開する物流センターの統合管理と最適化を支援する、独自AIを活用した情報・分析系WESプラットフォームです。主にWMSを補完し、物流施設全体の状況可視化・分析を支援します。施設管理者の判断業務の精度向上を促し、各工程のオペレーション最適化へとつなげる点が特徴です。
日本通運では自社のWMSである『NX-GLOW』に、『GWES』の業務進捗管理(PA)、作業量分析(WA)、在庫分析(IA)の可視化・分析のモジュール、そして在庫配置最適化モジュール(SO)を連携させ、新たな仕組みを構築しました。人員や在庫配置を最適化し、サービスレベル向上とコスト低減を実現します。
1.人員配置の最適化
リアルタイムに作業の進捗状況を確認することで、当日の業務終了時間の判断や、横断的な人員配置変更が可能になります。過去の作業実績から将来の作業量を予測し、繁閑に合わせた人員配置を実現します。これら進捗管理と作業量予測により、労働時間の削減、人件費の低減が可能となります。
2.在庫配置の最適化
物流センター内のレイアウトをデジタルマップ化し、各棚に格納されている商品の出荷頻度がわかるヒートマップに加え、ABC分析※3環境を提供します。これにより在庫の動きが可視化され、保管・作業効率を考慮した最適な在庫配置の実現に貢献します。
※3 品目を売上高やコスト、在庫などの評価軸を定め、Aランク品、Bランク品、Cランク品にランク付けすることにより、品目別の傾向を分析する手法
今後の展開
日本通運では今後、『GWES』を国内の他物流センターへと展開し、日本通運の倉庫・物流センター運営における標準プラットフォームとしての構築をさらに推進するとともに、NXグループ各社への展開と2025年には多言語展開によるグローバルな活用を目指します。GROUNDは、本プロジェクト推進を支援するとともに、今後も『GWES』の継続的な機能の拡充と提供を通じ、テクノロジーを活用した物流の発展に貢献してまいります。
<日本通運 ロジスティクス開発部 部長 板持直樹氏のコメント>
今回の導入にあたっては、プロジェクトメンバーが1年にわたり、現場の状況を徹底的に調査、センター運営管理者の負担をどうしたら減らせるのかを議論し、数あるソリューションのなかからGROUNDの『GWES』を選択しました。
2023年11月からテスト導入、本年7月に本格稼働を目指して取り組んでいますが、ポテンシャルの高さに可能性を感じています。宝の持ち腐れとならならないよう、どう使いこなしていくのかをさらにつきつめながら、物流センターの最適化実現に向けて、引き続き取り組んでいきます。
<GROUND 代表取締役CEO 宮田 啓友のコメント>
GROUNDは「すべての人にとって永久に持続可能な物流の未来へ」をVisionに掲げ、設立以来、AIやロボットなどの先端テクノロジーを活用した物流ソリューションを企画・開発・提供しています。
今回、日本通運様にGROUNDの事業や自社開発した『GWES』を高く評価いただき、中長期的なパートナーシップのもと、日本のみならずグローバルを視野に入れた取り組みに参画できることを大変光栄に思っています。
これまで培ってきたノウハウや知見をもって、NXグループ様のさらなる事業拡大に寄与するとともに、物流改革を推進することにより両社の企業価値向上を目指します。
GROUND株式会社について
GROUNDは、“Intelligent Logistics®”の実現を目指して、物流領域における世界の先端テクノロジー(LogiTech®)に基づく革新的ソリューションの提供を行う企業です。代表の宮田をはじめとするGROUNDメンバーは、ロジスティクス、サプライチェーンだけでなく、データサイエンスやマーケティングにおいても豊富な経験を持ち、国内外の最新のテクノロジーに関して幅広い知識やネットワークを有しています。これらを背景に、日々高度化・複雑化する物流オペレーションに対して、需要と供給のバランスを考慮する最適なハードウェア及びソフトウェアで構成されたソリューションを提供しています。
社名: GROUND株式会社
事業概要: テクノロジーを活用した物流ソリューションの提供
設立: 2015年4月
所在地: 東京都江東区青海二丁目7-4 the SOHO 3F
代表者: 代表取締役社長 CEO 宮田 啓友
資本金: 1億円(2023年12月末)
URL: https://www.groundinc.co.jp
GROUND代表 宮田 啓友プロフィール
上智大学法学部法律学科卒。1996年三和銀行(現:三菱UFJ銀行)入行。2000年デロイトトーマツコンサルティング入社。大手流通業を中心にロジスティクス・サプライチェーン改革プロジェクトに従事。2004年アスクル株式会社入社。ロジスティクス部門長として日本国内の物流センター運営を行う。2007年楽天グループ株式会社入社。物流準備室長、物流事業長を歴任した後、2010年楽天物流を設立し、代表取締役社長に就任。2012年楽天執行役員物流事業長、Alpha Direct Service SAS(仏)マネージングディレクターなどを歴任。2015年4月GROUND設立。共同創業者・代表取締役社長に就任。現在に至る。
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