映像解析により伝統ある神社の維持と地域社会の安心・安全に貢献 ~カメラ映像と「まかせてIT 映像ソリューション」で重要文化財の保護と防犯を支援~
キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンシステムアンドサポート株式会社(代表取締役社長:平賀剛、以下キヤノンS&S)は杭全(くまた)神社(大阪市平野区)にキヤノングループのAxis Communications AB(アクシスコミュニケーションズ)(CEO:Ray Mauritsson、本社:スウェーデン、ルンド、以下 AXIS)社製のネットワークカメラを活用した防犯システムを導入しました。さらに、監視業務の負荷軽減や安定した稼働環境を提供する「まかせてIT 映像ソリューション」も併用することで、重要文化財の保護や業務の効率化を支援し、地域社会の安心・安全に貢献しています。



神社は地域社会における公共空間であり多くは自由に敷地に入ることができますが、一方で敷地が広いと人通りが少ない場所が増えるため、安心・安全のための対策が不可欠です。実際に警察庁が令和4年に出した犯罪統計書によると、神社仏閣合わせて5,409件もの犯罪認知件数があります。(※1)
杭全神社は、平野郷の氏神として地域共同体の中心的役割を担っています。しかし近年では、地域のつながりの希薄化や職員の少人数化により、国の重要文化財に指定された本殿等の保護や防犯対応に課題を抱えていました。従来の赤外線センサーを用いたシステムでは、木の葉の揺れや小動物の通過などに反応して誤検知が発生しやすく、結果として真の侵入者を見逃すリスクが高まるという懸念点がありました。さらにアナログカメラのため、遠隔での映像確認ができず、昼夜を問わず社務所のPCで映像を確認したうえで現地に赴く必要があり、職員の負担が大きく、運用上の大きな支障となっていました。
こうした課題に対し、キヤノンS&Sは杭全神社の想いや目指す姿を実現すべく、運営実態に即した防犯システムを導入することで、神社の防犯体制を大幅に強化しました。本システムは、参拝者が本来立ち入ることができないエリアにある重要文化財に近づいた侵入者をネットワークカメラが検知すると、音と光が連動したストロボサイレンが発報するとともに管理者のスマートフォンへアラート通知が飛ぶため、夜間や不在時でも異常をその場で即座に確認できます。またカメラに搭載されたアプリケーションが持つAIベースの分析機能により、「人」を検知・追跡することが可能であるため(※2)、「人」以外も検知してしまう誤検知を大幅に低減でき、監視・分析の精度は従来のシステムと比べて格段に向上しました。
さらに、システムの安定稼働と運用面の課題解決を実現する「まかせてIT 映像ソリューション」を導入することで、トラブル時の保守対応だけでなく、運用環境に変化があった際にも安心して対応できる体制を構築し、職員の業務の効率化と負荷軽減に貢献しています。本システムの導入により、休日・昼夜問わず2~3日に1回あった誤報が月1回程度にまで減少し、夜間対応の負担も軽減されました。加えて遠隔でも神社の状況を映像で確認できるため、職員や宮司・禰宜(ねぎ)(※3)が現地に赴く必要がなく、参拝者への対応など本来の業務に専念できるようになりました。
キヤノンS&Sはこれからもカメラ映像と「まかせてIT 映像ソリューション」で、映像データの利活用をはじめとする運用課題に対応し、お客さまの業務効率化を支援します。さらに伝統と地域の想いを未来へつなぐとともに、地域社会の安心・安全の実現に貢献します。
※2.対応するAXISネットワークカメラにプリインストールされたAXIS Object Analyticsによる機能
※3.神職における職位の一つで、宮司を補佐する立場
見えない部分の変革で、変わらない価値を未来へつなぐ
(杭全神社 禰宜の藤江寛司さまコメント)
最初にキヤノンS&Sに相談をしてから何度も構成を見直しましたが、その都度こちらの意図を理解し、より良い案を提示してくださるだけでなくタイムリーな情報提供をしていただきました。根気よく付き合っていただき、設計会社や自治体担当者などとのやり取りも請け負っていただいたことが、補助金の受給や私たちが望む形でのシステム導入につながったと思っています。今回の導入により、外にいても夜間であってもスマートフォンで神社の様子を確認できるようになったことは非常に大きな進化です。
地域の心のよりどころとしてこれからも変わらぬ姿を維持していくことが当神社に求められていると思います。参拝者から見えない内部の業務はできるだけ軽量化し効率化を図りながら、文化財の維持や魅力の発信など変わらない価値を未来につなぐ活動に、より一層力を注いでいきたいと考えています。

杭全神社について
平安時代初期の征夷大将軍 坂上田村麻呂の子、広野麻呂がこの地に入り、その子が貞観(じょうがん)4年(862年)に創建したといわれ、平野郷の氏神として地域共同体の中心的役割を担ってきました。大阪府の天然記念物に指定されている樹齢850年以上と伝えられる大クスノキが境内を見守り、夏にはだんじり祭りが開催されるなど地域に親しまれる神社です。
【所在地】 大阪府大阪市平野区平野宮町2丁目1番67号
【宮 司】 藤江 正謹
【禰 宜】 藤江 寛司
【創 建】 貞観(じょうがん)4年
杭全神社 ホームページ
お問い合わせ

一般の方のお問い合わせ先 |
https://canon.jp/biz/solution/smb/case/list/casestudy0028 ※上記ページ最下部にあるバナーよりお問い合わせください |
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像