『The Twin Crises』カーメン・ラインハート (Carmen M. Reinhart)著 論文読書会開催のお知 らせ
通貨危機と銀行危機はなぜ連鎖するのか――IMFの早期警戒の原型となった「双子の危機」を読み、ソブリンリスクと新興国投資の要諦を考える
AIマネー大学株式会社(本社:東京都練馬区、以下「当社」)は、2026年ノーベル経済学賞の有力候補と目されるハーバード大学のカーメン・ラインハート(Carmen M. Reinhart)教授の論文「The Twin Crises: The Causes of Banking and Balance-of-Payments Problems(双子の危機――銀行危機と国際収支危機の原因)」(『American Economic Review』1999年)をテーマとした論文読書会を開催いたします。なお、本読書会の講師は、弊社のコンサルタント兼学長を務める山中裕が担当いたします。
本論文は、ラインハート教授がグラシエラ・カミンスキー(Graciela L. Kaminsky)教授とともに、1990年代に新興国で相次いだ通貨危機と銀行危機が、別々の現象ではなく絡み合って起きることを示したものです。金融自由化によって銀行部門が急速に膨張し、貸出が緩んで資産価格が上がり、やがて不良債権が積み上がって銀行が弱る。そこで資本が逃避して通貨が暴落し、外貨建て債務の負担が跳ね上がって銀行危機がさらに深刻化する――「危機が危機を呼ぶ」循環を、多国間のデータで体系的に描き出しました。
本論文の特徴は、実質為替レートの過大評価、輸出の落ち込み、株価の下落、外貨準備に比したマネーサプライの膨張といった変数が一定の閾値を超えたら警告と見なす「シグナル・アプローチ」を提示し、危機に先立って動く指標を体系的に洗い出した点にあります。国際通貨基金(IMF)や各国当局の早期警戒の枠組みは、この研究に多くを負っています。存在しなかったデータを作り、危機を「数えあげる」ラインハート教授の方法論の原点として、のちの『国家は破綻する』へと続く出発点となった一本です。
本読書会では、通貨危機と銀行危機はなぜ連鎖するのか、危機の前兆はどの指標に現れるのか、シグナル・アプローチの強みと限界、そして新興国投資やソブリンリスクの評価、為替リスク管理にこの視点をどう活かすかを主な論点として議論を行います。国際金融、マクロ経済学、リスク管理、中長期投資に関心のある方にとって、有益な学びと対話の場となることを目指しています。
取り上げる研究者の業績と2026年の受賞予測上の位置づけは、解説記事『【山中裕が語る2026年ノーベル経済学賞 予測候補⑦】カーメン・ラインハート(ハーバード大学)――800年分の金融危機を数えあげた、危機のデータベース構築者』(https://note.com/syousuukabu_koho/n/nbc76fa4bc9ef)で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
なお、本論文は『American Economic Review』誌のウェブサイト(英語原文、https://doi.org/10.1257/aer.89.3.473)のほか、著者の公式ページなどから入手できます。事前にお読みいただいたうえでのご参加を推奨いたしますが、当日は山中裕が論文の要旨を日本語で解説いたしますので、未読の方もご参加いただけます。
論文URL:https://doi.org/10.1257/aer.89.3.473
■論文情報
著者:カーメン・ラインハート(Carmen M. Reinhart) ほか
題名:The Twin Crises: The Causes of Banking and Balance-of-Payments Problems
掲載誌:American Economic Review, Vol. 89, No. 3(1999年6月号), pp. 473–500
論文URL:https://doi.org/10.1257/aer.89.3.473
■著者プロフィール
カーメン・ラインハート(Carmen M. Reinhart)氏
ハーバード大学ケネディスクール教授。2020年から2022年にかけて世界銀行のチーフエコノミストを務めました。キューバに生まれ、幼少期に家族とともに米国へ渡った経歴をもちます。ケネス・ロゴフ(Kenneth S. Rogoff)教授との共著『This Time Is Different(邦訳『国家は破綻する』)』で、世紀と国を超えて金融危機を統一基準で数えあげたデータベースを構築したことで知られ、「存在しなかったデータを作った」研究者と評されています。
■開催概要
テーマ:『The Twin Crises』(著:カーメン・ラインハート(Carmen M. Reinhart))論文読書会
シリーズ:2026年ノーベル経済学賞候補 論文読書会 第7回
講師:山中裕(AIマネー大学株式会社 コンサルタント兼学長)
開催日:2026年9月下旬
開催形式:Zoomオンラインウェビナー開催
参加費:無料(事前登録制)
対象者:投資家、経営者、財務・為替リスク管理・IRのご担当者、金融機関のアナリスト、国際金融や新興国経済に関心のある方、経済学を学ぶ学生・大学院生
申込方法:aimoneyuniversity@aimu.info 宛てに、件名へ「『The Twin Crises』論文読書会参加希望」と明記してお申し込みください。
主催:AIマネー大学株式会社
■講師プロフィール
山中 裕(やまなか・ゆたか)
1976年東京都文京区生まれ、練馬区育ちの日本を代表する投資家。ADHDや難読症に苦しみながらも、独自の学習法を開発し、東京大学経済学部を総代で卒業後、コロンビア大学大学院(金融工学)修士号取得、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)に留学。
保谷硝子(現HOYA株式会社)創業者のひとり、山中茂の孫。世界的にも「テクノロジーのわかるアクティビスト」と評される一方、地道な銘柄研究により、2010年代初頭にNVIDIAに着目したほか、ブロードコムや、TSMC、モンスター・ビバレッジ、ノボノルディスクなどの銘柄を早期に発掘して、投資を実行し、極めて高いリターンをあげることに成功した。
日本国内では、株主提案実務を牽引し、2010年、HOYAに創業家株主として15議案の株主提案を提出。役員報酬の個別開示(45パーセント強の賛成)、社外取締役のみの経営会議設置、株主提案説明文字数の拡大(4,000字)など、ガバナンス改革を求める内容で、ISS・Glass Lewis・日本プロクシー・ガバナンス研究所の3社すべてから、複数の議案で、賛成推奨を受け、2011年にはハーバード大学法科大学院で講演し、その後も、みずほFG・MUFG・りそなHDなどでも40%台の支持を集める株主提案を実施した。
株主補助参加人として参画したハイアス・アンド・カンパニー(現くふう住まいコンサルティング)損害賠償請求事件で、2025年勝訴判決を得るなど、少数株主の権利行使でも実績を重ねる。現在、徳島県美馬市の株式会社河野メリクロンの筆頭株主としてスマート農業に注力。コーカサス地方のジョージア(トビリシ)では農業・病院・学校経営を展開し、代理出産などを含む医療サービスも手がけている。
投資ブラザーズ合同会社共同代表社員、少数株ドットコム株式会社共同創業者兼会長。世界の上場企業1,000社超、非上場企業200社超の株主。座右の銘は故・柴田保光投手の「チャンピオンに立ち向かって勝つことがプロの目標のひとつ」。30年来の日本ハムファイターズファンでもある。
■本読書会の関連資料
【山中裕が語る2026年ノーベル経済学賞 予測候補⑦】カーメン・ラインハート(ハーバード大学)――800年分の金融危機を数えあげた、危機のデータベース構築者
株主提案権制限に反対の論陣をはる 代表 山中 裕が2026年ノーベル経済学賞を大胆予測――「実証革命の社会装填」と法・制度への実装が拓く新たな潮流
・論文(American Economic Review):https://doi.org/10.1257/aer.89.3.473
・ハーバード大学 ケネディスクール 公式ページ:https://www.hks.harvard.edu/faculty/carmen-reinhart
・ノーベル経済学賞 公式サイト(The Nobel Prize):https://www.nobelprize.org/prizes/economic-sciences/
【関連リンク】
男女産み分けドットコム:https://danjo-umiwake.com
CapitalJusticeLab:https://capital-justice-lab.com/
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【本件に関するお問い合わせ先】
AIマネー大学株式会社
担当部署:広報担当窓口 aimoneyuniversity@aimu.info
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