日本酒の未来をひらく実験的プロジェクト「Gekkeikan Studio」の新商品、木と日本酒の香りが織りなす新たな一杯「no.6」誕生

「木材と日本酒の香りの調和」をテーマに、超辛口日本酒の新境地を目指して

月桂冠株式会社

2025年11月21日 14時00分

月桂冠株式会社（社長・大倉治彦、本社・京都市伏見区）は、実験的な日本酒を試作段階で商品化するプロジェクト「Gekkeikan Studio」の新商品として、「Gekkeikan Studio no.6」（720mLびん）を2025年11月21日より発売します。公式オンラインショップ「月桂冠オンラインショップ本店」にて、数量限定で先行販売します。

「Gekkeikan Studio no.6」では、その開発プロセスにおいて「木材と日本酒の香りの調和」に着目。ベースとなる糖質ゼロの超辛口日本酒に木の香りが加わることで、ウイスキーのような雰囲気を持ちながらも、日本酒らしい味わいを感じられます。今後の月桂冠の商品開発にもつながる「超辛口日本酒の新境地」となる実験的な一本です。

「Gekkeikan Studio no.6」の特徴

１）味わい・特長

アメリカンホワイトオークと国産杉、2種類の木材で仕立てた樽に糖質ゼロの日本酒を貯蔵し、木の香りを馴染ませたお酒です。

口に含むとまずオークのまろやかな甘みが広がり、続いて杉の爽やかな香りが鼻腔を抜けていく、最後は鋭い切れで締まる、時間軸を感じる味わいに仕上げました。

樽内を直火で焼き付けて焦がす「チャーリング」によって引き出された、オーク由来のバニラやカラメルのような丸みと、杉ならではの清々しくシャープな木立を思わせる香りが重なります。糖質ゼロ日本酒の超辛口ベースの味わいがそれらと溶け合い、多層的で立体的な香味を生み出します。

また、温度帯による表情の変化も魅力です。常温ではバランス良く、ぬる燗にすると木の甘香が立ち、ロックでは透明感と木の輪郭がより際立ちます。

２）開発の背景

「Gekkeikan Studio no.6」は、ネオ樽酒への注目を社内で高めていた中で、「木材と日本酒の香りの調和」を探る実験プロジェクトとして始まりました。開発初期には、桜・栗・水楢などさまざまな木材を日本酒に浸け、数十パターンの評価試験を実施。香りや味の相性を検証した結果、最も調和の取れたアメリカンホワイトオークを選定しました。さらに、木材を浸ける日本酒のベースについても検証を重ね、糖質ゼロの超辛口日本酒(*)を採用しました。

次のステップでは、試作したサンプルを香気成分分析装置で解析。その過程で、一般的な樽材として比較に用いた杉が、ホワイトオークや日本酒に含まれる成分とは異なる性質を持つ（分子量の大きさが異なる）ことに着目しました。異なる分子量の香気成分を組み合わせることで、香りに奥行きと温度による変化が生まれるのではないかと考えました。

こうして選んだホワイトオークと国産杉を組み合わせと、直火によるチャーリングを施したオリジナル新樽を製作。バニラやカラメルを思わせる芳香を引き出し、ウイスキーのような重厚さと日本酒の繊細さが共存する、新しい香りの世界を実現しました。

*通常、米を原料とする日本酒は糖質を多く含みますが、月桂冠独自の発酵技術により、酵母が糖質を限界まで分解・発酵させることを実現しました。この技術によって、月桂冠は日本酒業界で初めて「糖質ゼロ」の日本酒を商品化しています（2008年）。

３）杉の木をモチーフとしたラベルデザイン

「Gekkeikan Studio」シリーズでは、ラベルの正面を1枚のキャンバスに見立て、お酒の味わいをイメージした意匠を描いています。今回発売の「no.6」では、木のイラストを配したデザインとし、「木材と日本酒の香りの調和」を表現しました。商品名を示す「no.6」の文字は手書き風に表示し、お客様が開発メンバーの一人として参加している雰囲気を楽しんでいただきたい、という意図を込めています。背面は研究所の試験管に貼られたシールのごとく、商品判別のための記号化されたラベルをイメージした意匠としました。

４）商品詳細

商品名：Gekkeikan Studio no.6

容量・容器：720mLびん

販売価格：3,300円（消費税込）

アルコール度数：15度以上16度未満

テイスト：甘辛＝辛口、濃淡＝淡麗

販売本数：700本限定

発売日：2025年11月21日（金）

販売形態：月桂冠オンラインショップ本店（先行販売）、月桂冠大倉記念館（予定）