【年頭所感】「いい味。いい未来。」を追求する企業に

ヤマモリ株式会社　代表取締役社長執行役員　三林圭介　ご挨拶

ヤマモリ株式会社

2026年1月1日 00時00分

　謹んで新春のお慶びを申し上げます。

■2025年を振り返って

　2025年、当社は「ブランド構築元年」と定めた積極的なマーケティング活動を展開いたしました。

　その筆頭に立ったのは機能性素材GABA（ギャバ）を用いた商品群です。

　当社は醸造・発酵由来のGABA（ギャバ）を生産する特許技術を有しています。

　安全・安心に生産できるGABAが持つ数々の機能（ストレス軽減、睡眠の質向上、血圧上昇の抑制、肌の弾力維持、筋量の維持）が、多くの方々の健やかな生活を支えることを願った商品に最大の力を注いだ1年でした。

　「GABA100睡活ビネガー」の認知拡大と価値訴求のため、全国に向けてテレビCMを出稿しました。2023年に販売を開始した本商品は、拡大を続ける睡眠関連市場を追い風に販売好調に推移し、多くのお客様にリピート購入でご愛顧をいただき続けています。

　この勢いに乗じ、8月には飲み切りタイプの「GABA100睡活ビネガーストレート」を発売しました。スーパーやコンビニエンスストアのチルドコーナーなど、より多くのお客様との接点を持つ売り場へ販路を拡大しました。

　さらに、小売商品だけでなく、素材販売にも積極果敢に挑戦し、「ヤマモリ＝GABA」の認知獲得に努めました。

また、昨年は、当社のタイ関連事業の周年が重なる良い年となりました。

タイ国内で生産した醤油の販売を目的に1995年に設立したYamamori Trading Co., Ltd.が創立30周年となりました。現在、タイからの輸出はASEANを中心に20ヵ国を数え、当社グループの成長を牽引しています。海外事業の拡大のため、5月にはベトナム・ホーチミン市にYamamori Vietnam Co., Ltd.を設立しました。

　そして2000年に発売を開始した「タイカレー」が25周年となりました。

「タイカレー」は、当時社長であった現会長・三林憲忠が、ご飯にかけて食べるタイの汁物（総称してゲーン）に着目し、「タイカレー」と名付けて輸入したことに始まります。25周年を経た現在、タイカレーが日本の食卓に定着し、皆様に楽しんでいただけていることは感無量です。

　主力商品群「釜めしの素」は、昨年に引き続きコメ価格高騰の厳しい環境の中、備蓄米の放出を好機と捉え、古米をおいしく召し上がっていただくための手段をご提案しました。

　商品では「松屋監修炊き込み牛めし」（2月）「香り松茸きのこごはん」（8月）を上市。炊き込みご飯の市場を牽引するメーカーとしてお客様に新たな価値をお届けしました。

　外部成長を目的としたM＆Aも加速度的に進めました。

2023年に仲間となったアジア食品株式会社は、独自の非加熱“生ドレッシング”を作る技術を持ち、地元熊本県では熱烈なリピーターのお客様に支持されています。

　そして今年は、瓶詰商品の開発に優れた 株式会社風土食房 を新たにグループに迎え入れました。素材にこだわった商品作りは早速、伊勢醤油ブランドの戦略的な商品群として「贅沢ごはんのお供シリーズ」瓶詰商品の開発に活かされ、グループ会社間のシナジー効果も生まれています。

　これらグループ会社が、当社の事業活動の可能性を大きく広げてくれるものと大いに期待しております。

　そして、8月には当社のスローガンを見直し、「いい味。いい未来。」を新たに設定しました。

　「いい味。いい未来。」は、当社のパーパスをお客様に伝えるために創り出した言葉です。

普遍的な価値である「おいしさ」を通じ、お客様の「心」と「からだ」の礎となる価値を次世代、その先まで持続的に提供し続けることで、より豊かで明るい未来を皆様と共に創造していきたいという決意を込めています。

■2026年に向けて

　2026年も予測不能な状況（VUCA）は複雑化・加速化してまいります。私は社長就任当時から社内に対してアジャイルに対応できる組織能力を求め、変革を「倍速で」推進してまいりましたが、2026年にはその活動を「5倍速」に加速させてまいります。2024年、第8次中期経営計画を機に設定したビジョンを追求し続けてまいります。

　このビジョンの下、「オペレーショナルエクセレンスの追求」と「持続的競争優位性を構築するための価値創造」に磨きをかけてまいります。変革と実行を5倍速で進めるため、従業員・部門間のコミュニケーションも抜本的に改革してまいります。