【食品ロスと賞味期限調査】「てまえどりを行っている」人は94.1%、食品ロスの原因と防ぐアイデアは?

食品ロスに関する調査

株式会社トラストリッジ

株式会社トラストリッジ〔本社:東京都目黒区、代表取締役:大場義之、以下「トラストリッジ」〕が運営する、サステナブルな暮らしをガイドするサービス「ELEMINIST(エレミニスト)」は「食品ロスと賞味期限に関するアンケート」を実施しました。

ELEMINIST「食品ロスと賞味期限に関するアンケート」

サイトURL:https://eleminist.com/

調査概要

調査期間:2023年9月10日~9月17日

調査対象:ELEMINIST Followers(ELEMINISTのコミュニティ)51名(10代以下~50代以上の男女) 

※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。



■食品購入時に「賞味期限・消費期限を確認する」は88.3%

はじめに、賞味期限や消費期限がある食品を購入するときに、これらの期限を確認して選んでいるか聞きました。


賞味期限・消費期限を「ほとんど確認している」と答えた人は66.7%、「ときどき確認している」と答えた人は21.6%でした。「確認しないことが多い」は9.8%、「ほとんど確認しない」は2.0%で、およそ9割の人は賞味期限・消費期限を気にして買い物していることがわかります。



■「てまえどりを行っている」人は94.1%

食品ロスを減らすために、すぐに食べる・使う食品の場合、商品棚の手前にある、期限の迫った商品を積極的に選ぶことを「てまえどり」と言います。そんなてまえどりをふだんから行っているか聞いてみました。


結果は、「よく行っている」が72.5%で、「ときどき行っている」が21.6%。「あまり行っていない」は2.0%、「ほとんど行っていない」は3.9%で、9割以上の人が「てまえどり」を行っていることがうかがえました。



■4人に1人は「まだ食べられる食材・食品を捨てることがある」

次に、まだ食べられるのに食材や食品を捨ててしまうことが、どのくらいの頻度であるか聞いてみました。


「ほとんどない」が52.9%で、「数か月に1回」と「年1~2回」をあわせると19.6%と、7割以上の人は、食品・食材を捨てることはないことがわかりました。一方で、「月に1回以上」と答えた人は、全体の27.4%と、4人に1人はまだ食べられる食材・食品を比較的高い頻度で捨てている人も少なくない実態がわかりました。



■まだ食べられるのに捨てる食材・食品で、断トツに多いのは「野菜」

具体的に、どんな食材・食品を捨てることが多いか聞いたところ、次のような結果になりました。


全体の66.7%が回答したのが「野菜」で、他の選択肢より圧倒的に多い結果でした。次いで「調味料(25.0%)」、「米、パン、シリアル等」(16.7%)、「総菜(16.7%)」、などとなりました。逆に回答がゼロだったのは、「加工肉」「麺類」です。


具体的な理由については以下の通りで、「傷んでしまった」「使いきれなかった」「忘れてしまった」と分類できました。生鮮食品は傷みが早いため、気づいたら食べられる状態になかったということが多いようです。また調味料など日持ちするものでも、忘れてしまって、気づいたら食べられなかったというケースも考えられます。


傷んでしまった

  • 「家にコンポストもなく、腐ってもう食べることができないため捨ててしまう」(20代/女性)

  • 「回数は稀ですが、傷みによるものが多いです」(20代/女性)

  • 「夏の暑さですぐ傷んでしまったため」(40代/女性)

  • 「料理をしない日が続くと野菜が傷んでしまうため」(40代/女性)


使いきれなかった

  • 「使いきれなかったから」(30代/女性)

  • 「食べきれなくて、捨ててしまうことがある」(20代/女性)

  • 「家族二人暮らしのため、急な外食の予定が入ると使わない場合があり腐ってしまうことが多い」(20代/女性)

  • 「あまった調味料を使わずにいたら、賞味・消費期限を過ぎてしまった」(40代/男性)


忘れてしまった

  • 「使うのを忘れて、気付いたときには使えない程悪くなってしまった」(30代/女性)

  • 「元々保存用に購入しているため、『保存がきく』と思い込んでいて、賞味期限を忘れてしまう」(40代/女性)

  • 「使い忘れ」(30代/男性)




■賞味期限が切れたら「ニオイや状態を見て判断する」が6割

次に、賞味期限が過ぎた食品をどうしているか、聞いてみました。


もっとも多かったのは、「ニオイや状態を見て判断する(58.8%)」。次いで、「味見して問題なさそうなら食べる(41.2%)」、「数日以内なら食べる(39.2%)」となりました。賞味期限が切れたとしても、多くの人に、すぐに処分せず、状態を見てどうするべきか考える姿勢があることがうかがえました。



■一般家庭で食品ロスの原因は「買い過ぎ」「冷蔵庫の詰め込みすぎ」「食べ残し」

また、一般家庭における食品ロスの原因が何だと思うか聞いてみました。


回答の多い順から、「買い過ぎ(78.4%)」「冷蔵庫・冷凍庫に詰め込みすぎ(51.0%)」「食べ残し(43.1%)」という結果でした。とくに「買い過ぎ」については、8割近くの人が回答しており、食品ロスは必要以上に購入してしまうことで起きると、多くの人が自覚しているようです。



■食品ロスを減らすためにしているのは「買い過ぎない」「冷凍保存の活用」「注文しすぎない」

食品ロスを減らすために、ふだんから行っていることを聞いてみると、次の結果になりました。


多くあげられたのは「買い過ぎない」「冷凍保存の活用」「注文しすぎない」「すぐ食べる場合は賞味期限の近いものを選ぶ」といったこと。前問で「買い過ぎが食品ロスの主な原因」と考えている人が多いことから、買い過ぎないように気を付けている方もとても多いことがわかりました。



■食品ロスを解決するために必要なアイデアは?


最後に、食品ロスの問題を解決するために何が必要と思うか、アイデアを聞いてみました。


販売方法の工夫

  • 「食べられる分だけパック売りをしてもらえると、一人暮らしなので助かる」(30代/男性)

  • 「飲食店が利益だけを追求せずに、売り切るようにするべき」(20代/女性)

  • 「調味料や野菜など、少量での販売や量り売りをする」(40代/女性)

  • 「ナッツなどだけでなく、果物や野菜も量り売りできるお店がより増えるといいと思います」(20代/女性)


買い物・使い方の工夫

  • 「冷蔵庫内の整理整頓と、買い物リストを作ってスーパー等へ行くこと。意外と必要なかったのに無駄に買ってしまうことも多いので」(30代/女性)

  • 「ケニアの田舎に2年暮らしていたことがあったが、毎食買い物に行っていた。そのためフードロスはあまりなかった気がする」(30代/女性)

  • 「買い物に行かない日をつくって、『家にあるもので料理する日』を週に1、2回つくっています」(40代/女性)



意識改革

  • 「食に対する価値や意味、自分の手元に届くまでの過程をよく理解し、生産者や食物・家畜への感謝の気持ちやリスペクト、『もったいない』『いのちとは何か』を考える食育的な機会が改めて必要に思う。また世界の飢餓の実情を知ることも大切」(30代/女性)

  • 「祖父母や母がすごく物を大切にする人だったので、捨てることへの違和感が幼い頃からありました。今の状態が特別だということを知ること。教育の一部として、モノを大切にすることで得られるメリットを伝える」(20代/女性)

  • 「教育。地球環境と人間の関わりについて幼少期から年齢に応じた理解を促し、昔ながらの食文化や保存の知恵を見直す」(50代/女性)

  • 「賞味期限や消費期限にこだわりすぎなくてもいいという教育が必要だと思います。日本人は潔癖すぎるようにも思えます」(30代/女性)


飲食店での工夫

  • 「『飲食店のあまりものは食べられない』というルールをなくしたらいいと思う」(20代/女性)

  • 「飲食店で残したものについて、持ち帰っても問題ない食品については、持ち帰ることが当たり前のことになるといいと思います」(40代/女性)

  • 「飲食店でも自由に量を選択できたらいいなと思う(多すぎることとか結構ある)」(20代/女性)


コンポスト・フードバンク・シェア・その他

  • 「あまったものを適切に必要な人に渡せるように、フードバンクを充実させる」(20代/女性)

  • 「賞味期限の見直しが必要かと思います。日本はかなりその基準が厳格と聞くので、もう少し幅を持たせても良いのではないかと思います」(30代/男性)

  • 「コンポストがアメリカのように進み、ごみ収集でコンポストを回収して欲しい」(30代/女性)

  • 「近所の人と仲がいいと、おすそ分けもできるのでは?と感じる。私の住んでいる所が高齢者が多く、よくおすそ分けをしてくれてとても嬉しいため」(20代/女性)



とくに多かったのが、スーパーで必要な分だけ購入できるシステム、飲食店で持ち帰り可能になること。また、食の大切さやリスペクトなど人々の意識を変えることの必要性求める声もとても多く寄せられました。



■まとめ

日本で出る食品ロスは、年間523万トン。1人あたり年約42㎏にもなります。そのおよそ半分が家庭で出ています。その一方で、世界には十分な食べ物がない人々もまだ数多くいることも事実です。あらためて毎日おいしい食事をとれることの幸せを理解して、少しでも食品ロスを減らす努力をしていくことが必要ですね。




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https://eleminist.com/article/2973



 
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株式会社トラストリッジについて
ライフスタイルに “いろどり”と “つながり”を」をミッションに、食と暮らしのメディア「macaroni(マカロニ)」とサステナブルな暮らしをガイドするサービス「ELEMINIST(エレミニスト)」を運営しています。さらに、メディア運営の知見を生かしたクリエイティブ制作やソリューション提供をするBRAND STUDIOやインフルエンサー施策、メディア収益化を支援するコンサルティングからネット広告まで、多角的に事業展開しています。

社名:株式会社トラストリッジ
設立:2008年9月
代表者:大場 義之
本社所在地:東京都目黒区中目黒1-1-71-5F
従業員数:56名(2023年6月1日時点)
事業内容:ライフスタイル事業
公式HP:https://trustridge.jp/

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