3社協業で物流改革へ Haleonジャパン、ロート製薬、ミルボンが共同配送を開始
~持続可能なサプライチェーン構築に向けた新たな挑戦~
Haleonジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:野上 麻理、以下、当社)は、ロート製薬株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:瀬木 英俊、以下、ロート製薬)、株式会社ミルボン(本社:東京都中央区、代表取締役社長:坂下 秀憲、以下、ミルボン)と、持続可能なサプライチェーン構築を目的とした物流効率化の取り組みとして、東陽倉庫株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:黒田 城児、以下、東陽倉庫)の協力のもと、3社における共同配送を2025年8月より開始しました。

■背景
物流業界では、慢性的な人手不足、ドライバーの長時間労働などにより業界全体の持続可能性が課題となっています。生活者に安定的に製品をお届けするために、荷主である当社としても物流業界のこれらの課題解決に貢献するべく、従来より、積み付け方法を工夫するなど効率的な輸送に取り組んできました。一方で、保管効率や製品仕様の制約により積み込み時に余剰空間が発生するなどの課題があったため、より一層の効率化に向けて、配送ルートに共通性があった3社にて製品を混載する共同輸送システムを構築しました。このシステムにより輸送効率の最大化を図るとともに、CO2排出抑制、ドライバーの働き方改革など、サプライチェーンに関わるみなさまの持続可能性へ貢献してまいります。
■取組み内容と効果
【取組み前の各社の課題と取組み内容】
当社:神奈川県相模原市に拠点を持つ企業に、製品の一部を製造委託。製造委託先で生産された製品の工場倉庫を担う同市の東陽倉庫が運営する倉庫から、埼玉県加須市の自社物流拠点へ製品を輸送。製品規格サイズにより平積みで輸送するため、輸送時の余剰空間が発生し積載率が課題。
ロート製薬:三重県伊賀市の製造拠点である上野テクノセンターから、神奈川県相模原市の東陽倉庫が運営する倉庫へ製品を輸送。製品規格サイズによっては平積みで輸送する必要もでてくるため、輸送時の余剰空間が発生し積載率が課題。
ミルボン:三重県伊賀市の製造拠点であるゆめが丘工場から、埼玉県加須市の倉庫まで製品を輸送。単独での積載効率化の限界や過剰供給リスクなどが課題。
【共同配送のスキーム】
パレットサイズ、輸送量、製品安全の問題など、各社の様々な制約条件をクリアするため、共同配送に適した製品選定、積載技術の検証、品質テストを実施。製造拠点と倉庫間をリレー方式で繋ぐことで、積載効率の最大化、ドライバースイッチ等、長距離輸送でも過負荷なく運行できる体制を整えました。

【具体的な効果】※週1回共同配送を実施した場合
・積載率:13.7%向上(平均66.5%→75.6%)
・輸送効率:トラック102台/年(67.1%)削減
・総合輸送距離:15,428km/年(38.6%)削減
・CO2削減量:13.3t-CO₂/年(32.8%)削減
・上記輸送効率化において18.4%コスト削減および1運行単価19.2%改善。相互扶助並びにドライバーの雇用環境改善に寄与
■今後の展望
現在、月1便で実施している本スキームを、週1便への増便することで、定期化・安定運用を図るとともに、本取り組みにより得た成功事例やノウハウを活かし協力企業を増やすことで拠点拡大を目指します。また、タイムスケジュールの自動化など物流DXを推進し、積載率の最適化や省人化のさらなる推進を図ります。
本取り組みをサプライチェーン上流の原材料・資材調達物流、搬入物流や下流の販売物流分野へも拡大することで、サプライチェーン全体の持続可能性の向上に貢献し、社会・環境課題の解決に繋げてまいります。
■共同配送を実施する各社について
【Haleonジャパン】
Haleonジャパンは、コンシューマーヘルス分野における世界的リーダーであるHaleon(ヘイリオン)(本社・英国)の日本法人です。Haleonは信頼されるサイエンス、イノベーション、そして深い人への理解をもとに数多くのブランドを展開しており、「Deliver better everyday health with humanity.」(もっと健康に、ずっと寄りそって)というパーパスの実現を目指しています。
Haleonジャパンは、日本国内にて「シュミテクト」「カムテクト」「ポリデント」「ポリグリップ」などのオーラルヘルスケア製品、「コンタック」「ボルタレン」をはじめとしたOTC医薬品などを展開しています。

【上野テクノセンター(ロート製薬工場)】
1999年に操業が始まり、今年で26年目の上野テクノセンターでは、ロート製薬の主力製品であるVロートプレミアムなどの目薬をはじめとする一般用医薬品や、肌ラボ極潤ヒアルロン液などのスキンケア製品を生産、品質管理・物流の拠点となるマザー工場として機能しています。

【ゆめが丘工場(ミルボン)】
ゆめが丘工場は、日本の東西どちらへの物流にも適した位置にある三重県の複合機能都市『ゆめぽりす伊賀』に立地しています。製造部門をはじめ、生産管理や生産技術開発などの機能も併せ持つミルボングループの中核を担う工場です。
日々変化するヘアカラーニーズにあわせて多品種変量生産を可能とする南棟と、多様なヘアケアをタイムリーに生産する北棟から構成されるゆめが丘工場は、効率性と品質を重視した生産工場となっています。

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