アプライド マテリアルズ OLEDディスプレイをタブレット、PC、テレビに搭載可能にするブレークスルー技術を発表

  • 新開発のソリューションMAX OLED™は、より大型のガラスパネルを用いたOLED(有機EL)ディスプレイ製造を実現。ハイエンド・スマートフォン用の高度なディスプレイ技術がタブレット、PC、テレビでも利用可能に

  • 特許取得済みのOLEDピクセル・アーキテクチャと革新的な製造手法により、各種OLEDディスプレイの輝度、解像度、省エネ性、寿命を改善

  • 高品位OLEDディスプレイの量産に必要な成膜、封止技術を一体型システムに搭載

アプライド マテリアルズ(Applied Materials, Inc., Nasdaq:AMAT、本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEOゲイリー・E・ディッカーソン)は11月21日(現地時間)、MAX OLED™ソリューションを発表しました。これは特許取得済みのOLEDピクセル・アーキテクチャと革新的なディスプレイ製造技術により、ハイエンド・スマートフォン向けの高度なOLEDディスプレイをタブレット、PC、テレビでも利用可能にするものです。

 

OLEDディスプレイは画質に優れ、軽量でフォームファクタの自由度が高く、耐久性もあることから、世界のスマートフォンメーカー各社が好んでこの技術を採用しています。しかし従来のOLEDディスプレイ技術は、タブレット、PC、テレビなどの製造に使われる大型ガラスパネルへの対応に課題がありました。

 

アプライド マテリアルズのMAX OLEDソリューションは、第6世代*のガラス基板からその約2倍大きい第8世代*、および次世代以降の基板にまで対応し、OLED製造の拡張を容易にします。さらに、MAX OLEDソリューションはOLED材料の成膜に新手法を取り入れているため、ピクセルの輝度と解像度が向上するほか、ディスプレイの省エネ化と長寿命化が可能となります。

 

お客さまからはMAX OLEDソリューションへの引き合いが強く、複数の大手ディスプレイメーカーからリピート受注をいただいています。このほか、OLEDおよびQD-OLEDパネルの世界的大手メーカーSamsung DisplayにもMAX OLEDソリューションを納入する予定です。同社はアルファ装置を使ってこの新技術を評価するとしています。

 

アプライド マテリアルズのグループ・バイスプレジデント兼ディスプレイ&フレキシブル テクノロジー事業部 ジェネラルマネージャー、ブライアン・シエは次のように述べています。「コンシューマ・エレクトロニクス業界は、年に数億台を売り上げるタブレット、PC、テレビなどにOLED技術を利用するブレークスルーを待ち望んでいました。Samsung Displayと提携してこの革新的なテクノロジーをグローバル市場に提供できることを誇りに思います」。

 

OLEDディスプレイの輝度、寿命、省エネ性がさらに向上

 

OLEDディスプレイは、製造過程に用いられる赤、緑、青の発光材料は変質しやすく、空気や湿気に少しでも触れると劣化してしまうため、非常に難易度が高い技術が求められます。アプライド マテリアルズのMAX OLEDソリューションは、特殊設計のマスクレスプロセスを通じてピクセル1つ1つを個別に成膜、封止するブレークスルー技術を採用しています。この手法は正確、高速で、繊細なOLED材料の純度を保つことに長けています。

 

アプライド マテリアルズ固有のこのソリューションは、選択的成膜によって位置ずれのない正確なピクセル処理を可能にし、単位面積あたりのOLED材料の成膜量は従来技術の2倍以上となります。このソリューションを使うことで、OLEDディスプレイの輝度は3倍、解像度は2.5倍(1インチあたり約2,000ピクセル)に増えます。また、ディスプレイの消費電力は30%以上減少し、寿命は最大で5倍に延びます。

 

Display Supply Chain Consultants(DSCC)の共同設立者兼CEO、ロス・ヤング氏は次のように述べています。「アプライド マテリアルズはOLED製造技術における真のブレークスルーを生み出し、よりよいOLEDディスプレイをさらに魅力的な価格で提供することを可能にしています。この技術はタブレット、PC、自動車、AR/VR用マイクロディスプレイなど、幅広い市場でOLEDの採用を加速し、ディスプレイ業界全体を活気づけるきっかけとなるでしょう」。

 

新しいOLEDピクセル・アーキテクチャとプロセスレシピを採用したインテグレーテッド マテリアルズ ソリューション

 

MAX OLEDソリューションは、単なる装置ではありません。固有のピクセル・アーキテクチャをベースとし、特許取得済みの製造レシピでこれを実装することで、クラス最高のOLEDピクセルとディスプレイが生まれるのです。この製造装置は複数の重要な製造モジュールを組み合わせた一体型の高真空システムで、繊細なOLED材料を外部環境から保護するとともに、歩留まりキラーとなるパーティクルを抑制します。MAX OLEDソリューションは、ディスプレイガラスの搬送、複数のOLED成膜ステップ、OLED封止を統合的に担います。このソリューションに用いられるコアテクノロジーの多くは、すでにアプライド マテリアルズが10.5*世代までの大型LCDパネル製造で実証済みです。

 

MAX OLEDソリューションはOLEDディスプレイ工場のエネルギー消費を減らし、OLED材料の消費量を大幅に引き下げるほか、フォトマスク洗浄剤も不要となるため、ディスプレイ製造に伴う環境への影響を軽減することができます。

 

OLEDディスプレイの市場機会を拡張

 

アプライド マテリアルズはすでに世界最大のディスプレイ製造装置メーカーとして、CVD**/PVD**成膜、CVD薄膜封止、電子ビーム検査、レビューなどの幅広い製品を取りそろえています。MAX OLEDソリューションは、アプライド マテリアルズが参入しているOLEDディスプレイ製造分野の市場機会を2倍以上に広げるものと期待されています。

 

*第6世代ガラスパネルの表面積:2.78㎡、第8世代ガラスパネルの表面積:5.5㎡、第10世代ガラスパネルの表面積:9.9㎡

**PVD=物理気相成長、CVD=化学気相成長

 

アプライド マテリアルズのMAX OLED™ソリューション

将来予想に関する記述について

 

本プレスリリースには、当社の新しい製品と技術から見込まれる恩恵、当社の事業や市場の成長予測とトレンド、業界見通しと需要拡大要因、テクノロジーの遷移など将来の見通しに関する記述や、過去の事実には該当しないその他の記述が含まれています。こうした記述やその前提をなす仮定はリスクや不確定要素に左右され、将来のパフォーマンスを保証するものではありません。こうした記述が明示ないし黙示する帰結と実際の結果の間に大きな違いをもたらし得る要因としては、当社の新しい製品と技術から見込まれる恩恵の不実現;半導体および当社製品、テクノロジーへの需要水準;技術や生産設備に対する取引先企業のニーズ;新たな革新的テクノロジーの導入とテクノロジー移行のタイミング;既存ならびに新開発の製品に対する市場の受容性;当社がテクノロジーに関する知的財産権を取得ならびに保護する能力;適用される法律、規則、規制の遵守を当社が確保する能力;および当社が証券取引委員会(SEC)に提出する書類(最新のForm 10-Qおよび8-K報告書を含む)に記載しているその他のリスクや不確定要素などがあります。将来の見通しに関する記述はすべて本プレスリリース発表時点における経営陣の推定、予測、仮定に基づくものです。アプライド マテリアルズは将来の見通しに関する記述を更新する義務を負っておりません。

 

アプライド マテリアルズ(Nasdaq: AMAT)は、マテリアルズ エンジニアリングのソリューションを提供するリーダーとして、世界中のほぼ全ての半導体チップや先進ディスプレイの製造に寄与します。原子レベルのマテリアル制御を産業規模で実現する専門知識により、お客さまが可能性を現実に変えるのを支援します。アプライド マテリアルズはイノベーションを通じてよりよい未来を可能にします。

 

詳しい情報はホームページwww.appliedmaterials.com でもご覧いただけます。

 

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このリリースは11月21日、米国においてアプライド マテリアルズが行った英文プレスリリースをアプライド マテリアルズ ジャパン株式会社が翻訳の上、発表するものです。

 

アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:中尾 均)は1979年10月に設立。大阪支店、川崎オフィスのほか全国各地にサービスセンターを置き、日本の顧客へのサポート体制を整えています。

 

このリリースに関するお問い合わせは下記へメールにてご連絡をお願いいたします。

アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社 広報宛メール Applied_Materials_Japan@amat.com 

ホームページ: www.appliedmaterials.com/ja

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会社概要

URL
https://www.appliedmaterials.com/jp/ja.html
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都港区海岸3-20-20 ヨコソーレインボータワー8階
電話番号
03-6812-6800
代表者名
中尾 均
上場
未上場
資本金
59億5000万円
設立
1979年10月