PingCAP、旧カクヤスグループの「ひとまいる」とパートナーシップを開始
- 酒類販売から物流を軸とした販売プラットフォーム企業へ -
PingCAP株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:Eric Han、以下 PingCAP) は、株式会社ひとまいる (旧社名:株式会社カクヤスグループ、本社:東京都北区、代表取締役社長兼 CEO:前垣内洋行、以下 ひとまいる) とパートナーシップを開始したことをお知らせいたします。

酒類販売市場を取り巻く環境について
コロナ禍の収束により、社会活動の正常化とともに日常が戻りつつある一方で、原材料やエネルギー価格の高騰、金利の動向、人件費の上昇、労働力不足、為替の変動、さらには国際貿易におけるリスクの拡大など、事業環境を取り巻く不確実性は依然として続いています。国内の酒類販売市場においても、成人人口の減少に加え、一人あたりの酒類消費量の減少という二重の要因により、厳しい市場環境が続いています。首都圏・関西・福岡といった「ひとまいる」の事業エリアにおいては比較的その影響は限定的であるものの、ライフスタイルや消費者の嗜好の変化は不可逆的であり、従来と同様の消費行動が戻ることを前提としない戦略が求められています。
さらに、平成10年から酒類小売業免許場数 (全酒類) の需給調整要件を段階的に緩和したことにより、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ホームセンター、ドラッグストアなどの酒類小売業への参入が進みました。この結果、一般酒類小売業免許場の業態別構成比において、これらの業態の比率が増加する一方で、昔ながらの一般酒販売店の比率が大きく現象するなど、酒類小売業回の構造は大きく変化しています。

出典:国税庁ホームページ「酒レポート 令和6年6月」

出典:国税庁ホームページ「酒レポート 令和6年6月」
TiDB検証とパートナーシップ開始について
このような市場変化に対応するため、ひとまいるは2025年7月1日に社名をカクヤスグループから変更し、酒類販売にとどまらず、飲食店や一般消費者への多様なニーズに対応すべく、アライアンス先の商品も取り扱う販売プラットフォームの構築を進めています。この取り組みにより、顧客の利便性を高め、満足度の向上、客単価の増加、さらには配送効率や稼働率の向上を図っています。
ひとまいるが構築した「カクヤスモデル」は、東京都23区に張り巡らされた独自の物流網により、注文から最短1時間での配送を可能にしています。飲食店や一般家庭への「きめ細やかなお届け」は、他社にはない大きな強みとなっています。
この革新的な販売モデルを支えるデータ基盤として、両社は分散型データベース「TiDB」の共同検証を行い、今回のパートナーシップに至りました。ひとまいるでは、多品目かつ高頻度な取引に対応するリアルタイムかつ高信頼のデータ基盤が求められており、PingCAPの提供する「TiDB」は、分散SQLアーキテクチャによるHTAP特性 (OLTP + OLAPの統合処理)、クラウドネイティブなスケーラビリティ、および高い一貫性が高く評価されました。
今後ひとまいるでは、「カクヤスモデル」による物流網と、販売プラットフォームに掲載される多様な商材を掛け合わせることで、さらなる顧客満足の向上と取引先の拡大を図り、継続的な価値創出に取り組んでまいります。

今回のパートナーシップについて、ひとまいるの執行役員 システム企画開発部・システムサービス部 菅掌の村山智輝氏は次のように述べています。
「このたび、PingCAP様とのパートナーシップを発表できることを大変嬉しく思います。私たち『ひとまいる』は、これまで培ってきた酒類販売事業の強みを活かしながら、物流を中核とした新たな販売プラットフォーム企業への進化を目指しています。時代とともに変化する顧客ニーズに柔軟に対応し、より多くの選択肢と価値を提供していくには、テクノロジーの力が欠かせません。今回、PingCAP様とともに分散型データベース『TiDB』の検証を行い、高度なスケーラビリティと安定性を兼ね備えたデータ基盤の可能性を実感しました。この取り組みは、私たちの『きめ細やかなお届け』を支えるインフラとして大きな推進力になると確信しています。今後も、お客様の期待を超えるサービスの実現に向けて、テクノロジーと現場力の融合を図りながら、新たな価値を共創してまいります」
PingCAPの代表取締役社長であるHanは次のように述べています。
「今回、ひとまいる様とのパートナーシップを発表できたことを大変光栄に思います。ひとまいる様は、従来の酒類販売という枠を超え、物流を軸に据えた次世代型の販売プラットフォーム構築に挑戦されており、その先進的な取り組みに強く共感しています。私たちPingCAPは、柔軟でスケーラブルな分散型データベース『TiDB』の提供を通じて、ひとまいる様のビジネス変革を技術面から支援してまいります。今回の検証を通じて、急速に変化する市場環境下でも、安定したシステム運用とリアルタイムなデータ活用が可能であることを共に確認できたことを嬉しく思います。今後も、ひとまいる様の革新的な物流モデルと当社のテクノロジーを掛け合わせることで、さらなる顧客価値の創出と業界全体の進化に貢献してまいります」
※本ニュースリリースに記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
TiDBについて
PingCAPの主力製品である分散型NewSQLデータベース「TiDB (タイ・デー・ビー) 」は、ゲーム業界、金融、決済サービス、Eコマース、コンテンツサービス、ロジスティックスなど多種多様な業界やミッションクリティカルな場面での導入が進み、全世界で3,000社以上の企業に採用されています。TiDBは、MySQLやPostgreSQLなどの従来のリレーショナルデータベースと同様にSQLを使用してデータにアクセスすることができ、分散型のアーキテクチャにより水平方向の拡張性、強力な一貫性、MySQLとの互換性を備えた高い可用性、HTAP (ハイブリッドトランザクション/分析処理) 、クラウドネイティブを特徴としています。また、TiDBの機能をクラウド上で使用できるフルマネージドサービスのTiDB Cloudを提供しています。TiDB Cloudは、スケーラビリティとコスト効率に優れたオプションとして注目されており、また従来のデータベースの枠を超えた付加サービスを提供しています。中でも、OpenAIが提供するChatGPTとTiDB Cloudを組み合わせて開発した自然言語クエリジェネレータ「Chat2Query」はAIとデータベースを融合した最新技術として注目され、AIがユーザーのデータスキーマを理解して自動でクエリを生成、膨大なデータを超高速処理で分析し、リアルタイムで結果を返します。
PingCAPについて
PingCAPは、エンタープライズ向けのソフトウェアサービスプロバイダーとして2015年に設立され、オープンソースでクラウドネイティブなワンストップのデータベースソリューションを提供することにコミットしています。PingCAPの社名は、ネットワークの疎通を確認するために使用されるコマンド「Ping」とCAP定理の「CAP」の2つの単語を組み合わせています。3つのうち2つを選ばなければならないとされるCAP定理のC (Consistency – 一貫性)、A (Availability – 可用性)、P (Partition Tolerance – ネットワーク分断への耐性) ですが、この3つの全てに接続したい (Ping) という思いが込められています。PingCAPの詳細については https://pingcap.co.jp をご覧ください。
会社概要
会社名:PingCAP株式会社
所在地:東京都千代田区大手町2丁目6番4号 TOKYOTORCH 常盤橋タワー 9F
代表者:Eric Han (エリック・ハン)
設立:2021年3月15日
事業内容:分散型NewSQLデータベース「TiDB」を主力とした、オープンソースでクラウドネイティブなワンストップのデータベースソリューションを提供
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