【コンポスト調査】コンポストの関心は95.8% 未経験者のネックは「継続への不安・虫・できた堆肥の使い道」
コンポストに関するアンケート調査
ELEMINIST「コンポストに関するアンケート」調査概要
調査期間:2024年4月20日~4月27日
調査対象:ELEMINIST Followers(ELEMINISTのコミュニティ)72名(20代~70代以上の男女)
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
■「コンポストに興味がある」は95.8%
家庭で出る生ごみや落ち葉などを、微生物の力を使って堆肥にする「コンポスト」。ごみを減らし、二酸化炭素の削減に貢献できる取り組みです。そんな「コンポスト」について、まずは興味があるかどうか聞いてみました。
「とても興味がある」は69.4%、「すこし興味がある」は26.4%で、全体の95.8%と大多数がコンポストに興味を持っていることがわかりました。
■コンポストを使ったことがある人は54.1%
次にコンポストの使用経験について聞いてみた結果、次の通りになりました。
「使ったことはない」の45.8%に対して、「現在使っている」は33.3%、「過去に使ったことがある」は20.8%で、使用経験のある人は全体の54.1%になりました。
■コンポストを使ったきっかけは「ごみを減らしたい」「環境保護」
コンポストの使用経験がある人に、コンポストを使ったきっかけについて聞いてみました。
もっとも多かったのが「ごみを減らしたかったから」(84.6%)。また「環境保護になるから」も82.1%が回答しました。コンポストを始めた人の多くが、ごみ削減と環境保護を目的としていることがうかがえます。
■使用経験者の9割が「満足」 ごみが減る・におい対策にもなる!
コンポストの使用経験がある人に、コンポストを使ってみた満足度について聞いた結果、次のようになりました。
もっとも多かったのは「満足している」の51.3%で、「とても満足している」の38.5%とあわせると、コンポストを使った人の約9割が満足したことがわかりました。
経験者の大多数が「満足した」理由は?
ごみの量が減ったから
「生ごみの量が激減し、においや虫の発生で困ることがほぼなくなった」(40代/女性)
「生ごみが減ったことで、燃えるごみが思っていた以上に減ったことが心地よい」(30代/女性)
「生ごみが減らせた。結果ごみ全体が減らせた」(50代/女性)
ごみにまつわるストレスが軽減したから
「ごみ捨て間際の生ごみのにおいが気にならなくなったためです」(20代/女性)
「生ごみの削減とにおい対策になり、処理後は家庭菜園の肥料としても使えるのがいいです」(40代/女性)
「生ごみを処理できて、庭づくりにも活かせるから」(50代/女性)
環境や自然への意識が高まったから
「生ごみを投入し続けているのに満杯にならなかったり、寒い日でもコンポストの中は温かいと微生物の力を感じたり、自然の循環を感じることができて面白い」(40代/女性)
「息子と一緒に行うことで、堆肥に変わることを自然に教えることができて楽しいです」(30代/女性)
「環境負荷を減らすことを実感。心まで軽くなり楽しさにつながりました」(40代/女性)
コンポストを使って考え方は変わった?
またコンポストを使って、ごみや環境に対する考えが変わったか聞いてみました。ごみを資源と捉えるようになったり、循環を意識するようになったり、さまざまなポジティブな影響が生まれたようです。
「ごみはごみでなく、資源だということを痛感し、子どももごみが堆肥に変化していく様子に興味を持っていた。やむを得ず出てしまった残飯などが、ごみにならずに再度土として使える肥料になっていくのを見て、家族で罪悪感が減った」(40代/女性)
「食べ物から土へ、できた堆肥が野菜ができるという、循環を意識するようになった。ごみ問題が身近だと実感した」(20代/女性)
「考え方はだいぶ変わりました。生活全般からごみを出さない生活を意識し始めた。分別も当たり前になった」(50代/女性)
「野菜ってもともと土から生まれてくるから、土に返せるのってすごく気持ちいいなと思った」(40代/女性)
「ただ捨てるだけの選択ではなく、また何かが生まれるかもしれないと思うと、すべて活用したくなりました」(30代/女性)
■「過去に使ったけれど、現在は使っていない」人の理由は?
また、「過去に使ったことがある」と答えた人に、現在はコンポストを使っていない理由について聞いてみました。
もっとも多かったのが「堆肥の使い道に困ったから」。コンポストでは堆肥ができますが、ガーデニングや家庭菜園を行っている人ならいいのですが、そうではない方は「使い道に困る」という意見が少なくないようです。それ以外では、「虫が出た」「においが気になった」などの回答がありました。
■未経験者がコンポストを始めるネックは「継続への不安・虫・できた堆肥の使い道」
一方で、コンポストを使った経験のない人に、「コンポストを始めるとき、何がネックになると思いますか?」と聞いたところ、次のような結果になりました。
回答数の多い順に「続けられるか心配(54.5%)」「虫が出るか心配(48.5%)」「できた堆肥の使い道に困る(45.5%)」「自宅に場所がない(42.4%)」」「においが心配(30・3%)」「手間がかかりそう(30.3%)」となりました。継続して行わなければならないことや、虫への不安を答える人が多い結果でした。
■教えてくれる人・公共のコンポストがいい…未経験者が始めやすいと思うきっかけは?
さらにコンポスト未経験者に、どんなきっかけがあればコンポストを始めようと思うか聞いてみました。
もっとも多かったのは「やり方を教えてくれる人がいれば」の42.4%。それに「公共のコンポストがあれば(39.4%)」「自治体などの助成金があれば(30.3%)」が次ぐ結果となりました。この回答結果から、コンポストに興味を持っている人は多いものの、「使い方を教えてほしい」「自宅ではなく公共のコンポストがほしい」という潜在的なニーズがあることがうかがえます。
■人気のタイプは断然「コンパクトタイプ&かき混ぜ不要の密閉タイプ」
さらにコンポスト未経験者に、もしコンポストを使うならどんなタイプがいいか聞いてみました。
断トツで人気だったのが、「コンパクトな専用バッグでできるバッグタイプ」で、63.6%の方が支持しました。また「かき混ぜる必要のない密閉タイプ」も54.5%が回答しました。ベランダなどでもできる手軽さと、手間のかからないコンポストが人気のようです。
■コンポストを利用する人が増えるためのアイデア
コンポストを利用する人が増えるためには、どんなことが必要でしょうか?集まったアイデアをご紹介しましょう。
おしゃれ&手軽にできるコンポスト
「コンパクトで持ち運びができて、においや場所にとらわれないもの。見た目がオシャレだとインテリアとしても取り入れやすいと思う」(30代/女性)
「続けるために、あえて辞めやすいものがいいと思いました。大掛かりなものや費用のかかるものでなく、一度気軽に試してみて、どんな感じかわかると続けやすいのかなと思いました」(30代/女性)
「賃貸や狭いお家などでも活用しやすい方法を教えてもらえる、社会人で生活が忙しくても手軽にできるもの」(20代/女性)
「低予算でお試しで使える気軽なコンポストがあるといいと思います」(40代/女性)
共同・公共のコンポスト
「共同で使うコンポストがごみステーションのように、あり誰かが管理してくれているとごみを入れようかなという気持ちになる」(20代/女性)
「何世帯かに1個の共用のコンポストの仕組みがあるとうれしい。できた堆肥は定期的に回収されるような仕組みが町全体にできたらいいなと思う」(20代/女性)
「共有コンポスト場所をつくる(ごみ捨て場とかに)」(40代/女性)
堆肥を活用する仕組み
「コンポストの堆肥が近所の必要とする家庭や農家へ運ばれて、堆肥を必要としない人にはポイントがたまっていく仕組み」(30代/女性)
「堆肥の処理方法・場所が増えたらいいのに。回収サービスとか」(30代/女性)
「堆肥の使い道がないという問題が起きると考えるため、近くの公園に堆肥を持って行けるなど、公共の場に還せる仕組み」(20代/女性)
「できた肥料はバックごと自治体などが(ごみ収集の様な感じで)回収してくれて、新しいバッグと交換してくれたらやりやすいのかなぁと思います。至れり尽せりですが(汗)」(40代/女性)
コンポストの情報周知&サポート体制
「コンポストのメリットをまずは知れるタッチポイントが必要だと思う。興味があるけどやったことがない人に向けて、背中を押すような声やコンテンツがあるといい」(20代/女性)
「コンポスト運用でわからないこと、悩んだことを気軽に相談できるツール(LINEやチャット)があるといいと思います!また、他の方がどんな工夫をしながらコンポスト運用しているか知れるコンテンツがあるとうれしいです」(30代/女性)
「生ごみを普通ごみに捨てるとどう影響があるか、コンポストに入れる前にどのように生ごみをためるかなどアイディアを知れるといいなと思います」(40代/女性)
「コンポストを使っている日常や、暮らしの中でどのように使われているのか具体的な例があればいいなと思います。旅行や出張で家を空けるときも問題ないのか、とかも気になるので、暮らしのVlogで使っている様子や、コンポストを使っている人の記事などあれば、少し身近になるかなと思います」(30代/女性)
「始めるハードルが高いので、メリット・デメリットをわかりやすく教えてくれる場やメディアがあればいいと思います」(30代/女性)
■まとめ
家庭から出るごみの2〜3割を占めると言われる生ごみ。コンポストがあればそんな生ごみの削減につながり、焼却によるCO2排出量の削減にも貢献できます。ただ、多くの人がコンポストへの興味は持っているのに、実際の利用に結びつかないのは、「続けられないのでは?」という不安や、虫やにおいへの懸念、さらにできた堆肥の使い道に困っている姿が浮き彫りになりました。
堆肥を回収する制度や、公共のコンポストができるなど、行政やコミュニティによる仕組みづくりが必要なのかもしれません。
また、コンポストは「ELEMINIST SHOP」でも購入可能ですので、気になる方はチェックしてみては?
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社名:株式会社トラストリッジ
設立:2008年9月
代表者:大場 義之
本社所在地:東京都目黒区中目黒1-1-71-5F
従業員数:60名(2024年5月1日時点)
事業内容:ライフスタイル事業
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