【独自調査】カスハラを何度も受けた労働者の26.9%が実際に退職に向けて動いていたことが明らかに
顧客と日常的に接する方の約2人に1人がカスハラを経験
2026年10月1日より「改正労働施策総合推進法」が施行されます。この施行により、すべての事業主に、カスハラ防止のための雇用管理上の措置が義務付けられます。企業規模による適用猶予はありません。事業主が講ずべき措置の具体的な内容は、2026年2月26日に告示された指針(令和8年厚生労働省告示第51号)に定められています。
本改正法の施行に先立ち、ベリーベスト法律事務所(本店:東京都港区、代表:酒井 将弁護士、浅野 健太郎弁護士、萩原 達也弁護士、HP:https://www.vbest.jp/ )は、勤務先で日常的に顧客等(お客様、取引先、利用者、患者、生徒、保護者など)と接している全国の男女1,000名(男性500名・女性500名)を対象に、カスタマーハラスメント(以降カスハラと表記)に関するアンケート調査を実施しました。
企業にとってカスハラ対策が急務となるなか、調査からは繰り返しカスハラの被害を受けている層が退職につながるほどの深刻な影響を受けていることが明らかになりました。
■調査結果まとめ
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現在の勤務先で顧客と日常的に接する約2人に1人が1回以上のカスハラを経験
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カスハラを「何度も」受けている層では、退職を決意し行動に移した人の割合が26.9%。カスハラを「たまに」受けている層(7.7%)の約3.5倍の水準。
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勤務状況や心身への影響も「何度も」カスハラを受けている層では顕著。「たまに」カスハラを受けている層と比べ通院・服薬に至った割合は約2.9倍の水準、欠勤・遅刻の増加の割合は約4.3倍の水準。
■調査概要
調査タイトル:カスタマーハラスメントに関するアンケート調査
調査期間:2026年07月21日 ~ 2026年07月22日
調査対象者:現在の勤務先で、顧客など(お客様、取引先、利用者、患者、生徒、保護者など)とほぼ毎日応対する全国の20代~60代の男女1000人(男性500人、女性500人)
調査方法:インターネット調査
実施主体: ベリーベスト法律事務所
顧客と日常的に接する約2人に1人がカスハラを経験

現在の勤務先で顧客等からカスハラを受けた経験がある人は51.9%と、およそ半数にのぼりました。カスハラは一部の職場に限られた問題ではないことがうかがえます。
とりわけ「何度もある」と答えた18.2%は、日常的に理不尽な対応にさらされ続けている層といえます。
「何度も」カスハラを受けている層は、退職につながる割合が突出

「何度も」受けている層では26.9%が転職活動や退職の申し出など、実際の行動に移していました。これは「たまに」受けている層の7.7%と比べ、約3.5倍の割合です。
この調査からは対策を放置しカスハラが常態化した環境では、従業員の定着が困難となることがうかがえます。
「何度も」カスハラを受けている層の84.6%に心身の変化、約8人に1人は通院・服薬にまで至っている

カスハラを「何度も」受けている層では84.6%に何らかの心身の変化が生じていました。これに対し「たまに」受けている層は65.9%、「一度だけ」の層は65.8%にとどまり、「何度も」カスハラを受けている層が突出していることがうかがえます。
特に注目すべきは通院・服薬の項目です。
「何度も」受けている層では13.2%が通院・服薬に至っており、これは約8人に1人の割合です。「たまに」受けている層の4.6%と比べると、約2.9倍の割合です。
日常的なカスハラ被害によって勤務状態にも影響。欠勤・遅刻の増加も突出。

仕事や働き方への影響でも、同じ傾向が確認されました。「何度も」受けている層では84.6%が何らかの影響を挙げています。
特徴的なのは「欠勤・遅刻が増えた」の項目です。「たまに」受けている層が3.8%なのに対し、「何度も」カスハラを受けている層は16.5%と約4.3倍の割合です。
実際に勤務が滞るという業務への明確な悪影響が、繰り返しのカスハラ被害によって顕著に発生していることが見て取れます。
■専門家によるコメント(ベリーベスト法律事務所 松井剛弁護士)
カスハラ対策は、従業員の保護にとどまらず、人材の定着を左右する経営課題
今回の調査で最も注目すべきは、心身の変化、勤務への支障、そして退職という結果が、いずれもカスハラを何度も受けている層に一貫して集中している点です。カスハラを何度も受けている層では、26.9%が転職活動や退職の申し出という行動にまで至っていました。カスハラはすでに、個々の従業員が耐えるかどうかの問題ではなく、企業の人材確保に直結する問題になっています。
逆に言えば、最初の被害の段階で会社が事案を把握し、対応を組織として引き取ることができれば、被害の反復とその先の深刻化は避けられます。2026年10月1日に施行される改正労働施策総合推進法が事業主に求めているのは、まさにその仕組みです。方針の明確化と周知、相談窓口の設置、事実確認と被害者への配慮を含む事後の迅速な対応、悪質な事案への対処方針の整備。いずれも、対応を現場の個人任せにしないための措置です。
対策を欠いた場合のリスクは、措置義務違反にとどまりません。カスハラを認識しながら放置し、従業員が心身に不調を来した場合には、安全配慮義務違反として損害賠償を求められることもあります。10月1日を期限ではなく出発点と捉え、自社の現場で実際に何が起きているかを把握するところから始めていただきたいと思います。
企業法務に関する当事務所のリーガルサービス
当事務所では企業の法務をサポートする「企業法務専門チーム」を編成しております。今回のカスハラ対策義務化への対応をはじめ、様々な法務分野のお悩みをサポートいたします。「自社に法務部がなく困っている」「顧問弁護士を探している」などの企業様はまずはお気軽にご相談ください。
・企業法務ページ
・カスタマーハラスメント対策
https://corporate.vbest.jp/service/field/complaint/customer-harassment/
ベリーベスト法律事務所について
ベリーベスト法律事務所は、全国76拠点(2026年7月時点)を展開する総合法律事務所です。個人の方には、離婚、労働、交通事故、刑事、遺産相続、学校問題など、日常生活に関わる幅広い法的サービスを提供。法人には、顧問業務、紛争解決、労務、M&A、国際法務などのリーガルサポートを行っています。
「お客さまの最高のパートナーでありたい。」
この理念のもと、すべての所員が問題解決に真摯に向き合っています。
ベリーベスト弁護士法人(所属:第一東京弁護士会)
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