11月1日から有隣堂 藤沢店にて「小さな絶滅展」を開催

~開店60周年、閉店までの2年間を“書店再生の実験店”として展開~

株式会社有隣堂

株式会社有隣堂(本社:神奈川県横浜市、代表取締役 社長執行役員:松信健太郎)は、2025年11月1日(土)から2027年末までの約2年間、有隣堂 藤沢店(神奈川県藤沢市)にて、“これからの書店”をテーマにした実験的企画展シリーズ「SAYONARA FESTIVAL」を開催いたします。

開店60周年を迎える有隣堂 藤沢店は、長年にわたり地域の皆さまに親しまれてきましたが、再開発事業に伴い2027年末をもって営業を終了する予定です。

当社は、閉店までの約2年間を「お別れだけど、終わりじゃないのです。」を合言葉に、書店の未来を試す期間と位置づけます。1〜2か月ごとにテーマを変えた展示・書籍販売・イベントを展開し、“本との新しい関わり方”を社会に提案してまいります。なお、本企画で掲げる“これからの書店”というテーマは、有隣堂 藤沢店にとどまらず、今後の有隣堂全体の店舗運営やブランドづくりにもつながる重要な試みと捉えています。

実験の舞台:有隣堂 藤沢店という「知のストックヤード」

神奈川県藤沢駅前の有隣堂 藤沢店は、1965年(昭和40年)11月の開店以来、60年にわたり藤沢市および湘南エリアの文化・教育・生活に密着してきた総合書店です。

売場はフジサワ名店ビルの2~5階に位置し、延床面積約1,200㎡。文芸書・実用書・専門書・雑誌に加え、文具・雑貨・児童書・学習参考書などを取り揃え、地域の学校・家庭・ビジネス層に広く利用されてきました。同店舗は、「藤沢駅南口391地区地区計画」に伴う閉店が決定しており、その“終わりを前提とした空間”をあえて実験の舞台とすることで、書店という存在の意味、顧客との関係性、そして“知を扱う場”の可能性を再考します。

書店を「編集」する──テーマ設定型の文化実験

有隣堂 藤沢店では、科学・人文・生活など、時代や社会の関心に合わせて多様なテーマを設けます。それぞれのテーマに沿って書籍や関連商品のラインナップを“編集”し、展示や構成を通じて提案していきます。単に本を並べるだけでなく、空間全体を「読む」ように楽しめる体験を生み出し、書店を“知を体験する場”へと進化させていきます。店舗全体を一冊の本に見立て、ページをめくるように歩きながら発見や気づきを得られる、そんな“体験型の書店”を目指しています。

さらに、Instagramアカウント「有隣どう?」を開設し、SNSを単なる情報発信の手段にとどめず、リアル店舗と連動した「デジタル上のもうひとつの書店」として展開を構想しています。店頭での体験をSNS上で共有し、読者や参加者が感想や発見を交わすことで、書店を中心に“知のコミュニティ”を育んでいきます。閉店後もオンライン上でつながりを保つ仕組みを通じて、「本を介して人が集う場」の価値を広げ、時間と場所を越えて続く新しい読書体験を創出します。

第1弾企画:「小さな絶滅展」

第1弾のテーマは「小さな絶滅展」。11月1日より国立科学博物館で開催される特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」(主催:国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、読売新聞社)と同時期に、地球上で過去5回発生したとされる大規模な生命絶滅の歴史を、書籍・資料・立体展示を通して紹介します。

『大絶滅展』関連書籍、図鑑、科学エッセイなどに加え、化石や恐竜フィギュア、絶滅動物の模型などを展示販売。また、フィルムカメラやアナログレコードなど、テクノロジーの進化のなかで忘れられつつある文化資源も“絶滅危惧的カルチャー”として紹介します。

単なる懐古にとどまらず、「便利さの裏で失われる価値」を問い直す場とし、アナログ体験を通じて文化的持続性を再評価するワークショップも開催予定です。

書店という存在も、時代の変化の中で“文化の転換期”を迎えています。その意味で、藤沢店で過ごす時間そのものが“展示の一部”であり、お客様一人ひとりが“観察者であり、共創者でもある”構成となっています。

「小さな絶滅展」展示構成

地球上では5回も生命が絶滅している

古生物学の視点から「絶滅」の歴史を辿る、ロマンあふれる導入セクション。

  • 書籍:古生物学関連の読み物や図鑑など、多角的に「大絶滅」を読み解くラインナップ。

  • 雑貨:化石標本、彩色済み恐竜フィギュアなど、コレクション性の高いアイテムを展開。自分で色を塗れるモデルや、木製パズルのように恐竜骨格を組み立てるモデルなど、楽しみながら太古の地球を再現できる商品を揃えます。

ほとんどの絶滅はヒトがやらかしました

現在進行中の生物の絶滅や環境破壊に焦点を当て、ヒトと文明の関係を考えるセクション。

  • 書籍:生物学・環境学関連の読み物や図鑑など、自然と人間の関わりを見つめ直す内容。

  • 雑貨:絶滅危惧種の動物フィギュアや爬虫類モチーフのぬいぐるみなど、親しみやすく環境保全を意識できるアイテムを展開。楽しみながら“いのちの多様性”について考えるきっかけを提供します。

生物だけじゃない?文化も絶滅する?

生物の絶滅から視点を転じ、ヒトが生み出してきた文化・風習・生活様式といった“古き良きもの”の消失に焦点を当てるセクション。

  • 書籍:昭和の文化や風習、ポップカルチャー、音楽、レコード、廃墟など、時代の移り変わりとともに姿を消しつつある文化を紹介する読み物や図鑑を展開。

  • 雑貨:昭和の食卓を彩ったレトロ食器、USEDレコードやプレーヤー、フィルムカメラ、なめ猫ステッカー、駄菓子パッケージ缶バッジ、カセット&MD型キーホルダー、昭和的エモさ漂う灰皿など、懐かしさと遊び心を感じるアイテムを揃えます。

そして我々も絶滅するのか?

人類の未来、そして書店という文化装置の未来に思いを巡らせる締めくくりのセクション。

「小さな絶滅展」のラストを飾る章として、来場者に“次の時代へ何を残すか”を問いかけます。

開催概要

  • 企画名:有隣堂 藤沢店「小さな絶滅展」

  • 期間:2025年11月1日(土)~2026年1月4日(日)

  • 会場:有隣堂 藤沢店(神奈川県藤沢市南藤沢2-1-1フジサワ名店ビル2~5F)

  • 内容:生物学的な絶滅と文化・風習の絶滅の両面から、書籍と雑貨で構成した考察・体験型のフェア

  • 公式サイト:https://www.yurindo.co.jp/store/fujisawa/other/

  • Instagram「有隣どう?」:https://www.instagram.com/yurindo_community/

株式会社有隣堂について

創業115年の神奈川、東京、千葉、兵庫、大阪に44店舗を展開する書店。複合型店舗では、カフェや居酒屋、アパレルショップなどの運営も行っています。また、楽器・音楽教室、図書館・地区センターの運営受託、ビジネスソリューションサービスおよびOA機器の販売、出版事業など、多様な事業展開を通して地域社会に貢献しています。

HP:https://www.yurindo.co.jp/

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会社概要

株式会社有隣堂

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URL
https://www.yurindo.co.jp
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
横浜市中区伊勢佐木町1丁目4番地1
電話番号
045-825-5551
代表者名
松信健太郎
上場
未上場
資本金
5000万円
設立
1909年12月