スキルアップAI講師 斉藤 進化計算分野のトップカンファレンス「GECCO2023」にて昨年に続き2年連続で論文採択
スキルアップAI株式会社(以下スキルアップAI、東京都千代田区、代表取締役 田原 眞 一)にて研修や講座の講師を務める斉藤翔汰による共著論文「(1+1)-CMA-ES with Margin for Discrete and Mixed-Integer Problems」(以下、本論文) が、国際会議「Genetic and Evolutionary Computation Conference (GECCO) 2023」(※)にて採択されたことをお知らせします。
※2023年7月にポルトガルのリスボンにおいて、オフラインとオンラインのハイブリットで開催
「GECCO」は、最適化における重要領域のひとつである進化計算分野で国際的に権威のあるトップカンファレンスであり、2023年7月に開催される「GECCO 2023」にて本論文の発表を行います。
本論文は、横浜国立大学の渡邉陽平氏、濱野椋希氏、内田絢斗特任助教、白川真一准教授、株式会社サイバーエージェントの人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」に所属する研究員の野村将寛氏および横浜国立大学/スキルアップAI株式会社の斉藤翔汰による共著論文となっています。斉藤を含む研究グループは昨年の GECCO 2022にて 共著論文「CMA-ES with Margin: Lower-Bounding Marginal Probability for Mixed-Integer Black-Box Optimization」を提案しており、以降もアルゴリズムの改善に努めていました。
斉藤はスキルアップAIにて講師を務める傍ら、横浜国立大学大学院博士課程に在籍し、研究活動を行っています。
◆研究について
本研究は、離散変数と連続変数を同時に最適化する混合整数最適化問題に適用可能とした CMA-ES の一種である「CMA-ES with Margin」における探索効率の改善を目的としています。CMA-ES with Margin では、探索を行う多変量正規分布から複数のサンプルを取得した上で、サンプルに対する評価値の計算、分布パラメータの更新および離散変数の固定化を避けるための分布パラメータの補正を行います。一方で、最適化の対象となる目的関数に対して単峰性が確認できる場合、より少ないサンプルでも探索を進めることができます。そこで、CMA-ES with Margin に対し、少ないサンプル数で探索を行うエリート保存戦略を導入し、この探索戦略に基づいた分布パラメータ補正を提案しました。上記の単峰性を持つベンチマークを用いた数値実験の結果、提案手法はCMA-ES with Marginより、効率的かつ高精度に最適化可能であることが確認されています。提案手法は、混合整数ブラックボックス最適化の応用先である、マテリアルズ・インフォマティクスにおける新規材料の探索や、製造業における部品設計の自動化、エネルギー分野における二酸化炭素貯留 (CCS) 施設の最適配置など多くの分野での活用が期待されます。
斉藤 翔汰プロフィール
スキルアップAI講師。横浜国立大学大学院 環境情報学府 情報メディア環境学専攻(現:情報環境専攻)修了。修士(情報学)。現在、同博士課程在籍。
高専時代に画像認識に対して興味を持ったことがきっかけで、現在はDeep Learningや機械学習、進化計算などの人工知能分野におけるアルゴリズムの研究開発やコンサルティングに従事。
論文概要
タイトル | (1+1)-CMA-ES with Margin for Discrete and Mixed-Integer Problems |
執筆者 | 横浜国立大学:渡邉陽平氏、内田絢斗氏、濱野椋希氏、白川真一氏、 株式会社サイバーエージェント「AI Lab」所属 野村 将寛氏 横浜国立大学/スキルアップAI株式会社 斉藤 翔汰 |
採択 | Genetic and Evolutionary Computation Conference (GECCO) 2023 |
閲覧 | 論文サイトarXiv(運営元:コーネル大学図書館)でご覧になれます。 本論文掲載URL:https://arxiv.org/abs/2305.00849 |
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