『The Social Costs of Monopoly and Regulation』リチャード・ポズナー (Richard A. Posner)著 論文読書会開催のお知らせ

クラリベイト引用栄誉賞に選ばれた「法と経済学」の発展者の代表論文を原典で読む――独占と規制は社会に何を失わせるのかから、規制産業への投資と参入障壁の見方を考える

AIマネー大学株式会社

AIマネー大学株式会社(本社:東京都練馬区、以下「当社」)は、クラリベイト引用栄誉賞に選出され、2026年ノーベル経済学賞の候補として注目されるシカゴ大学ロースクールの元上級講師で元米連邦控訴裁判所判事のリチャード・ポズナー(Richard A. Posner)氏の論文「The Social Costs of Monopoly and Regulation(独占と規制の社会的費用)」(『Journal of Political Economy』1975年)をテーマとした論文読書会を開催いたします。なお、本読書会の講師は、弊社のコンサルタント兼学長を務める山中裕が担当いたします。

本論文は、独占や、参入を制限して独占的な地位を生み出す公的規制が、社会全体にどれだけの費用をもたらすのかを、新しい枠組みで捉え直したものです。従来の経済学では、独占の社会的費用は価格上昇で取引が減る分の損失(死荷重)に限られ、独占利益そのものは消費者から企業への移転にすぎないと考えられてきました。ポズナー氏は、独占的地位を得るための競争――ロビー活動や規制当局への働きかけ、過剰な設備や販促への投資――に資源が投じられる結果、期待される独占利益は社会的費用へと転化すると論じ、米国の規制産業を対象に、その費用の大きさを試算しました。

本論文の特徴は、独占利益を「移転」ではなく「浪費」として数えるという発想の転換を、計測可能なモデルに落とし込み、医療サービスや航空、トラック輸送、石油、牛乳など、当時の規制産業について、価格の引き上げ幅と需要の弾力性から社会的費用を具体的に推計した点にあります。その結果、民間の独占よりも公的規制のほうが社会的費用の大きな源泉である可能性が高いと結論づけました。ポズナー氏自身が強調するように推計は暫定的なものですが、規制で守られた利益が生む費用を正面から問うこの視点は、のちの「レント・シーキング」研究の広がりに大きな影響を与えました。

本読書会では、独占の社会的費用はどこまで数えるべきか、規制による参入障壁はなぜ民間の独占より高くつくのか、独占的地位を得るための支出は企業にとって合理的な投資なのか、そして規制産業や許認可業種への投資判断、参入障壁の持続性の評価、ロビー活動や業界団体へのコストをどう見るかを主な論点として議論を行います。産業組織論、競争政策、規制と事業戦略の関係、中長期投資に関心のある方にとって、有益な学びと対話の場となることを目指しています。

取り上げる研究者の業績とクラリベイト引用栄誉賞における位置づけは、解説記事『リチャード・ポズナー(Richard A. Posner)とは何を変えた経済学者か――法律を経済学で分析するという発想』(https://note.com/syousuukabu_koho/n/nd3bdfa7cce9b)で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

なお、本論文は『Journal of Political Economy』誌のウェブサイト(英語原文、https://doi.org/10.1086/260357)から入手できます。また、刊行前の草稿にあたる全米経済研究所(NBER)のワーキングペーパー版(1974年)が、NBERのウェブサイト(https://www.nber.org/papers/w0055)で無料公開されています。事前にお読みいただいたうえでのご参加を推奨いたしますが、当日は山中裕が論文の要旨を日本語で解説いたしますので、未読の方もご参加いただけます。

論文URL:https://doi.org/10.1086/260357

■論文情報

著者:リチャード・ポズナー(Richard A. Posner)

題名:The Social Costs of Monopoly and Regulation

掲載誌:Journal of Political Economy, Vol. 83, No. 4(1975年8月号), pp. 807–827

論文URL:https://doi.org/10.1086/260357

■著者プロフィール

リチャード・ポズナー(Richard A. Posner)氏

シカゴ大学ロースクール元上級講師(Senior Lecturer in Law, retired)、元米連邦第7巡回区控訴裁判所判事。1959年にイェール大学を卒業し、1962年にハーバード・ロースクールを修了した後、連邦最高裁判所のロークラークや連邦取引委員会、訟務長官室での勤務を経て、1969年からシカゴ大学ロースクールで教えました。1981年に米連邦第7巡回区控訴裁判所の判事に就任し、1993年から2000年には首席判事を務め、2017年に退官しています。1973年の著書『Economic Analysis of Law』で経済学の分析方法を財産法、契約法、不法行為法、刑法、訴訟手続などへ体系的に広げ、「法と経済学」を発展させた中心人物として知られます。2013年には、規制の経済理論を拡張した業績により、サム・ペルツマン(Sam Peltzman)氏とともにクラリベイト引用栄誉賞(当時はトムソン・ロイター引用栄誉賞)に選出され、2026年ノーベル経済学賞の候補として注目されています。

■開催概要

テーマ:『The Social Costs of Monopoly and Regulation』(著:リチャード・ポズナー(Richard A. Posner))論文読書会

シリーズ:2026年ノーベル経済学賞候補 論文読書会 クラリベイト引用栄誉賞編 第2回

講師:山中裕(AIマネー大学株式会社 コンサルタント兼学長)

開催日:2026年10月12日(12時開始ノーベル経済学賞発表まで)

開催形式:Zoomオンラインウェビナー開催

参加費:無料(事前登録制)

対象者:投資家、経営者、規制産業・許認可業種の事業企画・渉外のご担当者、競争法・規制対応に携わる法務担当者、経済学や法学を学ぶ学生・大学院生

申込方法:aimoneyuniversity@aimu.info 宛てに、件名へ「『The Social Costs of Monopoly and Regulation』論文読書会参加希望」と明記してお申し込みください。

主催:AIマネー大学株式会社

■講師プロフィール

山中 裕(やまなか・ゆたか)

1976年東京都文京区生まれ、練馬区育ちの日本を代表する投資家。ADHDや難読症に苦しみながらも、独自の学習法を開発し、東京大学経済学部を総代で卒業後、コロンビア大学大学院(金融工学)修士号取得、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)に留学。

保谷硝子(現HOYA株式会社)創業者のひとり、山中茂の孫。世界的にも「テクノロジーのわかるアクティビスト」と評される一方、地道な銘柄研究により、2010年代初頭にNVIDIAに着目したほか、ブロードコムや、TSMC、モンスター・ビバレッジ、ノボノルディスクなどの銘柄を早期に発掘して、投資を実行し、極めて高いリターンをあげることに成功した。

日本国内では、株主提案実務を牽引し、2010年、HOYAに創業家株主として15議案の株主提案を提出。役員報酬の個別開示(45パーセント強の賛成)、社外取締役のみの経営会議設置、株主提案説明文字数の拡大(4,000字)など、ガバナンス改革を求める内容で、ISS・Glass Lewis・日本プロクシー・ガバナンス研究所の3社すべてから、複数の議案で、賛成推奨を受け、2011年にはハーバード大学法科大学院で講演し、その後も、みずほFG・MUFG・りそなHDなどでも40%台の支持を集める株主提案を実施した。

株主補助参加人として参画したハイアス・アンド・カンパニー(現くふう住まいコンサルティング)損害賠償請求事件で、2025年勝訴判決を得るなど、少数株主の権利行使でも実績を重ねる。現在、徳島県美馬市の株式会社河野メリクロンの筆頭株主としてスマート農業に注力。コーカサス地方のジョージア(トビリシ)では農業・病院・学校経営を展開し、代理出産などを含む医療サービスも手がけている。

投資ブラザーズ合同会社共同代表社員、少数株ドットコム株式会社共同創業者兼会長。世界の上場企業1,000社超、非上場企業200社超の株主。座右の銘は故・柴田保光投手の「チャンピオンに立ち向かって勝つことがプロの目標のひとつ」。30年来の日本ハムファイターズファンでもある。

■本読書会の関連資料

リチャード・ポズナー(Richard A. Posner)とは何を変えた経済学者か――法律を経済学で分析するという発想

2026年ノーベル経済学賞 予想 クラリベイト引用栄誉賞(少数株ドットコム株式会社広報部 note マガジン)

・論文(Journal of Political Economy):https://doi.org/10.1086/260357

・シカゴ大学ロースクール 公式ページ:https://www.law.uchicago.edu/faculty/posner-r

・クラリベイト引用栄誉賞 公式サイト(Clarivate Citation Laureates):https://clarivate.com/citation-laureates/

・ノーベル経済学賞 公式サイト(The Nobel Prize):https://www.nobelprize.org/prizes/economic-sciences/

【関連リンク】

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AIマネー大学株式会社

担当部署:広報担当窓口 aimoneyuniversity@aimu.info

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業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都練馬区石神井町三丁目25−4 ダイアパレス石神井公園103
電話番号
-
代表者名
山口瞭
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2016年07月