2025年 お米についてのアンケート調査
お米を買うときに重視することは「国産米である(83.4%)」が圧倒的多数。消費者の譲れない「こだわり」が明らかに。
日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連、代表理事会長:新井ちとせ)は、今秋に実施しました「お米についてのアンケート調査」の結果を取りまとめましたのでご報告いたします。
令和6年産米は、後に「令和の米騒動」とも呼ばれる歴史的な米不足・需給混乱の只中からスタートしました。庶民のくらしに影響を与える事例として連日報道され、その動きは政界にも広がり、最終的には「政府備蓄米」の放出という形で市場関係者に影響を及ぼすこととなりました。
既に、令和7年産米の予想生産量が示されており、統計上では米不足は解消されつつあります。一方で、国産米の集荷競争の継続にともない米の価格は高止まり、国内の米消費量は鈍化の予兆を見せており、また外国産米の輸入の活発化等もあわさって、急激な需給の緩和が警戒されています。
日本生協連では引き続き、主食であるお米の利用実態を把握し、生産者と産地との取り組みや応援に役立てるとともに、組合員の日々のくらしを支援することを目的として、全国の組合員を対象としたWEBアンケートを実施しました。(調査期間:2025年10月9日~10月14日、有効回答数:5,887件)
~調査結果の主なトピック~
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1日に1回以上お米を食べている人は全体の94.8%。高い水準を維持するも、微減傾向が継続。
各家庭でお米を食べる頻度を尋ねたところ、「1日に2回程度(51.0%)」が最多でした。続いて「1日に1回程度(26.9%)」、「1日に3回以上(16.8%)」という結果となり、全体の94.8%が1日に1回以上お米を食べていることが判明しました。前回調査と比較すると、「1日に2回程度」は1.6%減少、「1日に3回以上」は0.5%減少しており、1日にお米を食べる頻度は前回調査時よりもやや減少しました。

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お米の代わりによく食べるようになったものは「特にない・今までと変わらない(76.2%)」が最多。「ある(23.8%)」は前回調査よりも+6.6%増加。具体的な品目は「パン」「うどん」「パスタ」など。
お米の代わりによく食べるようになったものがあるかを尋ねたところ、「特にない・今までと変わらない(76.2%)」、「お米の代わりによく食べるようになったものがある(23.8%)」という結果となりました。前回調査と比較すると、「ある」の回答は6.6%増加しており、わずかながら、米離れの傾向が認められました。「お米の代わりによく食べるようになったもの」の具体的な品目については、「パン」「うどん」「パスタ」などが回答の上位にランクインしました。

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お米を選ぶ理由は「米が好き、おいしいから(62.5%)」が第1位をキープ。「経済的だから」は減少。
パンや麺などではなく、お米を選ぶときの理由について尋ねたところ、「米が好き、おいしいから(62.5%)」、「米を食べるのが習慣になっているから(55.3%)」が回答の上位にランクインしました。前回調査と比較すると、「米を食べるのが習慣になっているから(55.3%)」は5.8%減少、「米は安い、経済的だから(6.4%)」は5.2%減少しました。直近の米不足や米価高騰が如実に影響したものと推測します。
お米ではなく、パンや麺などを選ぶときの理由について尋ねたところ、「パンや麺は安い、経済的だから(9.4%)」は+5.6%増加しました。選ぶ際に安さ・経済性を理由とする点については、調査開始以降初めて、「米(6.4%)」を「パンや麺(9.4%)が逆転する結果となりました。
もっとお米を食べたくなる条件について尋ねたところ、「安くなる・増量される(55.5%)」が第1位をキープし、前回調査よりも14.7%の大幅増加となりました。次点である「おいしくなる(31.3%)」の7.7%減少を筆頭に、その他の回答はすべて減少に転じており、米価高騰への切迫感を印象づける結果となりました。



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直近6ヶ月間では、「日本産米を食べる(94.6%)」が圧倒的多数。食べているお米は「単一品種(57.9%)」「どちらかと言うと単一品種(22.0%)」が多数を占める結果に。
令和5~6年産米の不足にともない、外国産米の輸入の活発化が指摘されています。そこで、家庭で食べているお米の原産地について、ここ半年程度の状況で最も近いものを尋ねたところ、「日本産米を食べる(94.6%)」「どちらかと言うと日本産米を食べる(3.4%)」が計98.0%の多数を占める結果となりました。「外国産米を食べる」とした回答の割合は計0.3%、「どちらも食べる」は1.2%に留まりました。
また、政府備蓄米の放出にともない、店頭では数多くのブレンド米(複数原料米)が陳列される事となりました。そこで、家庭で食べているお米の品種について、ここ半年程度の状況で最も近いものを尋ねたところ、「単一品種(57.9%)」「どちらかと言うと単一品種(22.0%)」が計79.9%の多数を占める結果となりました。「ブレンド米を食べる」とした回答の割合は計11.0%、「どちらも食べる」は8.1%に留まりました。

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お米を買うときに重視することは「国産米である(83.4%)」「銘柄(38.0%)」などが上位。価格上昇が続いたときに重視しなくなることは「銘柄(34.2%)」「国産米である(22.0%)」「産地21.9%」。
お米を買うときに重視することについて尋ねたところ、「国産米である(83.4%)」、「銘柄(38.0%)」、「産地(32.4%)」、「価格が安い(31.8%%)」が回答の上位にランクインしました。前回調査と比較すると、「国産米である(83.4%)」は5.6%増加しました。「銘柄」は2.5%減少、「産地」は1.2%減少、「価格が安い」は1.3%減少しており、米の需給混乱・価格高騰が続く中で、「米はせめて原産地だけでも国産にこだわりたい」という消費者の心裡が読み取れる結果となりました。
また、価格上昇が続いたときに重視しなくなることについて尋ねたところ、「銘柄(34.2%)」「国産米である(22.0%)」「産地21.9%」が回答の上位にランクインしました。前回調査では「わからない」が第1位(33.9%)だったのに対して、今回調査では「わからない」は第4位(21.5%)にランクダウンしています。米の需給混乱・価格高騰が続く中で、消費者の心裡では「どのこだわりを捨てるべきか」が徐々に明確になりつつあることを感じさせる結果となりました。


■調査概要
「お米についてのアンケート」調査
調査方法:インターネット
調査対象:組合員モニター
実施期間:2025年10月9日~10月14日
有効回答数:5,887件
以上
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