【Z世代の常識】モノ消費からコト消費へ!ReBearとOshicocoが「決済手段と消費行動の多様化」について合同調査を実施
推し活領域を専門としたマーケティング企画会社である株式会社Oshicocoと、α・Z世代に特化したリサーチプラットフォームを運営するReBear合同会社は、この度合同調査リリースを発表します。

調査の背景:
近年、決済手段におけるキャッシュレス化が加速しており、キャッシュレス事業に参入する企業も増加傾向にあります。そして、多様化しているのは決済手段だけではありません。Z世代を中心に、消費における価値観の変化も見られます。
特に注目したい消費行動として、趣味や好きなことへの消費「推し活消費」が挙げられます。推し活層を対象としたOshicocoの過去調査では、「推し活」の月間消費額は平均4万円という結果が出ています。(Oshicoco「1年間で平均4万円!株式会社Oshicocoが『推しグッズの消費行動に関する最新調査』を発表」より)
このようなZ世代の決済手段と消費行動について、さらに、注目すべき推し活との関連性を探るため、Z世代マーケティングを行うReBear合同会社と、推し活マーケティングを行う株式会社Oshicocoが合同調査を実施する運びとなりました。
本調査データを基に、世代・趣味嗜好(推し活)のセグメントで見えてくる「決済手段の変化」や「消費行動の多様化」を可視化していきます。
調査テーマ:
決済手段の変化と消費行動の多様化~推し活消費・高額消費・コト消費の傾向~
調査概要:
【アンケート調査】
調査名 :あなたご自身に関するアンケート調査
回答者:18歳〜29歳の日本在住男女
回答人数:111人
実施期間:2025年3月14日~18日
【インタビュー調査】
20代の男女4名(各2名)への意識調査およびインタビュー
Yさん 21歳女性 大学生
Nさん 26歳女性 会社員
Tさん 25歳男性 会社員
Hさん 27歳男性 会社員
■現金使用は週に数回?キャッシュレス決済の勢いは?



Z世代のメイン決済手段として、現金よりキャッシュレス決済の割合が高いという結果に。
一方で、現金利用が一定数いる理由としては、キャッシュレス決済が使用できる範囲の制限や、学生のためクレジットカードが作れない等が考えられます。
キャッシュレス決済を選択している理由としては、「ポイントやキャッシュバックが魅力」の回答が約3分の1を占めています。僅差で続くのが「利用が簡単(アプリやカードの扱いやすさ)」でした。
現金以外の決済手段を選ぶ上では、上記のポイントは不可欠だといえます。
■現金・キャッシュレス決済の利用頻度は?

決済手段における現金の使用頻度を見ていきます。
日常的に現金を使用しているとはいえ、使用頻度でみていくと、最も多い回答が「週数回の使用」の35.5%、3人に1人の割合という結果に。
現金を「ほぼ毎日利用している」という回答が20.6%に対し、週数回~全く使わないと答えている割合は全体の79.4%と、約8割の人が現金以外の決済手段を合わせて利用していると考えられます。

次に、現金以外のキャッシュレス決済手段の使用頻度についても結果を見ていきます。
「ほぼ毎日」~「週数回」利用していると答えている割合は約半数、週に1回は必ず利用している方が2人に1人という結果になりました。
■現金を使う理由は、使いすぎ防止のため!?


回答者の2人に1人(53.5%)が1ヵ月の支出において、現金が占める割合は30%未満と回答。
現金使用の理由として、使いすぎ防止や現金対応しかないお店が多いことが理由として挙げられています。つまりキャッシュレス対応のお店では、キャッシュレス決済を積極的に使用していることが考えられます。
さらにインタビューでは、参加者4名の共通意見として「友達同士の割り勘」にpaypayを利用しているとの声が。煩わしいその場での現金やり取りを減らすことができるのが魅力のようです。
Hさん(27歳男性)は現金を下した最後の記憶がないほど、キャッシュレス決済にシフト。
Yさん(21歳女性)は、「普段使うカバンが小さいので現金(財布)を持ち歩きたくないです」といった、ファッションを意識したこだわりが垣間見える興味深い意見も出ていました。
また、Tさん(25歳男性)は決済手段の選択における意思決定方法について「信頼できるサイトのバナーやニュースサイトで見た決済手段は気になる、使用できる場所の多さも選択肢の1つです。」と回答。利便性や加盟店の多さだけでなく、信頼できる広告・プロモーションを重要視していました。
■高額消費は「旅行・レジャー」「電化製品」が人気。モノ消費からコト消費への変化も

過去1年以内に「最も高額だった支出」についての質問で、最も回答が多かったのが「旅行・宿泊・レジャー関係」、僅差で続いたのが「家電・パソコン・スマホ等のガジェット」でした。
ここで注目したいのは、「推し活消費」の増加です。
3、4番目に続く「ハイブランド品(バッグ・服・アクセサリーなど)」と「ライブ・イベント・推し活遠征費」が僅差に。次に「推し活グッズ」が続く形になりました。
このように体験消費や推し活消費が伸び、いわゆる夢のマイホームやマイカーといった「不動産」・「車・バイク」は、下位という結果に。
ハイブランドや住宅、車といった”持っていることがアドバンテージ”となりうるモノ消費より、旅行や推し活関連といった”コト消費”を楽しむ新たな傾向が生まれつつあります。
“コト消費”とは、自身の生活を充実させたり、経験値を得たりすることができる体験にお金を使うことです。
本アンケートでも、旅行やイベント等の「体験型消費」(=コト消費)に対して、どのくらいお金をかけたいかという質問に対し、半数以上が「(お金を)かけたい」と回答しており、コト消費を重視する傾向が高まっていることが分かります。
インタビュー参加者のTさん(25歳男性)は、社会人になってから”コト消費”へのマインド変化があったそう。
「社会人になってお金のことを考えるようになったときに、モノ消費はその買った瞬間の幸福度は高いけど、そこ止まり。それなら自分に投資した方が良いのではと思って、体験によりお金をかけるようになりました。」
そんなTさん(25歳男性)とHさん(27歳男性)の過去1年以内の高額消費は旅行でした。
また、今後やってみたい消費として、Hさんは
「誰もやったこともない体験、海外の人や1部の人しかまだやったことない体験、そんなことをしたいですね。」と回答。コト消費を重視する姿がうかがえます。
■最新市場!推し活消費もコト消費の1つに

コト消費は、実は推し活とも密接に関わっています。
推し活をしている方々を対象とした、推し活遠征についての回答では、1ヵ月~3ヵ月の間に1回以上遠征していると答えた割合が約6割、回答者の2人に1人が頻繁に推し活遠征をしているという結果に。
インタビュー参加者であるYさん(21歳女性)、Nさん(26歳女性)はどちらも推し活中。
2人とも多い時で月15万以上の推し活消費をしており、過去1年以内の高額消費についても、推しの国内遠征(Yさん)・海外遠征(Nさん)という回答になりました。
特に、推し活遠征はコロナ後から熱が高まっていることがうかがえます。
居住地付近のイベント・コンサートにとどまらず、全国各地を飛び回る。中には、韓国をはじめとする海外諸国の公演に足を運ぶ推し活層も増えており、SNS上では「遠征vlog」と言われる短尺動画が人気になっています。
このような状況はコロナ禍において、行動を制限されていた反動の影響が大きいとみています。
さらに、旅行と推し活を兼ねることで体験消費をより加速させていると考えられます。
また、推し活層の中では、遠征をたくさん行くからこそマイルを貯めたいので、決済手段をクレジットカードに集約するといった推し活のための”ポイ活”をしている人も。
このように推し活層を含む、Z世全体でコト消費を重視する傾向が強まっていることが分かりました。
■マスマーケティングは時代遅れ?ファッションコスメジャンルはインフルエンサー影響大


購買活動をする際に、情報収集を行うSNSについて「X」「Instagram」がほぼ同割合という結果に。
トレンドや情報の移り変わりが早く、タイムリーに情報収集を行うことができる点や、アルゴリズムにより自身が求めている情報が出やすい点が購買行動に影響を与えている可能性がありそうです。
また、参考にしているインフルエンサーやメディアのジャンルとしては、「ファッション・コスメ」「旅行・おでかけ系」が上位にランクイン。常日頃から情報収集をしているようなジャンルにおいて、インフルエンサーやメディア投稿を参考にしているようです。
上位ジャンルにおいては、いわゆるマス向け広告ではなく、自身が支持・信頼している人やコミュニティからの情報発信に関心を持ち、消費行動に移している様子がうかがえます。
■今後はQRコード決済やタッチ決済が伸びる可能性!

今後使ってみたい・利用を増やしたい決済手段としてが「クレジットカード」1位、2位に「QRコード」が続く形になりました。Z世代の中には年齢や収入条件により、クレジットカードを保持していない場合があるため、今後の作成意欲につながっていると考えられます。
またインタビューでは、QRコードやタッチ決済の国外利用やオンライン上での使用範囲拡大を望む声も。
コト消費を好むZ世代だからこそ、海外でも快適に使用可能なキャッシュレス決済の実現は、さらなる利用拡大の一歩になりそうです。
■調査結果を踏まえたマーケティング戦略とは?
今回の調査では、「決済手段の変化と消費行動の多様化~推し活消費・高額消費・コト消費の傾向~」を世代や推し活のセグメントに分けてみてきました。
調査結果をもとに、Z世代や推し活層にアプローチしていくためのマーケティングアイデアを2つご紹介します。
まず1つ目が『体験型消費=コト消費へのアプローチ方法』についてです。
Z世代の中では、自身のステータスとして求めるものが、モノ→コトに変わっており、その背景には2つのインサイトがあげられると考えられます。
①自身の経験値が上がる体験へ投資したい=内面的成長や楽しさを追求しステータスに
②SNS等で自分(姿・思考・アイデンティティ等)を発信したい=自身の人生を外部発信しステータスに
これらのインサイトはモノ消費だけでは満たせない場合が多々出てきています。
例えば、海外旅行することで、今まで知り得なかった世界を見ることができ、自身の視野を広げたり、かつて経験したことのない体験ができたりします。
他には、写真映えのする展示会やPOPUPイベントに足を運ぶのもコト消費といえます。
これらは体験型消費によって、自身の経験ステータスが上がるとともに、SNS上に写真を投稿することで、自分について外部に表現・発信することができます。
推し活においてのコト消費も近しい現象が起きています。
①遠征先の知らない土地に行くことで旅行を同時に楽しめたり、その場所でしか会えない推し友達との交流ができたり、推し活を通してでしか得られない経験値が存在します。
②グッズを買う・公演に行くことだけに限らず、SNSに推し活の写真を掲載し、発信することも、推し活=アイデンティティと捉えるZ世代にとっては、重要なインサイトといえるでしょう。
このようなコト消費を促すアプローチとして、決済手段独自のイベントやポイントに、オフラインイベント使用時の特典を設けたり、旅行・遠征に関わる交通手段や会場との連携サービスが考えられます。
2つ目は、『推し活層に向けたSNSマーケティング』です。
前段でマスマーケティングではなくトライブマーケティングの時代が来ているとお伝えしましたが、推し活層はまさにトライブマーケティングにおける重要ターゲット層です。推しに関連する場合は、常に高い熱量を持って消費行動を行う層だといえます。
例えば推しが使っているコスメ・洋服・カバンについているキャラ物のキーホルダー、全て同じものを使いたい!と考える方も多く、企業サービスや商材に推しが起用された際の反応も大きいです。
さらに、信頼を置いているインフルエンサー紹介の商品であれば、購入を検討することも。
しかし、推しやインフルエンサーに関連しているから・信頼しているからといって、無条件に全てを購買行動に移すわけではありません。
ここで重要なのは、企業側の消費者への姿勢です。
推し活層に向けてマーケティングを行う際は、推し起用の想いの発信を含む、丁寧なSNSプロモーションを行うことで、企業への信頼・愛着にもつながります。そうすることで、ただ1回のIPコラボで消費者との関係が終わるのではなく、継続した関係を築くことにもつながり、本質的なマーケティング・プロモーションにつながります。
インフルエンサーマーケティングも例外ではありません。フォロワーや消費者への真摯な姿勢や正しい情報発信の積み重ねが重要なのです。
■まとめ
本調査は、Z世代マーケティングを行うReBear合同会社と、推し活マーケティングを行う株式会社Oshicocoの初の合同調査でした。
本調査を通じて、キャッシュレス決済の使用傾向や、Z世代のコト消費を重要視する様子がみえてきました。
今後も合同調査等を通して、Z世代や推し活層をメインとした調査や情報発信を行っていきます。
さらに詳しい調査情報を知りたい方、定性・定量調査を実施したい方は、お気軽に下記連絡先へご相談ください。
株式会社Oshicoco
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|株式会社Oshicocoについて|(所在地:東京都渋谷区 代表者名:多田夏帆)
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