花園常連・桐蔭学園ラグビー部、長時間心電図を導入試験ー高校生選手の“見えないリスク”を可視化、“安全”の全国モデルへ
医療テックベンチャーと共同で、在宅型心電図検査を導入しリスクを早期把握。高校部活動にプロ水準の安全基準を
高校ラグビーの強豪・桐蔭学園高等学校ラグビー部(監督:藤原秀之、2002年就任)は、株式会社ココロミル(代表取締役:林 大貴、以下ココロミル)が提供する在宅型の長時間心電図サービス「ホーム心臓ドックpro」をレギュラー選手中心に22名へ試験導入。
法定の入学時心電図では拾いにくい所見を含め、受診を検討すべき生徒を早期に把握しました。
部はこの結果を受け、入学前(2〜3月)の実施を“標準化”する運用設計に着手しています。
背景:強豪である前に「安全を仕組み化」

桐蔭学園は、勝利と育成に“プロ並み”の基準を掲げながら、熱中症勉強会・救急対応講習(担架・頸部保護実技)・感染症対策の動線設計などを年次で反復。
「誰がそこにいても同じ品質で動ける」安全運用を日常化しています。
学校体育活動では突然死の多くが心臓性とされ、“まず命から守る”ための実効ある仕組み化が急務です。
■詳しくはこちらのインタビュー記事もご覧ください
「まず命から守る」桐蔭学園ラグビー部と進める長時間心電図の挑戦— ホーム心臓ドックproで高校生選手の“見えないリスク”を可視化する理由
https://kokoromil.com/column/toin/
試験導入の概要:在宅・就寝を含む9時間以上の連続記録

対象:選手22名
方法:胸部貼付型の小型心電計を使用し、就寝を含む9時間以上の生活下記録を取得
運用:合宿時に5台を回して1晩ずつ実施/一部は自宅で保護者の補助のもと実施
現場負担:練習への影響を最小化しつつ、合宿等のスケジュールに組み込み可能
ホーム心臓ドック®についてはこちら
https://homeheart.health/products/homeheart-pro01
見えないリスクを早期把握、判断材料を可視化
ホーム心臓ドックproでは、短時間の安静時検査や通常健診では見逃されやすい“夜間に出る心臓のリズム異常”を、長時間・生活下の連続記録で検出することができます。
万一、以上が見つかった際は、チームは「命を最優先」の原則でプレー可否を合意形成することや、医療連携のもと選手の命を守るなどの安全性を検討しました。
なぜ検査は“夜”が鍵か:時間依存の異常を拾う
睡眠時は自律神経が迷走神経優位となり、洞徐脈・一過性房室ブロック・洞停止などの徐脈性不整脈が出やすい時間帯です。就寝を含む長時間心電図は、こうした時間依存の異常を取りこぼしにくくします。
スポーツ選手の検査結果とデータの活用:検出は“ゴール”ではなく“出発点”
ココロミルの検査統計(2025年5月時点)では、一般の方(平均44歳)の36%に対し、プロ選手(平均27歳)の43%がB/C判定(医療機関受診推奨を含むスクリーニング判定)でした※。この数字は「検出=病気確定」ではなく、見つけ方と運用の差が安全を左右することを示唆します。
また、一部のプロチームからは匿名化された統計の二次利用許諾を得ており、学校・クラブ等からの申し出があれば、啓発目的に限って集計値の提供が可能です(個別選手情報は提供しません)。
今後:入学前デフォルト化へ—“安心の設計図”を公開可能な形に
桐蔭学園は、新入生の入学前(2〜3月)に在宅でホーム心臓ドックを実施し、
①見つける(状態の見える化・スクリーニング) → ②専門医で確かめる(精査) → ③一人ひとりの対策(運動調整・経過観察など) → ④定期的に見直す(再チェック)
というループを運用規程として検証中です。
ココロミルは、オペレーション設計/保護者説明会/医療導線づくりを支援。
将来的には、桐蔭学園ラグビー部をモデルケースとして、地域クラブや他校にも展開できる“再現可能な運用モデル“として整備を目指します。

桐蔭学園ラグビー部
藤原秀之 監督 コメント
「心臓リスクは、知らなければ対処できないことです。法定検査は当然続けますが、ハードなトレーニングも行う運動部の選手などには、長時間検査の重要性を改めて実感しています。引き続き、入学前の標準化に向けて検討して参ります。」

株式会社ココロミル 代表 林大貴 コメント
「検出は出発点です。法定検査を土台に就寝を含む長時間記録で死角を補い、所見があれば循環器専門医へ確実に橋渡しする。学校・家庭・医療が一体となる安全の運用を“当たり前”にしていきます。」
参考:アスリート心臓と若年競技者の安全
長期の高強度トレーニングに伴う「アスリート心臓」は多くが生理的適応ですが、心電図所見が病的異常と紛れる場合があります。若年でも潜在的リスクはゼロではないため、「若いから大丈夫」という思い込みを避け、入学前からのスクリーニングと医療連携で見逃しと過剰不安の双方を減らすことが重要です。
サービス概要:ホーム心臓ドック®とは

世界1位(日本では第2位)の死因である心疾患。その大きな原因のひとつが「不整脈」です。
「ホーム心臓ドック®」は、胸部に小型心電計を貼り付け、9時間以上の長時間計測を行うことで、健康診断(30秒程度の心電図検査)では見逃されやすい不整脈も見つけることができます。
実際の検出率は、以下のとおりです。
【健康診断での不整脈検出率:約10%】
【ホーム心臓ドック®での検出率:約36%】
さらに、上位モデルの「ホーム心臓ドックpro」では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)や睡眠の質、ストレス指標も同時に測定可能。
データは臨床検査技師が解析し、数日以内にレポートを返却。万が一異常が見つかれば、医療機関との迅速な連携やオンラインクリニックによる専門医フォローまで自宅で完結します。
ホーム心臓ドック®についてはこちら
https://homeheart.health/products/homeheart-pro01
注記※ 本リリースにおける検出率(一般36%/プロ選手43%)は、2025年5月時点の自社集計によるスクリーニング判定(B/C)です。診断確定を示すものではありません。個人情報は学校規程および法令に基づき厳格に管理し、個人が特定される情報は外部に開示しません。
※ 「ホーム心臓ドック」「ホーム心臓ドックpro」はココロミル株式会社のサービス名称です。記載の会社名・製品名は各社の商標または登録商標の場合があります。

株式会社ココロミル
ー「病気で後悔しない社会へ」をミッションに世界から突然死をなくすー
私たちは、自宅にいながら医療機関と同等の本格的な心電図チェックが手軽にできる「ホーム心臓ドック®」をはじめとする各種事業を展開しています。
長時間のデータ取得により、これまでの健診や人間ドックでは見逃されがちだった心疾患リスクも早期に“見える化”し、突然死などで「今まで救えなかった世界で1億人の命を救う」ことを実現します。
また、取得したデータを通じて、多くの方々が自分自身や家族の健康状態を可視化し、健康寿命やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させることを目指しています。
代表取締役社長:林 大貴
所在地 :〒160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目2番16号 菅野ビル2F
設立 :2021年11月
事業内容 :ヘルスケア及び臨床研究事業
提供サービス :〈個人向け〉不整脈、睡眠時無呼吸症候群 (SAS)、睡眠の質、
ストレスの兆候を心電計を使って可視化する「ホーム心臓ドック®」
〈医療機関向け〉使い切りホルター心電計「eclat」
〈医療機関向け〉動物医療心電図モニタリング、ホルタ―検査
製品名:eclat(エクラ)
一般的名称:長時間心電用データレコーダ
医療機器クラス分類:管理医療機器(クラスⅡ)、特定保守管理医療機器
主要許認可・認証等:
第二種医療機器製造販売業(許可番号:13B2X10584)
医療機器製造業(登録番号:13BZ201797)
高度管理医療機器販売業・貸与業(許可番号:5新保衛薬第162号)
ISO 13485:2016 認証取得
HP :https://kokoromil.com/
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