【ABABA総研】内定式シーズンにおける就活生の意識調査

▼内定式は“就活の最終決戦場” 約2割の学生が複数の内定式に参加/▼約6割が内定辞退を保留、決めきれない学生の“就活二周目”

株式会社ABABA

 就活の過程を評価したスカウトが受け取れる「ABABA」、企業と人のミスマッチを最小化する「REALME」を提供する株式会社ABABA(本店:東京都目黒区、代表取締役:久保駿貴・中井達也、以下「ABABA」)は、2026年3月卒業予定の大学4年生、および修士課程2年生のうち、「これまでに内定を獲得したことがある」という就活生300名を対象に、「内定式シーズンにおける就活生の意識調査」を行いました。

【調査概要】

調査対象:2026年3月卒業予定の大学4年生、修士課程2年生

調査機関:株式会社ABABA

調査方法:インターネット調査

調査期間:2025年9月8日~9月13日

有効回答数:300名

【調査結果の要約】

複数内定を保持する就活生が過半数。約6割が辞退を保留しており、「決めきれない就活」が常態化

■就活の早期化と長期化が同時進行。夏までに終了する就活生が過半数に達する一方で、秋以降も就活を続ける学生が約4割

約2割の就活生が複数の内定式に参加。内定式に参加しても3人に1人以上が辞退の可能性あり。

■内定式は「入社意思の最終確認」や「入社に値するかの見極め」の場と捉える就活生が約半数。祝辞の場から、企業を比較・選別する“就活の最終決戦場”へ。

納得度50%以下の就活生が約4割。納得しないまま承諾したり、“就活二周目”に突入する就活生も。

■最初の内定が必ずしも第一志望ではなく、2社目以降で入社意欲が高まる就活生が過半数。就活は「早い者勝ち」ではなく「最後の納得感」が重要という結果に。

■内定者フォローは連絡不足に不満を抱く就活生が最多である一方、懇親会や課題が多すぎることへの不満も目立ち、適切な距離感が求められる。

半数以上が複数内定保持 「決めきれない就活」が常態化

Q1.現在、何社から内定を得ていますか?

 内定社数を尋ねたところ、「1社」と回答した就活生は48.0%にとどまり、2社以上の内定を獲得した就活生が過半数の52.0%であることがわかりました。さらに、3社以上の内定を保有している就活生においても3割近い29.0%にのぼり、複数内定を前提にした就活が一般化していることが考えられます。

半数以上が夏前に就活終了、一方で秋まで迷う就活生も・・・早期化・長期化が顕著に

Q2.就活を終えたのはいつ頃ですか?

 就活を終了した時期について尋ねたところ、「4月頃」という回答が18.7%と最も多く、次いで「5月頃」という回答が18.0%でした。「2月以前」から「5月頃」までに就活を終了した就活生は57.4%と過半数に達し、就活の早期化が顕著であることがわかります。

 一方で、「6月頃」以降に就活を終えた就活生は32%、さらに「現在も継続中」と答えた就活生が10.7%にのぼり、夏以降にかけても就活を続ける就活生が一定数いることがわかりました。

 就活の“早期化”と“長期化”が顕著に現れる結果となりました。

6割が内定を辞退せず保留 “決めきれない就活生”の実態

Q3.入社する可能性が低い企業への内定辞退の状況を教えて下さい

 内定辞退状況を尋ねたところ、「全て辞退した」と答えた就活生は40.3%にとどまり、59.7%は一部または全て辞退していないことがわかりました。約6割の就活生が入社する可能性が低い企業の内定をキープしている状況がわかります。

 就活生が、内定を獲得してもなお、比較検討を続ける姿勢を示しており、企業にとっても内定を出した時点ではまだ候補の一つに過ぎないことがわかります。

4割を超える就活生が企業を比較・選別する「最終判断の場」

Q4. Q3で「一部辞退していないものがある」「まだ一社も辞退していない」と回答した方に伺います。その内定を辞退していない理由は何ですか?

 内定を辞退していない理由を尋ねたところ、「内定式で入社するか否かを見極めたい」が42.5%で最多となりました。次いで「滑り止めとしてキープして就活を継続している」が40.8%という結果でした。

 内定式が形式的な儀式ではなく、就活生が企業を比較・選別する「最終判断の場」と化していると考えられます。

 また、「就活の軸が曖昧で判断に迷っている」という回答が16.8%で、決断を回避している心理も一定数見られました。

8割超が内定式に参加予定 就活生にとって重要な「接点」に

Q5. 内定式に参加する予定はありますか?

 「内定式に参加する予定はありますか?」との問いに対し、82.3%の就活生が「はい」と回答しました。参加しないと答えたのは17.7%にとどまり、大多数の就活生が内定式を重視していることがわかりました。

 内定式が形式的なイベントではなく、就活生にとって企業との重要な接点であり、入社意思を固める上で欠かせない場となっていることを示しています。

内定式の参加数、8割は1社のみ 一方で複数の内定式に出席する就活生も

Q6.Q5で「はい」と回答した方に伺います。 内定式に参加する予定の企業の数は何社ですか?

 「内定式に参加する予定の企業数」を尋ねたところ、「1社のみ」と回答した就活生が80.6%で大多数を占めました。一方で、「2社」が13.0%、「3社以上」が6.5%にのぼり、複数の内定式に参加する就活生が2割近く存在することも明らかになりました。

 複数の内定を保持したまま意思決定を先送りし、内定式を比較検討の場として利用する就活生が一定数存在していることを示しています。

企業は内定者が内定式に出ても安心できず…3人に1人は辞退の可能性あり

Q7. 内定式に参加した企業の内定を辞退する可能性はありますか?

 「内定式に参加した企業の内定を辞退する可能性があるか」を尋ねたところ、「はい」と回答した就活生が35.3%にのぼりました。3人に1人以上は内定式に参加しても入社意思を固めていないことが明らかになりました。

内定式は“就活の最終決戦場”

Q8.あなたにとって「内定式」とはどのような場だと感じていますか?

 「あなたにとって内定式とはどのような場だと感じていますか?」と尋ねたところ、「同期や仲間とつながる場」が35.0%、「企業や社員の雰囲気を知る場」が34.0%と、交流や情報収集の機会としていることがわかります。しかし、「企業から祝福される記念の場」が26.3%にとどまり、従来の“祝辞の場”としての役割ではなくなってきていることが考えられます。

 一方で、最も多かったのは「入社意思を最終的に確認する場」が36.0%であり、さらに少数ながらも「入社に値するかを見極める場」が12.3%でした。これらを合わせると、約半数の就活生が内定式を入社するかどうかを最終的に判断する場と捉えていることが明らかになりました。

 就活生にとっては、内定式は企業との接点であると同時に、企業を見極め、最終的に選別する“就活の最終決戦場”であることを示しています。

4割近くが「納得度50%以下」 心から納得できていない内定の実態

Q9.入社予定先への納得度は何%ですか?

 「入社予定先への納得度」を0〜100%で尋ねたところ、「100%」と完全に納得している就活生は19%にとどまりました。一方で、「50%以下」と回答した就活生が38.6%に達し、4割近くが不満や迷いを抱えた状態で内定を保持していることが明らかになりました。

 特に「30〜40%程度」と低い納得度にとどまる就活生が18.3%存在しており、滑り止めの内定はあるものの心から納得できていないという状況がうかがえます。

納得感のカギは「待遇」と「将来性」 就活生は確信を求め続ける

Q10.入社先への納得度「0~90%」と回答した方に伺います。

どのような条件が満たされたら100%になると思いますか?

 入社先への納得度が100%に達していない就活生に「どのような条件が満たされれば100%になるか」を尋ねたところ、最多は「待遇(給与・勤務地・福利厚生・リモート制度の有無など)」で38.7%でした。次いで「会社の将来性・安定性」30.9%、同率で「労働環境(労働時間/勤務体制)」30.9%が上位を占めています。

 さらに、「企業の知名度・ブランド」28.8%、「仕事のやりがい」27.6%も高い割合を示しており、就活生は、安心して働くことができ、企業の一員として誇りが持てる環境を求めていることがうかがえます。

3人に1人が就活の軸を見直し 納得できぬまま進む就活生も多数

Q11.以下のうち、ご自身の就職活動に当てはまるものを選んでください

 就職活動に当てはまるものを尋ねたところ、最多は「就活の軸や志望業界などを根本的に見直した」で37.0%となり、多くの就活生が活動の途中で方向性を修正していることがわかりました。

 また、「内定先に対してなんとなく納得していないが内定を承諾した」が29.7%、「内定を承諾したあとに新たに他の会社にエントリーした」が22.0%と、内定後も迷いを抱えながら行動している就活生が少なくないことがわかりました。さらに、「内定承諾を焦って決めたと後悔している」が17.7%、「就活浪人(留年)が頭によぎった/決めた」が12.3%、「就活を中断したのち再開した」が12.0%など、迷いや不安がうかがえます。

 就活が早期化する中で、早期内定と納得感の間にギャップが存在していることを示しています。

“納得できない内定”が再就活を招く 4割超が不安や迷いを理由に“就活二周目”

Q12.Q11で「就活を中断したのち再開した」または「内定を承諾したあとに新たに他の会社にエントリーした」と答えた方に伺います。その理由は何ですか?

 「就活を中断後に再開した」または「内定承諾後に他社へ再エントリーした」就活生に理由を尋ねたところ、最多は「内定は出たが納得度が低かったため」と、「就活を急ぎ過ぎて本当に行きたい会社を見落とした気がした」がともに44.6%で並びました。

 さらに、「もっと他に自分に合う会社があると思った」が32.6%、「選考の時には見えなかった不安点(社風・待遇など)があとから見えてきた」が22.8%と、内定後も就活生が不安や迷いを抱え続けていることがわかりました。

 早期に内定を獲得した就活生が、焦りや不完全燃焼を感じ、“就活二周目”に駆り立てられていると考えられます。

第一志望は必ずしも最初の内定ではない 2社目以降が半数超

Q13.入社する可能性が最も高い企業の内定は何番目にもらった内定ですか?

 「1番目」と回答した就活生は42.7%と最も多い一方で、「2番目」が26.0%、「3番目」が16.3%、「4番目」が8.3%、「5番目以降」が6.7%と、半数以上となる57.3%が2社目以降の内定に入社意欲を示す傾向が明らかになりました。

 最初に獲得した内定が必ずしも最終的な入社先にはならないことを示しており、就活生は就活を進める中で経験や視野を広げ、より納得感の高い選択肢を模索していると考えられます。

「連絡不足」と「過剰なフォロー」に不満

Q14.企業からの内定者に向けたアプローチで、印象が悪くなったことがあれば教えてください

 企業からの内定者へのアプローチで印象が悪くなったことを尋ねたところ、「連絡の頻度が少なすぎる」が最多の26.3%で、内定後も継続的な接点を求める就活生が一定数いることがわかりました。

 一方で、「懇親会の回数が多すぎる」が23.0%、「内定者課題が多い」が22.0%、「連絡の頻度が高すぎる」が17.3%といった過剰なフォローに対する不満も見られました。

■まとめ

 今回の調査より、内定を得ても決めきれない就活生が多数存在することが明らかになりました。複数内定を保持し辞退を保留する就活生は6割にのぼり、入社予定先への納得度が50%以下と回答した就活生も4割近く存在しています。早期に内定を得ながらも焦りや不完全燃焼を感じ、再び就職活動を始める“就活二周目”に突入する就活生も一定数確認されました。このような動向は、就活早期化が迷いや不安を長期化させ、秋の内定式シーズンに入ってからもその影響が見られます。

 さらに、就活生にとっての内定式を尋ねた結果では、「企業や社員の雰囲気を知る場」、「同期や仲間とつながる場」が多くを占める一方で、「入社意思を最終的に確認する場」や「入社に値するかを見極める場」と答えた就活生も一定数存在しています。また、内定式に参加予定の就活生のうち約2割は、2社以上の内定式に出席予定であることもわかりました。

 これらの回答は、内定式が企業との接点であると同時に、就活生にとっては企業を比較し、最終的に選別するための“就活の最終決戦場”へと変化していることを明確に表しています。


【ABABA総研とは】

 ABABA総研は、就職活動を行う「就職活動生」と新卒採用を実施している「採用企業」のリアルを届けることを目的とする調査研究機関です。

 新型コロナウイルスの影響や日本経済を取り巻く環境の先行き不透明感が高まったことで、新卒就活生が企業選びにおいて安定性を重視する傾向が強くなり、大手企業への応募者が集中して採用競争が激化しています。さらには、早期のインターンシップ開催が一般化したことで就職活動が長期化するケースも増えており、学業への影響が懸念されるなど、現代の就職活動生を取り巻く外的環境は過酷さを極め、心身ともに大きな負担を抱えながら活動せざるを得ない状況になっています。最近では、就職活動がきっかけでメンタルヘルスに不調をきたす「就職活動うつ」が社会問題として注目されるようになりましたが、就職活動生のメンタル面の実態を捉えたデータはまだ少なく、不明瞭なまま語られることが多いのが現状です。私たちABABAはこれらの問題を重く受け止め、現代の就職活動における本質的な問題を明らかにすることを目的に、継続的に調査研究を行う機関として『ABABA総研』を発足するに至りました。

【”就活の過程を評価する” 新卒スカウトサービス「ABABA」】

 「ABABA」は就職活動で最終面接まで進んだことのある就活生だけが登録できるスカウト型のサービスです。就活生はサービス登録時に最終面接まで進んだ企業の情報を提出すると、その実績を見た企業からのスカウトを受け取ることができます。

 また、もう一つの登録経路として、”お祈りメール”を前向きなエールに変えたいという思いから生まれた「お祈りエール」があります。これは企業が最終面接で採用を見送った就活生への不採用メール(通称お祈りメール)の中で「当社で採用はできませんでしたが、あなたは素晴らしい人材なので他社に推薦したいです。ABABAに登録していただければ、今後の就職活動を応援いたします。」といった応援のメッセージとともにABABAへの登録を促すことで、その就活生をお墨付きの人材としてABABA上で推薦できる取り組みです。

 「ABABA」は選考の過程を評価することで「就職活動うつ」に悩む就活生の心理的ストレスの軽減に寄与しながら、企業のブランディング保持にも貢献し、社会課題と事業課題の双方を解決するサービスです。

【企業と人のミスマッチをゼロにする「REALME」】

 『REALME』はAI面接を通して、自己分析から面接練習まで就活対策を一気に進めることができるサービスです。

 就活生は約20分のAI面接を受験することで、新卒採用において重要視される35の項目と14の能力※1を点数化することができます。その点数をもとに、志望企業の内定を獲得できる可能性(=内定判定※2)や、志望企業の最終面接まで進めるレベルの他の就活生と比較した改善ポイント、自分に合った業界などを知ることができるサービスです。

 就活生はエントリー前にこれらの情報を知れることで、最適なスケジュールで就職活動を行うことができます。

※1 10段階評価:A+、A、B+、B、C+、C、D+、D、E+、E

※2 「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「関係性構築力」、「チームで取り組む力」、「伝達力」、「組織的行動能力」、「問題解決能力」、「マネジメント資質」、「自己実現力」、「自己研鑽力」、「柔軟性」、「ストレス耐性」、「やり抜く力」、「成長意欲」

■株式会社ABABA会社概要

会社名 :株式会社ABABA

所在地:〒152-0061 東京都目黒区中目黒一丁目1番71号 KN代官山ビル7階 B号室

本店所在地:東京都目黒区

従業員数:70名(インターン・アルバイト含む)

設 立 :2020年10月19日

資本金 :1億円

URL: https://hr.ababa.co.jp/ababa

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業種
情報通信
本社所在地
東京都目黒区中目黒一丁目1番71号 KN代官山ビル7階 B号室
電話番号
03-4570-0067
代表者名
久保駿貴・中井達也
上場
未上場
資本金
4億9388万円
設立
2020年10月