【開催レポート】第38回パラ研ワークショップ「東京2020パラリンピック競技大会日本選手団報告会」

一過性で終わらせない、戦略的な取り組みを

公益財団法人日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ、会長山脇康)パラリンピック研究会は11月12日、オンライン版ワークショップ「東京2020パラリンピック競技大会日本選手団報告会」を開催しました。

(左から、モデレーター・藤田紀昭氏、河合純一日本代表選手団団長、櫻井誠一日本代表選手団副団長)(左から、モデレーター・藤田紀昭氏、河合純一日本代表選手団団長、櫻井誠一日本代表選手団副団長)


ワークショップには日本代表選手団の河合純一団長、櫻井誠一副団長が登壇。リオ2016大会の金メダルゼロから東京大会の13個獲得の背景に何があったのか。過去2番目のメダル獲得数となった東京大会を振り返るとともに、パリ2024大会、ロス2028大会に向けての課題を挙げました。また、モデレーターを藤田紀昭日本福祉大学教授が務め、パラスポーツ界の現状と課題などを討議しました。

■河合純一 (東京パラリンピック日本代表選手団団長)
「東京2020パラリンピック競技大会日本代表選手団報告 ~超えろ、みんなで。レガシー創出に向けて~」

「東京大会で日本代表は地元開催の利点を活かし、過去2番目の好成績をおさめることができた。選手団としては、リオ大会と比べ、大会が1年延期したにも関わらず平均年齢が若かったり、女性の割合が増えたりしたことが特徴。22競技にフルエントリーしたのは162の国と地域で日本だけであり、団長である私もたびたび年齢、性別、競技、障がい種含めて多様性に満ちた選手団だと発信した。オリパラ一体となってさまざまな取り組みをし、共に活かし合える社会に進むきっかけを得ることができた。とはいえ、せっかく盛り上がったものも何もしなければ、一過性で終わる可能性がある。この勢いをつなげられるかが大きな課題である」
 


【河合純一プロフィール】
日本パラリンピック委員会委員長。アジアパラリンピック委員会アスリート委員。バルセロナ、アトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドンの六つのパラリンピック大会に出場し、合計で金5個、銀9個、銅7個のメダルを獲得。2016年には、アジアから初の国際パラリンピック委員会殿堂入りを果たし、パラリンピアンとしてパラリンピック・ムーブメントを牽引している。早稲田大学大学院教育学研究科修了。

■櫻井誠一 (東京パラリンピック日本代表選手団副団長)
「東京2020パラリンピック競技結果報告 ~今回の成果を持続するための方策とは~」


「東京大会で日本が金メダル13個(ランキング11位)の躍進をした背景には、リオ大会で金メダルゼロだった反省があった。当時、水泳のサブプールを見学し、メディシンボールをバンバンぶつけてオリンピックと同レベルのトレーニングしている強豪国の姿を見て衝撃を受けた。2019年9月にNTC(ナショナルトレーニングセンター)イーストがオープンしたことも追い風となり、各競技団体が選手の基礎的な身体づくりをはじめとする足らざるところを補う取り組みをしたことが大きかった。パリに向けて今回の成果を持続するために、金メダルの予想と結果の差を分析すること、メダルの多い種目でスーパースターを生み出す土壌を整備し、女子の重度障がい選手を東京大会時以上に力を入れて養成していくことが必要なのではないか。そして、競技団体の基盤整備により、ボランティアだけではない資金調達やプランニングのできる専門家と力を合わせ、しっかりとした目標設定と分析、練習環境改善などの戦略的な取り組みを続けることが大事である」
 


【櫻井誠一プロフィール】
日本パラリンピック委員会強化委員会副委員長。日本パラ水泳連盟常務理事・技術委員長。神戸市保健福祉局長、神戸市代表監査委員などを務める傍ら、1989 年フェスピック神戸大会をきっかけにボランティア活動を始め、以後パラ水泳やJPC運営委員などを中心に活動。リオ大会に続き、東京大会でも日本代表選手団副団長を務める。

■藤田紀昭(日本福祉大学教授)|モデレーター

「パラリンピックが成功したかどうかという評価は、獲得メダル数はもちろんだが、それ以外を含めた指標があるといい。社会が変わっていく影響を考えつつ、JPCや競技団体に強化にあたってもらいたい。また、今回多くのテレビ放送があり、選手の言葉も多く報道されたことで、オリと違うパラの目的を伝えられた。そして、メディアで取り上げられたということは、皆さんがその存在を知ったということであり、障がいのある方に向けた普及という点でも非常に意味があったのではないか。競技団体とJPCには、強化と普及という両輪がうまく回っていく旗振りを期待したい」

【藤田紀昭プロフィール】
日本福祉大学スポーツ科学部部長。筑波大学大学院体育研究科修了。徳島文理大学専任講師、同志社大学スポーツ健康科学研究科教授などを経て、現職。研究分野は、体育学・障害者スポーツ論。「地域における障害者スポーツの普及促進に関する有識者会議」の座長を務め、現在は日本パラスポーツ協会技術委員会副委員長。

主催団体:日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)について
https://www.parasapo.or.jp/
「SOCIAL CHANGE with SPORTS」をスローガンに、パラスポーツを通じて、一人ひとりの違いを認め、誰もが活躍できるダイバーシティ&インクルージョン(D&I)社会の実現を目指しています。


設立以来、パラリンピック競技団体の運営支援をはじめ、パラアスリートや障がいのある当事者と一緒に知る、学ぶ、体験する、パラスポーツを活用したD&Iプログラムを展開し、2019年にはスポーツ庁長官表彰を受賞しました。

 

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