NABLAS、中小規模の製造現場に外観検査AIを実装。ソミックトランスフォーメーションとの開発ストーリーがブランドサイトで公開

NABLAS株式会社

AI総合研究所として活動するNABLAS株式会社 (本社 : 東京都文京区本郷、 代表取締役 所長 : 中山 浩太郎、 以下「当社」)は、製造業におけるAI導入支援として、株式会社ソミックトランスフォーメーション(本社:静岡県浜松市、代表取締役:石川 彰吾、大倉 正幸、以下「ソミックトランスフォーメーション」)と連携し、AIを活用した外観検査システムの開発を行い、グループ会社である自動車部品製造メーカー、株式会社ソミック石川(以下「ソミック石川」)への技術実装を行いました。

従来、製造業の現場は「属人化」「高い品質要求」「製造業特有の専門性」などの課題から、AI活用が進みにくい分野とされてきました。また、特に中小規模の現場においては、AI導入にかかるコストが大きな障壁になることも多く、AIの活用は依然としてハードルが高い状態が見られます。

当社はソミック石川の製造現場におけるリアルな課題に寄り添いながら、中小規模の製造現場でも導入可能なAI外観検査システムの開発を実現。導入のプロセスや課題への対応が具体的に描かれた開発ストーリーとして、ソミックグループブランドサイトにてプロジェクトの紹介記事が公開されています。

◾️プロジェクトの概要

【背景】

ソミック石川では、年間4億個もの重要保安部品であるボールジョイントを製造しています。「次世代へ笑顔をつなぐ」というパーパスを掲げる同社は、人の作業負担が大きな「検査工程」に着目。製造業に不可欠である検査工程の作業負担をAI技術で軽減し、真の意味で「次世代へ笑顔をつなぐ」ことを見据えました。同時に業界全体が抱える人手不足の課題や、導入コストの高さから広く普及が進まないという課題を根本から解決したいという想いでAI外観検査システムの開発プロジェクトはスタートしました。

【本プロジェクトの解決課題】

本プロジェクトにおいてソミックトランスフォーメーションとNABLASは、製造現場で見られる以下の4つの課題解決に取り組みました。

①検査工程の過酷さ

年間4億個に及ぶ検査対象に対し、長時間の集中力と精密さが求められる人による目視検査は検査員の大きな負担になっていました。

②ノウハウの定量化

重要保安部品であるボールジョイントの高い品質は、熟練の検査員たちによって支えられています。彼/彼女らのノウハウを定量化し、AI開発の基盤となる高品質なデータセットを構築するために、モノづくりの知見とAIの知見を互いに持ち寄りました。

③高いコスト

AI導入にかかる高額なコストがハードルとなり、特に中小企業にとってはAI外観検査システムの導入が難しく、業界全体への普及も進みにくい状態があります。ソミックトランスフォーメーションは、誰もが導入できる価格を目指し、開発費の抑制にも取り組みました。

④専門性の高い製造現場へのAI導入

ボールジョイントのように複雑な立体形状かつ高い品質が求められる部品の検査工程に対して、AIによる検査技術を導入することは難易度の高い挑戦でした。

【NABLASによる開発の取り組み内容】

当社は、現場のリアルな課題に寄り添いながら真の課題解決に繋がるアプローチを試行錯誤し、課題解決の支援を行いました。

  • 異常の見逃しや誤検知ゼロを目指した高精度モデルの開発
    AIによる外観検査では、不良データがそもそも少ないという特性上、精度向上のための学習が難しいという課題があります。これに対し、良品データのみを学習した教師なしモデルの活用や、良品データ及び数少ない不良品データから敢えて質の良い不良品画像(不良データ)を生成する技術を用い、異常の見逃しと誤検知の両方を抑えるモデルを実現。現場で実用可能な、感度と精度を両立したAI外観検査システムを構築しました。

  • 複数の視点から撮影された部品画像を部位ごとに分類
    複雑な形状を持つボールジョイントの状態を立体的に捉えるため、複数の視点から撮影された画像を部位ごとに分類し特徴の抽出を実施。これにより、立体形状を持つ部品に対しても高精度に異常の検知が可能となりました。

  • 現場の設備要件に適したシステムの最適化
    現場で実際に使えるAIとするため、システム全体のデータや入出力に関するコード仕様についてソミック石川の現場環境に合わせた統一・標準化を行いました。併せて異常検査処理をリアルタイムで行えるよう、AIモデルの処理速度の軽量化や独自の改良を行い、製造ラインの中で部品の異常を即座に検出できるシステムを構築しました。これにより、現場へのスムーズな導入と課題の解決にアプローチする実用的なAI外観検査システムを実現しました。

◾️公開記事の紹介

本プロジェクトの詳細や現場の声、導入までの道のりがまとめられた紹介記事が、ソミックグループブランドサイトにて公開されています。実際にAI導入を検討している製造業の方々にとって、導入の具体的なイメージを持つための事例となっています。

◾️今後の展望

NABLASは今後も、製造現場のリアルな課題に寄り添うAI開発・導入に取り組んで参ります。また、検査工程にとどまらず、保全、工程管理、需要予測などの幅広い領域への支援も視野に入れ、より多くのAIによる課題解決に貢献して参ります。

◾️お問い合わせ

製造業向けAIソリューションの導入についてのご相談やお問い合わせは、以下フォームからお気軽にご相談ください

◾️NABLAS株式会社について

当社は東大発のベンチャーであり、AI人材教育・育成機関、そして最先端のAI技術、特にDeep Learning技術を活用したソリューションを提供するAI総合研究所です。AI人材育成事業では、東京大学で開発したAI人材教育コンテンツと当社でアップデートしたコンテンツを学習環境iLect Systemと共に、AI人材育成サービスとして提供しています。AIコンサル・R&D事業では、AI技術の導入・研究・開発について技術面でのコンサルティング業務を展開し、クライアントの状況に応じてAI技術の導入・開発など技術面でのサービス提供を行っています。AI技術の社会実装を様々な形で実現し、より良い未来を創造するための技術やサービスを探索・創造し続ける存在として、「Discover the gradients, Towards the future」のミッションのもと次世代を支える技術やサービスの開発に取り組んでいきます。

◾️会社概要

社名:NABLAS株式会社

代表者:代表取締役 所長 中山 浩太郎

本社:東京都文京区本郷6-17-9 本郷綱ビル1F

設立:2017年3月

事業内容:AI人材育成事業/コンサルティング/研究開発

URL:https://nablas.com

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会社概要

NABLAS株式会社

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URL
https://nablas.com
業種
情報通信
本社所在地
東京都文京区本郷6-17-9 本郷綱ビル 1F
電話番号
-
代表者名
中山浩太郎
上場
未上場
資本金
548万円
設立
2017年03月