NetApp、StorageGRIDとGakuNin RDMの接続検証の完了を発表研究データの公正さを確保しつつ、オープンサイエンスを推進するデータプラットフォームを実現
研究データの公正さを確保しつつ、オープンサイエンスを推進するデータプラットフォームを実現
ネットアップ合同会社(本社:東京都中央区、代表執行役員社長:中島シハブ)-- インテリジェントなデータ基盤を提供する企業 NetApp®(NASDAQ:NTAP)は、ソフトウェア定義型オブジェクト ストレージ製品であるNetApp StorageGRIDと、国立情報学研究所(以降 NII)の提供する研究データ管理基盤であるGakuNin RDMにおける機関ストレージとしての接続検証を完了したことを発表します。
あらゆる研究分野においてデジタル技術の活用が成功の鍵となる現在、公正さと透明性が確保された研究データの共有プラットフォームは、オープンサイエンスを推進するための必須要素です。また、デジタル技術を活用したデータ駆動型科学の需要が高まる中、データ容量の急激な増加に対応するためのデータ管理の実現が、喫緊の課題となっています。
今回の接続により、膨大なデータ規模でもシンプルな運用を可能とするNetApp StorageGRIDを、国内唯一の研究データ管理基盤であるGakuNin RDMと組み合わせることで、データ管理の効率を高めることが可能になります。また、GakuNin RDMもNetApp StorageGRIDとの連携を通じて、研究データをAIなどの先進的なデジタル技術と連携することを容易にし、オープンサイエンスを進めるための柔軟なデータプラットフォームを研究者に提供します。
貴重な研究データを管理するためのデータプラットフォームの整備は、研究者を支援するインフラとして整備されることが望まれてきました。また、研究データの公正さを維持するためには、データ マネジメント プランに応じたメタデータの付与と信頼性の確保が不可欠な要素です。一方、研究機関の特徴として、データが急増することに加え、地理的に分散した設備を限られた管理者で維持運用する必要があります。そのような中で、将来のデジタル化とオープンサイエンスの実現のために、個々の研究活動だけではなく、共同研究のハブとして柔軟なデータモビリティを実現するデータプラットフォームが求められています。
GakuNin RDMについて
GakuNin RDMは、NIIが運営する、研究者が研究データや関連資料を管理・共有するための研究データ管理サービスです。RDMとは「研究データ管理(Research Data Management)」を意味します。
研究者はサービスを通じて共同研究者とデータ共有を始めることができます。さらに、研究プロジェクトで生成されるファイルを保存し、バージョン管理やアクセスコントロール、メタデータの登録や管理ができます。共同研究のハブとして、多様な規模や分野の研究プロジェクトにも柔軟に活用することができ、クラウドストレージ、データ解析ツール、機関ストレージとも連携できる拡張性を備えています。
また、研究公正への対応として研究証跡を記録する機能を有しています。第三者機関である時刻認証事業者のタイムスタンプサービスを用いた証跡管理機能により、保存されたデータが特定時刻に存在したことを証明します。これは、研究公正の観点で有益な機能であり、サービスを利用する機関にとっては、共通基盤上で研究データを一元管理することで、組織のデータガバナンスを高めることが期待できます。
NetApp StorageGRIDについて
NetApp StorageGRIDは、世界中の最大16のデータセンターを跨いで単一の仮想ストレージを構築することができ、大容量のデータをシンプルな操作で管理することができます。この分散アーキテクチャは、メタデータの冗長性を保持したまま、データプラットフォームとしての高い信頼性と可用性を実現しています。業界をリードする革新的なメタデータ駆動型のオブジェクト ライフサイクル ポリシーは、データ配置を自動化し、これにより管理者は、大容量の非構造化データを手間無く保管、保護でき、研究者は、研究データを必要に応じてAIやデータ解析、機械学習などの先進的なデジタル技術と自由に組み合わせることができます。
NetApp StorageGRIDは、IDC MarketScapeのオブジェクトストレージ分野で「リーダー」として評価され、Futurumも非構造化データ業界でのNetAppの豊富な経験に基づくStorageGRIDの最先端技術を評価しています。さらに、NetApp Keystoneによるサブスクリプション型Storage-as-a-Serviceモデルでの選択肢も提供しています。
ネットアップ合同会社の代表執行役員社長である中島シハブは、次のように述べています。
「進化するデジタル技術は、科学研究分野の発展にも大きく寄与します。これに伴い、生成される研究データは急速に容量を増加し、データを共有するためには、新しいアプローチが求められるようになるでしょう。科学研究におけるインテリジェンスなデジタル技術の活用を実現するためにも、NetAppの提供するインテリジェント データ インフラストラクチャは、優れたデータプラットフォームを提供します。NIIのGakuNin RDMとの組み合わせにより、日本のオープンサイエンスを加速する新たなアプローチを実現できることを、嬉しく思っています」
国内における科学研究は、AIをはじめとした最先端のデジタル技術の活用が最も期待される分野の一つであり、データ駆動型科学が普及する中で、研究データの管理手法にも新たなアプローチが求められています。インテリジェント データ インフラストラクチャを提供するNetAppは、ハイブリッド マルチクラウド環境での管理性の向上と、新たなデジタル技術の活用を容易とするデータプラットフォームの実現において、業界をリードする企業としての地位を確立しています。
NetAppは、NIIが提唱する研究の公正さの確保とオープンサイエンスの推進に向け、その加速化と質的向上に貢献していきます。
関連情報
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GakuNin RDMサポートポータル 「GakuNin RDMに接続実績のあるS3互換 REST API を持つS3互換オブジェクトストレージ」(国立情報学研究所)
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IDC MarketScape: Worldwide Object-Based Storage 2019 Vendor Assessment
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The Futurum Group Research, NetApp StorageGRID – Product Review
国立情報学研究所について
国立情報学研究所(NII)は、情報学という新しい学術分野での「未来価値創成」を使命とする国内唯一の学術総合研究所です。情報学における基礎論から最先端のテーマまでの幅広い研究分野において、長期的な視点に立つ基礎研究、ならびに、社会課題の解決を目指した実践的な研究を推進しています。
また、大学共同利用機関として、学術コミュニティー全体の研究や教育活動に不可欠な学術情報基盤の構築・運用、学術コンテンツやサービスプラットフォームの提供などの事業を展開しています。事業と学術研究から得られた知見を相互にフィードバックすることにより、実課題に対応した学術研究と、最先端技術を利用した事業を行っています。こうした活動を通じて人材育成と社会貢献・国際貢献に努めるとともに、国内外の大学や研究機関、民間企業や社会活動との連携・協力を重視した運営を行っています。
NetAppについて
NetAppは、ユニファイド データ ストレージ、統合データ サービス、CloudOps ソリューションを組み合わせて、あらゆる顧客が破壊的イノベーションの世界動向をチャンスに変えることのできる「インテリジェント データ インフラストラクチャ」を提供する企業です。サイロ化しないインフラストラクチャを創出し、可観測性と AI を活用して、最適なデータ管理を実現します。世界最大のクラウドにネイティブサービスとして導入されている唯一のエンタープライズ グレード ストレージ サービスのように、NetAppのデータ ストレージはシームレスな柔軟性を提供し、NetAppのデータ サービスは優れたサイバー耐性、ガバナンス、アプリケーションの俊敏性によりデータの優位性を創出します。またNetAppの CloudOps ソリューションは、可観測性と AI を通じて、パフォーマンスと効率の継続的な最適化を提供しています。データの種類、ワークロード、環境を問わず、NetAppがお客様のデータ インフラストラクチャを変革し、ビジネスの可能性を実現します。
詳細については、https://www.netapp.com/ja/ をご覧ください。ネットアップ合同会社はNetAppの日本法人です。また、Twitter、LinkedIn、Facebook、InstagramでNetAppをフォローしてください。
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