【北海道・東北地方】地元を離れて働く物流人材への支援、企業の約7割が「なし」女性人口流出への危機意識は「何も感じない」が42.9%と人材定着や女性流出への課題意識の薄さが浮き彫りに
～【物流2024年問題から1年】物流業界の働き方に関する実態調査第三弾『地方での就労・定着』、“地元に戻れない”ドライバーのリアルな声と地域格差が明らかに〜
ノンデスク事業者向けの人材採用システム『クロスワーク』を提供するX Mile株式会社（読み：クロスマイル、本社：東京都新宿区、代表取締役：野呂 寛之、以下『当社』）は、物流業界の働き方に関する実態調査「クロスワークしごと白書2025」の第三弾として、『地方での就労・定着』に関する独自調査をこの度、発表しました。本調査の中から、北海道・東北地方実態に着目したところ、地域特有の地元から離れて働く人材や未経験者向けの支援が未整備である現状、女性の地元離れへの課題意識の低さなどが浮き彫りになりました。
※クロスワークは、物流・建設・製造特化の採用支援サービスです。
▼第三弾の全文は下記よりダウンロードが可能です。
※本調査のデータ転用・引用時は必ず下記の記載をお願いいたします。
出典：クロスワークしごと白書2025（https://x-work.jp/journal/driver-working_03）
■総括：地方で“働き続ける”ために必要なこと
今回の調査では、地方部において、ドライバーの確保と定着に向けて構造的な課題に直面していることがわかりました。
地方へのU・Iターンを促すには、経済的なインセンティブに加えて、キャリア形成の機会や職場環境の改善が不可欠です。また、北海道・東北地方のような地域では、人口流出に対する危機意識の向上と、それに伴う積極的な支援策の導入、そして採用戦略のデジタル化が喫緊の課題と言えるでしょう。これらの課題に包括的に取り組むことが、持続可能な物流体制の構築と地域社会の活性化に繋がります。
次回の「クロスワークしごと白書2025」第4弾では、女性ドライバーの働き方とその実態にフォーカスし、物流業界が抱える新たな課題と、その先にある可能性を現場の声とデータから読み解いていきます（6月予定）。
◾️北海道・東北地方の主なトピックス
１）北海道・東北の物流事業者、地元から離れて働く者・未経験者への支援が全国比で大幅に遅れ
・地元から離れて就職/転職するドライバーに対する支援、北海道・東北地方の66.7%が「特に取り組みは行っていない」
・キャリアアップに不可欠な「資格取得支援制度」の導入が全国平均では34.1%に対し、北海道・東北地方では28.6%に留まる
２）北海道・東北、女性人口流出への危機意識が全国平均より約16ポイント低く、「何も感じない」が42.9%
・「深刻な問題だと感じている」全国平均35.1%に対し、北海道・東北は19.1%に留まる。一方、「特に何も感じない／わからない」は42.9%と突出して多く、全国平均（14.1%）を大きく上回る
３）北海道・東北の物流事業者、ドライバー採用で「ハローワーク」や「折込チラシ」などオフラインに依存、オンライン利用せずが最多
・オンライン媒体、「利用していない」が最多。デジタル化が進む中、オンラインチャネルへの対応が全国的に見て遅れている現状
・各媒体選びでは、費用だけでなく「認知度の高さ」や「口コミのよさ」が上位に
※全国平均は当社調べ
■北海道・東北地方の調査結果の詳細
１）北海道・東北の物流事業者、地元から離れて働く者・未経験者への支援が全国比で大幅に遅れ
地元から離れて就職・転職する求職者に対して、導入している取り組みや制度があるか物流事業者に尋ねたところ、北海道・東北地方の66.7%が「特に取り組みは行っていない」と回答しました。全国平均の4割超と比較すると、約1.5倍も高い割合を占めます。
加えて、北海道・東北地方の未経験者に対する支援の遅れも顕著であり、「特に何もしていない」の回答は全国平均値と比較して約5ポイントも高い数字となっています。
取り組み事例を見ると、従業員の将来的なキャリアアップに不可欠な「資格取得支援制度」の導入が全国平均では34.1%に対し、北海道・東北地方では28.6%に留まるなどスキルアップやキャリア形成を支援する体制の遅れが浮き彫りになっています。
さらに、基本的な労働条件である「社会保険完備」や「有給休暇の取得促進」においても全国平均と同水準もしくは比較して低水準であり、従業員が安心して働き続けられる環境整備が十分に進んでいない現状がうかがえます。
こうした事業者の支援体制の遅れに加え、ドライバー自身の転職意識や職場環境への不満も、地域における人材定着の重要な課題として浮上しています。特に、都市部と地方のドライバーの間には、転職理由に顕著な意識差が見られます。
２）北海道・東北、女性人口流出への危機意識が全国平均より約16ポイント低く、「何も感じない」が42.9%
地方の若い女性の人口流出（地元離れ）に対する認識を地域別に分析した結果、全国平均では、地方の若い女性の人口流出に対して「深刻な問題だと感じている（35.1%）」が最も多い回答であり、それに続くのが「将来的に地域社会の維持が難しくなる（27.6%）」、「地域経済の衰退につながる（23.8%）」といった、具体的な社会への影響を懸念する声が目立ちます。また、「女性だけでなく、男性の地元離れも問題」（23.8%）というように、問題の広がりを捉える視点も一定数見られます。
公的な調査*2でも、特に20代前半の女性の地方からの転出超過は顕著であり、少子高齢化に拍車をかけ、地域社会の持続可能性を脅かす深刻な問題として指摘されています。
一方、北海道・東北地方では、「特に何も感じない／わからない」が42.9%と突出して多く、全国平均を大きく上回っています。この結果は、女性人口流出という問題自体への関心が低いか、あるいは問題として認識されていない層が相当数存在することを示唆しています。
「深刻な問題だと感じている」という回答も19.1%と、全国平均（35.1%）と比較して約16ポイントも低いことから、この地域では女性の人口流出が社会課題として深く認識されていない現状が浮き彫りになります。
また、将来的な影響に関する懸念も全国平均より低い傾向にあり、「将来的に地域社会の維持が難しくなる（23.8%）」、「地域経済の衰退につながる（14.3%）」、「少子高齢化に拍車がかかる（14.3%）」といった項目も、全国平均に比べて割合が低くなっています。
これらのデータから、北海道・東北地方では、女性の人口流出が地域にもたらす負の影響に対する危機
意識が全国平均に比べて希薄であることが明確に見て取れます。この意識の差が、女性の地域定着やU・Iターン促進に向けた具体的な施策の遅れや、その効果を阻害する要因となっている可能性が考えられます。
こうした地域住民の認識の薄さと、事業者の人材確保への取り組み不足は、採用戦略にも影響を与えているようです。特に、変化する採用環境への対応が遅れている現状が浮き彫りになっています。
３）北海道・東北の物流事業者、ドライバー採用で「ハローワーク」や「折込チラシ」などオフラインに依存、オンライン「利用せず」が最多
北海道・東北地方の物流事業者にドライバーの採用手法について尋ねたところ、オンラインに該当する総合型求人サイト、ドライバー特化型の求人サイト、自社ホームページ、SNSいずれの媒体も「利用していない」の回答が最も多い結果となりました。
たとえば総合求人サイトでは、「利用していない」の回答が全国平均が41.6%であるのに対し、東北地方は50.0%と上回る結果です。
北海道・東北ともに各媒体選びにおいては、費用だけでなく、「認知度の高さ」や「口コミのよさ」が上位に挙がっており、新規採用チャネルへの投資よりも、既存の信頼性や費用対効果を重視する傾向がうかがえます。
一方、オフライン手法においては、ハローワークと紹介制度を利用している層が多く、選定理由としては「費用の安さ」「口コミがいい」などが挙げられます。ハローワークにおいては、全国平均値では「利用していない」が最多の34.1%であるのに対し、北海道では「利用していない」の回答は挙がらず、東北地方では1割程度にとどまる結果となりました。
特に東北地方では、ハローワークや折込チラシといった従来のオフライン媒体が依然として主要な採用源となっており、採用活動が旧来の手法に依存している実態が明らかになりました。このオンライン採用チャネルの活用遅れは、潜在的なドライバー層、特に若年層やU・Iターン希望者へのリーチ不足につながっている可能性があります。
この状況を改善し、より幅広い人材にアプローチするためには、オンライン採用チャネルの積極的な導入と活用が急務と言えるでしょう。
次回の「クロスワークしごと白書2025」第4弾では、女性ドライバーの働き方とその現実にフォーカスし、物流業界が抱える新たな課題と、その先にある可能性を現場の声とデータから読み解いていきます。
▼全国版の調査リリース
「収入が同等以上なら地元に戻りたい」地方出身ドライバー5割、“地元を離れて働く物流人材”への支援、東北では78%が「なし」人材定着や女性流出への課題意識にも地域差が
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■調査概要
・調査期間：2025年3月12日〜2025年3月21日
・調査方法：インターネット調査、ウェブアンケートによる調査
・調査対象：全国20代以上の男女
└物流事業者の経営者・役員の方185名
└当社求人・転職サイト『クロスワーク』の会員登録者720名のトラックドライバー*
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▼第三弾の全文は下記よりダウンロードが可能です。
https://x-work.jp/journal/driver-working_03
本リリースの引用・転載時には、必ず下記の記載をお願いいたします。
・出典：クロスワークしごと白書2025（https://x-work.jp/journal/driver-working_03）
■関連する調査リリース
・第一弾：【物流2024年問題から1年、現場と経営の実態調査＜第一弾＞】「物流関連二法」の施行目前、業界が直面する変化と課題とは？3人に1人のドライバーが「収入減」、残業時間「月10時間未満」が最多
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000097.000063503.html
・第二弾：ドライバー不足6割超の一方、2割が退職理由を「把握できていない」希望通りの育休取得約1割、若者の定着離れも加速。全国905名の声から読み解く物流現場のリアル
■X Mile株式会社 会社概要
会社名：X Mile株式会社（クロスマイル）
代表者：代表取締役CEO 野呂 寛之
所在地：
・東京オフィス（本社）：東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア W7F
・大阪オフィス：大阪府大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第三ビル4F
・福岡オフィス：福岡県福岡市中央区大名1-8-6 HCCビル5F
・名古屋オフィス：愛知県名古屋市中区丸の内1-10-29 白川第8ビル 5F
・広島オフィス：広島県広島市南区京橋町1-7 アスティ広島京橋ビルディング1・2F
・札幌オフィス：北海道札幌市中央区南2条西8-3-1 大光ビル2F
設立 ：2019年2月
資本金：1億円
HPサイト：https://www.xmile.co.jp/
■サービス概要
（１）HRプラットフォーム （働き手不足を解決）
クロスワークは、物流・運送・建設特化の人材採用システムです。登録者数は全国に70万人を超え、取引事業数は20,000社以上。上場企業含め、大手グループ様の導入実績があります。また、ドライバーや施工管理、整備士など職種に特化した人材紹介サービスも提供しており、即戦力人材の確保に役立つサービスを展開しております。
■クロスワーク公式SNSはこちら
・Intagram：https://www.instagram.com/xwork2024/
・TikTok：https://www.tiktok.com/@xwork2024
・YouTube：https://www.youtube.com/@xwork_official_channel
■製品やサービスに関するお問い合わせ先
TEL：03-6845-3624
HP：https://www.xmile.co.jp/service/xwork/detail
（２）ノンデスク産業向けSaaS・プラットフォーム （労働生産性の低さを解決）
運輸業界では社会問題化する日本最大のドライバー不足と同時に「多重化下請け構造」や電話・紙・FAXを中心とした「低い労働生産性」など、多くの解決すべき業界課題が存在しています。クロスマイルは、それらをソフトウェアによって解決し、事業者の売上最大化・コスト改善を図ることで、インフラ産業である運輸業界を支えています。
▼物流業界向け経営・業務支援サービス「ロジポケ」
運送業界に特化した業務改善・経営支援クラウドサービスで、運送業にまつわる業務をまるっとデジタル化できる点が最大の特長です。
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・お役立ちコラム：https://logipoke.com/column
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TEL：050-1780-3184
■採用情報
X Mileでは、巨大産業の変革に挑戦する仲間を積極採用中です。
今回の調達資金を活用し、超巨大なノンデスク産業のDXを推し進めるため、コンパウンドスタートアップとしてマルチバーティカルな事業開発を支える人材採用・組織を強化いたします。当社は、ソフトウェアエンジニアやデザイナー、プロダクトマネージャーといった職種を中心としたプロダクト部門、法人営業や事業開発などのセールス部門、財務や人事といったコーポレート部門の3部門で構成されております。
今後の採用活動を通じて、特にプロダクト、セールスの両部門の組織を拡大するほか、トップマネジメント人材を採用してまいります。
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・会社紹介資料：https://speakerdeck.com/xmile/recruit
・コンセプトムービーURL：https://youtube/xbxtcc_m5qA?feature=shared
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