ソラミチシステム×corte社、日本調剤と薬局研究の第一人者・岡田 浩教授と共同開発。AI薬歴作成サービス「corte」にて、薬剤師の服薬指導を採点、改善を促す「服薬採点機能」を開発し、特許を出願!

株式会社ソラミチシステム

 株式会社ソラミチシステム(以下、「当社」)は、株式会社corte (以下、「corte社」)および、日本調剤株式会社(以下、「日本調剤」)、和歌山県立医科大学 薬学部 岡田 浩教授と、ChatGPTを活用したAI薬歴作成支援サービス「corte(コルテ)※1」において、薬剤師の服薬指導内容を多角的に評価できる新機能「服薬採点機能」を共同開発しました。本機能について、当社とcorte社が共同で特許を出願しています。

 本機能は、「corte」で自動生成されたSOAP※2形式の薬歴を、日本調剤が有する服薬指導のノウハウと、岡田教授が作成した独自の評価基準に基づき、「コミュニケーション技術」「患者理解・傾聴姿勢」「質問技法・情報収集」「共感・雰囲気作り」「情報提供・メリット提示」の5項目100点満点で採点します。これにより、薬剤師が自身の服薬指導の質を客観的に振り返ることができ、具体的な改善点を把握し、日々の対人業務の質向上に役立てることが可能になります。患者との対話を深め、より信頼性の高い服薬支援の実現を目指します。

◆対人業務の重要性が高まるなか、服薬指導の質向上を支援する「服薬採点機能」を「corte」に搭載!

 近年の診療報酬改定※3では、調剤料などの対物業務の点数が見直される一方で、服薬指導や服薬フォローアップなどの対人業務の評価が強化されています。厚生労働省の「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループとりまとめ」※4でも、処方箋受付時以外の対人業務の充実が必要とされているなか、現場では「初期研修以降、服薬指導のフィードバックを受ける機会が少ない」「何から始めたらよいのか分からない」などの課題があがっています。

 このような背景を踏まえ、服薬指導の質向上を目的として、薬剤師が服薬指導の際の患者との会話を薬歴記載用に文章要約することができるAI薬歴作成支援サービス「corte」に、新機能「服薬採点機能」を開発しました。

 日本調剤は、全都道府県に調剤薬局を展開し、約4,000名の薬剤師を有する調剤薬局です。1980年の創業以来、患者に質の高い医療を提供することを使命に掲げ、厚生労働省のガイドラインに沿った適切な服薬指導のあり方を追求し続けています。長年の現場経験と薬剤師教育を通じて培われた知見を、本機能における評価基準の実務的な妥当性や採点精度の向上に生かしています。

 また、岡田教授は、薬局薬剤師の臨床研究の第一人者として、薬剤師による対人支援の重要性を国内外で発信し続けています。生活習慣病に対する薬局薬剤師の介入が、医療経済や患者の健康状態の改善に与える効果を示す研究を多数手がけており、薬剤師による高血圧患者への継続的介入によって、25年で約20兆円規模の医療費削減につながる可能性などを示しています※5。本機能では、その知見をもとに設計された評価基準により採点され、薬剤師が自身の服薬指導を客観的に振り返ることが可能になるほか、優れた指導事例の共有により、薬局全体の対人スキルの高度化が期待できます。

 なお、当社のクラウド電子薬歴『CARADA 電子薬歴 Solamichi』には、「corte」がAI薬歴作成支援機能「AI音声入力」として搭載されています※6。2026年4月頃に、「AI音声入力」にも「服薬採点機能」が内蔵される予定です。

◆日本調剤株式会社 薬剤本部 薬剤企画部長 長島 雄一氏からのコメント

 患者さまの治療継続には、薬剤師との信頼関係が鍵であり、単なる“指導”ではなく、患者さまの意思や生活に寄り添う“応援する姿勢”が重要であると考えております。

 この度開発された「服薬採点機能」は、日本調剤が長年培ってきた教育メソッドと、薬局研究の第一人者である岡田教授の知見を評価基準に組み込むことで、薬剤師が自身の指導を客観的に振り返り、自己学習を促進し、日々の対人業務の質向上に大きく貢献するものと期待しております。

 私たちは、corteさまが掲げる「薬局から日本を元気に!」という熱い思い、またソラミチシステムさまが掲げる「薬剤師の専門性を一層発揮させ、患者さまとの信頼に応えられる薬局の未来」という世界観に深く共感いたします。日本調剤グループも「すべての人の『生きる』に向き合う」というグループ理念における私たちの使命のもと、「誰もが一番に相談したくなるヘルスケアグループへ」という長期ビジョンの実現を目指し、本機能を通じ、corteさま、ソラミチシステムさまと共に質の高い服薬支援を推進してまいります。

 

◆和歌山県立医科大学 薬学部 岡田 浩教授からのコメント

 患者様の治療継続のためには、薬剤師との信頼関係が鍵になります。服薬指導の充実には「エンパワーメント」が重要で、単なる“指導”ではなく、患者の意思や生活に寄り添い、“応援する姿勢”で接することがポイントになります。

 本機能は、「corte」により服薬指導のプロセスを効率的に記録できるとともに、その内容を点数化することで服薬指導の振り返りや自己学習を促進し、業務の質の向上に寄与するものです。

 本機能を通じて、患者様一人ひとりに寄り添い、信頼される薬剤師として地域の健康を支える存在となっていただけることを心より願っています。

◆株式会社corte 代表取締役社長 升澤 裕介氏からのコメント

 この度、日本調剤社、和歌山県立医科大学薬学部 岡田教授との共同開発によって、服薬採点機能の開発・特許出願ができましたことを、大変嬉しく思っております。

 私たちは「薬局から、日本を元気に!」を企業理念に薬局を支援してきました。今回のサービスは、服薬指導の内容を客観的にスコア化することで、薬剤師一人ひとりの指導力向上を支援し、組織全体の質の底上げ、さらには患者様の健康増進につなげることを目的としています。

 生成AIの技術がもたらす可能性は、業務効率化にとどまらず、教育やスキル継承、さらには地域医療の質の向上にも波及していきます。日本調剤社、岡田教授と共有するこのビジョンを形にする第一歩として、本機能を現場に届けられることに、心からの期待を抱いております。

 今後も、現場の声に寄り添いながら、薬局から医療の未来をともに切り拓いてまいります。

◆株式会社ソラミチシステム 代表取締役社長 田浦 貴大からのコメント

 医療現場における薬剤師の役割は、いままさに質的転換の時期を迎えています。対物業務中心の働き方から、患者さまと向き合う対人業務へと軸足を移す中で、「服薬指導の質」をどう高め、どう見える化していくかが、これからの薬局の大きなテーマです。

 この度、薬局現場の研究を長年リードされてきた日本調剤社、岡田浩教授、そして株式会社corteとともに進める「服薬採点機能」の開発は、大きな挑戦であり、誇りでもあります。

 この機能は、単に評価を行うものではなく、薬剤師一人ひとりが自身のコミュニケーションや指導の振り返りを行い、学び、現場で活かすことができる“日々の成長の支援ツール”です。

 今後も私たちは、薬剤師の皆さまの専門性がより一層発揮される環境づくりに寄与し、患者さまの信頼に応えられる薬局の未来を、現場と共に築いてまいります。

【AI薬歴作成支援サービス「corte」について】

 薬剤師による患者への服薬指導中の会話を録音し、実際の指導内容や患者が伝えた症状など薬歴に必要な情報を生成AIが自動で要約しテキストにて表示します。服薬指導の前後に「corte」内の録音ボタンを押すだけで簡単に利用でき、自動生成された内容を確認し必要事項を転記し薬歴の作成が可能です※7。

 本機能の活用により、薬剤師は服薬指導の際のメモやその後の書き起こしなどが不要になるため、薬歴記載業務にかかる時間を短縮するなど、業務効率化を図るとともに、患者からの症状のヒアリングや服薬指導により一層注力できるようになることで、薬剤師の服薬指導の質の向上もサポートします。

【『CARADA 電子薬歴 Solamichi』について】

 『CARADA 電子薬歴 Solamichi』は、患者の症状や薬剤の処方内容、指導履歴などを記録できるクラウド型の電子薬歴システムです。薬剤師の業務を支援するサービスとして、処方に際して飲み合わせの危険性が高い薬剤のチェック機能や、患者への服薬指導内容のナビゲーション機能などを搭載しています。

 2024年調剤報酬改定でも重要視されている対人業務の強化、かかりつけ化の促進に役立つ「服薬フォロー」機能やトレーシングレポートの作成サポート機能、服薬指導の会話を生成AIによりテキスト化し、薬歴システムに自動反映するAI薬歴作成支援機能「AI音声入力」※7などを備え、薬歴作成の時間短縮および、服薬指導の質の向上も支援します。

 また、薬歴の作成状況のチェック機能や患者対応業務のto doリストを備えており、クラウド型システムにより場所や時間を選ばずに薬歴の作成ができるため、薬剤師の業務効率化に貢献します。

 2021年度グッドデザイン賞を受賞しました。

 URL: https://site.solamichi.com/news/2021/10/20_02

※1 「corte」は、株式会社corteより特許出願中。

※2 SOAP形式とは医療・看護の分野におけるカルテ記載方法のひとつ。「S(subjective):主観的情報」「O(objectiv

  e):客観的情報」「A(assessment):評価」「P(plan):計画」の4つの項目に沿って記載する。

※3 厚生労働省保険局医療課「令和6年度診療報酬改定の概要」

  https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001238903.pdf

※4 令和4年7月11日 厚生労働省「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループとりまとめ~薬剤師が地域で

  活躍するためのアクションプラン~」

  https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000963757.pdf?utm_source=chatgpt.com

※5 『Hypertension』第74巻第6号(2019年12月)掲載「Economic Evaluation of Pharmacists Tackling the Burden of

  Hypertension in Japan」

※6 「AI音声入力」は、『CARADA 電子薬歴 Solamichi』のオプション機能です。

※7 「corte」及び 「AI音声入力」は、実際の会話を要約するため、会話の内容によっては、生成された文章が薬歴の要件を満

  たさない可能性があります。要約された内容が適切なものか、薬剤師による確認が必要です。

※CARADAは、株式会社エムティーアイの商標または登録商標です。

※Solamichiは、株式会社ソラミチシステムの登録商標です。

※corteは、株式会社corteの登録商標です。 

※ChatGPT、GPTは、米OpenAI社の商標です。

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会社概要

株式会社ソラミチシステム

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URL
https://site.solamichi.com/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都新宿区西新宿 東京オペラシティ35階
電話番号
03-5333-6066
代表者名
田浦貴大
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年08月