DFA Robotics、慈恵医大柏病院への搬送ロボット導入により、内科外来・外来化学療法室・薬剤部において年間330時間を超える業務削減を達成
アンケートの結果、約9割が「本来の業務に使える時間や集中できる環境が増えた」と回答。医療の質向上ならびに職員の身体的・精神的負荷を軽減

配膳・清掃・搬送ロボットであらゆる業界のDXを推進する株式会社DFA Robotics(本社:東京都港区、代表取締役社長:松林 大悟、以下「DFA Robotics」)は、2025年6月より搬送ロボット「KEENON W3」を本格導入した東京慈恵会医科大学附属柏病院(病院長:吉田 博、以下「慈恵医大柏病院」)における、1年間の運用実績と導入効果をまとめた事例インタビューを本日公開いたしました。
搬送ロボットが検体や薬剤搬送を代替することで、内科外来・外来化学療法室・薬剤部において年間330時間を超える業務工数を削減しました。職員向けの導入効果に関するアンケートでは、約9割が「本来の業務に使える時間や集中できる環境が増えた」と回答しており、搬送ロボットが医療の質の向上に寄与しています。
■医療機関における課題
日本の医療現場は、高齢化による医療需要の増大と、それを支える担い手の確保という構造的な課題に直面しています。厚生労働省の資料によれば、2020年から2040年にかけて85歳以上の救急搬送は約75%、在宅医療の需要は約62%増加する(※1)と見込まれる一方、医療を支える生産年齢人口は減少を続け、医療従事者の確保はますます困難になると指摘されています。加えて2024年4月からは医師の時間外労働の上限規制も始まり、限られた人員と時間のなかで、専門職がいかに本来担うべき業務に集中できる環境をつくるかが、医療機関に共通する課題となっています。
こうした状況を受け、国も医療現場の生産性向上や職場環境の改善を後押ししており、ICT機器やロボットの導入、看護補助者等へのタスクシフト・シェアを支援する補助事業が整備されています。DFA Roboticsの導入先でも、こうした制度を活用して搬送ロボットを導入する医療機関が現れ始めています。検体や薬剤の搬送といった付随業務をロボットが担うことで、医師・看護師・薬剤師が患者と向き合う時間を確保する——今回の慈恵医大柏病院における1年間の実績は、その具体的な一つの答えを示すものです。
※1 厚生労働省「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」の検討状況について(地域医療構想、医師偏在対策、かかりつけ医機能)令和6年11月15日
■導入の背景
慈恵医大柏病院は、664床の病床と1日1,300人以上の外来患者を抱える地域の中核病院ですが、築40年目を迎える施設の構造上、気送管システム(※)が設置されていません。そのため、検体や薬剤、医療物品の搬送はすべて職員が広大な院内を歩いて行う必要がありました。
この「移動」は、1日あたり約1〜3時間もの膨大な時間を費やしており、慢性的な人手不足に悩む現場をさらに圧迫。看護師や看護補助者が、他に優先すべき業務を中断して搬送業務に追われる状況は、身体的な疲労のみならず、精神的負担をもたらす大きな要因となっていました。この課題を解決するため、同院はDFA Roboticsが提供する搬送ロボット「KEENON W3」を導入しました。
※カプセル型の専用容器に書類や物品を入れ、配管内の空気圧を利用して目的の場所へ高速搬送する設備

院内では、親しみを込めて「キャリー」という愛称で呼ばれています。この名前には、単に物を運ぶだけでなく、「よい結果でありますように」「治療効果がありますように」といった願いや、感謝を運ぶ存在であってほしいという意味が込められています。
導入に至った実証実験の詳細については下記プレスリリースをご参照ください。
DFA Roboticsとビーキャップ、「東京慈恵会医科大学附属柏病院」で運搬ロボット「W3」の提供を開始 ロボットが検体・薬剤運搬を代替し、スタッフの負担を大幅に軽減
■運用方法

搬送ロボット「キャリー」は3つのルートで運用されております。
①7:30〜8:00に救急室・病棟の検体を中央検査室へ搬送(緑のルート)
②8:00〜11:00、13:00〜14:00、15:00〜16:30に内科外来から中央検査室へ採血スピッツ、PCR、抗原検体、尿を搬送(青のルート)
③11:00~13:00、14:00〜15:00に薬剤部から外来化学療法室へ当日処方の抗がん剤、前投薬を搬送(赤のルート)
■導入後の効果
搬送ロボット「キャリー」の導入により、内科外来看護師・化学療法室看護師、薬剤師、看護補助者において、日々の業務にかかる時間の削減と精神的負荷の軽減が実現しました。実際にキャリーと共に働く職員向けにアンケートを行った結果、約9割が「歩き回る・運ぶといった移動負担が減った」と回答し、約7割が「精神的な負担や身体的な疲労・ストレスが軽減された」と回答しています。
また、約9割が「本来の“専門業務”に使える時間や集中できる環境が増えた」と回答しており、具体的には「患者様のケア・サポート」や「看護師からの突発的な依頼への迅速な対応」に時間を使えているそうです。
また、「キャリー」の動きや名前の由来に興味を持った患者との会話が生まれ、単なる搬送機器としての役割を超え、コミュニケーションのきっかけとしても機能しており、こうした交流は患者の精神的な安定にも寄与し、医療現場におけるホスピタリティの向上に寄与しています。
動画はこちら
内科外来→中央検査室

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利用回数 |
1日あたり4〜9回 |
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1日あたりの業務工数削減時間 |
約20分40秒~64分30秒 |
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心理的効果 |
・看護師は、看護補助者へ搬送依頼の電話をかける必要がなくなり、業務の中断がなくなったほか、依頼するという精神的な負担が軽減された ・タイムリーな搬送により、補助員が待機する時間が減少し、業務の見通しが立てやすくなったことで、不安やストレスが軽減された ・業務効率化により、予定より早く昼休憩に入れるようになり、休息時間を確保できるようになった ・キャリーが、患者やご家族との会話のきっかけとなり、双方にとって癒しの時間が生まれている |
薬剤部⇔外来化学療法室

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利用回数 |
1日あたり5〜15回 |
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1日あたりの業務工数削減時間 |
約45分30秒~107分30秒 |
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心理的効果 |
・薬剤師も同様に、看護補助者へ電話による依頼作業が減り精神的な負担が軽減 ・薬剤調剤の待機時間短縮により、業務の流れがスムーズになり、スタッフの心理的余裕が生まれた ・薬剤の調剤状況を直接確認しに行っていたガウン着脱の手間が削減 ・補助員が運搬で使っていた保管バッグが減ることで、物理的なスペースの確保と整理整頓が進み、快適で集中しやすい職場環境が整備された |
業務工数の削減時間の内訳
・薬剤部⇔外来化学療法室 合計:約45分30秒~107分30秒/日
・内科外来⇔中央検査室 合計:約20分40秒~64分30秒/日
・1日あたりの搬送に関わる時間:66分10秒(約1時間6分)〜 172分00秒(2時間52分)
・66分×25日×12ヶ月=19,800分÷60分=330時間 / 年
・172分×25日×12ヶ月=51,600分÷60分=860時間 / 年



【アンケート概要】
・対象:慈恵医大柏病院でキャリーと働く職員様
・回答者:36名(看護師22名、看護補助5名、薬剤師9名)
・実施期間: 2026年6月4日〜8日
・調査方法:オンラインアンケート
■導入施設の声
東京慈恵会医科大学附属柏病院 看護部長 林 由美 様
「当院は看護師が健康・健全に、豊かに働ける職場づくりを掲げ、搬送ロボットの導入に取り組みました。導入前はコスト面や安全面で反対意見もありましたが、実証実験でビーコンを用いて測定した結果、看護補助者の移動負担が50%削減される結果が得られました。これにより、スタッフは本来の患者ケアやコミュニケーションに集中でき、働きやすい環境が実現できるということで導入が決定しました。
1年経った今、業務効率化の効果はもちろんですが、キャリーをきっかけに現場で笑い合えるようになったことが何より嬉しい変化です。以前、朝の中央検査室は採血前特有の緊張感に包まれていたのですが、キャリーが通るようになって雰囲気が和むようになったと感じます。
ロボットはツールではなく、チームの一員です。当院ではロボットに『キャリー』と名前をつけ、入社式を行うなど、組織全体で迎え入れました。生み出された時間で何をするかを考え、患者さんにとってより良い看護実践を実現する。これが真の働き方改革だと確信しています。」
東京慈恵会医科大学附属柏病院 看護師長 荒井 賞枝 様
「導入前は各部署から『業務が削減にならないのではないか』といった反対意見が相次ぎました。しかし、搬送ロボット導入の真の目的を何度も関係部署と話し合うことで、理解と協力を得ることができました。
最終的に、病棟・救急室から中央検査室への朝の搬送、内科外来と中央検査室の日中搬送、薬剤部と外来化学療法室の搬送という3つのルートを構築しました。特に薬剤部では、職員が抗がん剤調製に専念できるよう、狭い廊下でも走行可能な細かいマッピング設定を実現し、大幅な時間削減につながりました。
印象的だったのは、最初は不安だった運用も、実証実験を重ねることで『こんなに上手く避けてくれる』、『狭い場所もちゃんと通れる』という安心感に変わったことです。キャリーが安全に走行できるよう、センサーを定期的に清掃するなど、現場スタッフが主体的に取り組む姿勢が定着しました。
ロボットは導入して終わりではなく、現場の声を丁寧に聞き、運用を柔軟に最適化していくことが成功の鍵だと感じています。」
■ 今後の展望
運用開始から1年が経過し、内科外来や外来化学療法室での業務工数削減や精神的な負担軽減が実証されたことで、院内では「キャリー」のさらなる活躍に対する期待が高まっています。現在運用しているフロアでの成功を受け、他フロアや他部署からも「私たちの現場でも活用して業務効率化を図りたい」という要望が寄せられています。
今後は現在のワンフロアでの運用に留まらず、複数階をまたぐ搬送や、他部署での活用など、病院全体での業務最適化を目指した運用をDFA Roboticsは推進してまいります。
株式会社DFA Roboticsについて
「次世代の社会インフラの創造」をビジョンに掲げるロボティクスソリューションカンパニー。ロボットが「人の仕事を奪う」のではなく、「人の可能性を伸ばす」存在と位置づけ、配膳・清掃・搬送など多様なサービスロボットを社会実装し、飲食、ホテル、小売、工場、医療、介護など、さまざまな業界が直面する人手不足や生産性向上の課題解決に貢献。国内3,500台超えの導入実績と、豊富な製品ラインナップから最適な機種、運用方法をご提案。全国140箇所以上の保守拠点を持ち、迅速かつ正確なアフターサポートが強み。
◆会社概要
株式会社DFA Robotics
設立 :2017年9月
代表者 :代表取締役社長 松林 大悟
所在地:東京都港区虎ノ門3-17-1 TOKYU REIT 虎ノ門ビル6階
資本金 :5,683万5,500円
事業内容:配膳・運搬・清掃などを担うサービスロボットの輸入、販売、導入支援、アフターフォロー等
https://dfarobotics.com/

株式会社DFA Robotics
株式会社DFA Robotics
広報担当
TEL:03-6823-2696
Email:pr@dfarobotics.com
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