Interbrand “Best Japan Brands 2021”ブランド価値による日本ブランドのランキングTop100を発表
- 日本ブランド全体の対前年成長率は-3.9%、コロナ禍を経て47ブランドの価値が減少
- ToyotaがBest Japan Brandsで13年連続の第1位
- 本ランキング開始以来初めて、全ての自動車ブランドがマイナス成長
- WORKMANが57% 増でランキング最高の成長率、Best Japan Brandsで歴代第2位の成長率
- FANCL、Rinnai、MORINAGAが初ランクイン
日本最大のブランディング会社である株式会社インターブランドジャパン(東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:並木将仁、https://www.interbrandjapan.com/ja/)は、ブランドの持つ価値を金額換算する独自のブランド価値評価(Brand ValuationTM)手法を用い、日本発のブランドを対象としたブランド価値ランキング「Best Japan Brands 2021」を発表いたしました。
今年で13回目の発表となるBest Japan Brandsは、インターブランドが2000年より毎年発表するグローバルのブランド価値ランキングBest Global Brands と共通の評価方法を用いており、グローバルのリーディングブランドと日本ブランドの価値を同じモノサシで比較することで、ビジネスの資産としてのブランド価値を世界基準で考察します。
Best Japan Brands 2021にランクインした全100ブランドの対前年成長率は-3.9%となり、昨年秋に発表したグローバルブランド・ランキング Best Global Brands 2020が全体で+9%成長したことと比較して、対照的な結果となりました(前回 Best Japan Brands 2020の対前年成長率は+0.9%)。また、ランクインした100ブランドのうち、47のブランドが価値を減少させる結果となり、今年初めて全ての自動車ブランドがマイナス成長となるなど、コロナ禍が多くの日本ブランドに影響を及ぼしています。
その一方で、「パーソナルケア」や「リテール」などいくつかの業種においては、同じカテゴリー内のブランド間で明暗が分かれる結果なども見受けられ、危機的な状況下においても強いブランドとは何かを考察することができます。
*プレスリリース全文:
https://www.interbrandjapan.com/ja/data/210225_BJB2021_press_release.pdf
*ランクインブランドのインタビュー記事:
https://www.interbrandjapan.com/ja/bjb-ranking/japanbrands-2021-interview
Key Learnings (考察)
社会の情報化・デジタル化とともに、顧客は自分たちの価値観に照らして「良いもの」を見定める洞察力と、それを他の人々に伝える発信力を持つようになっています。また、ソーシャルメディアを通じて、顧客の間に、大量の情報が高速で飛び交う時代の中で、人々の価値観は急速に変化し、多様化し続けています。
そのような環境下において、今、強いブランドに求められる要件は、力強いリーダーシップ(Leadership)のもとで、顧客を巻き込むブランド体験(Engagement)を提供し、顧客との持続的な関係性(Relevance)を併せ持つことです。COVID-19によるパンデミックは、ブランドに対するこれらの要請をさらに加速させていると言っても過言ではありません。
■Leadership:強く対応力のあるブランドを構築する
- 「空気で答えを出す会社」Daikin(26位、前年比+18%)、「アミノ酸のはたらきによって食と健康の課題解決企業になる」 Ajinomoto(43位、前年比+19%)、「アソビきれない毎日を。」BANDAI NAMCO(55位、前年比+19%)、「循環型社会の実現」Mercari(94位、前年比+19%)といった明確なパーパスを持つブランドは、コロナ禍においても、社員一人ひとりが何をすべきか方向性が明らかなため、速やかに結束力を持ってアクションすることができ、ブランド価値とビジネス双方を大きく伸長させています。
- また、企業目標にブランド価値を設定し「ブランド価値経営」を実践しているKirin(22位、前年比+11%)、Yamaha(30位、前年比+8%)、Ajinomoto(43位、前年比+19%)は、トップの強いコミットメントのもと、全社活動としてブランディングを推進し、ブランド価値を向上させています。
- Nintendo (8位、前年比+31%)は、コロナ禍で人々が不自由な生活を強いられる中、他のプレーヤーと交流しながら村をつくるソフト「あつまれ どうぶつの森」を提供。WORKMAN(78位、前年比+57%)は、ブランドの熱いファンであり、ブランドの価値を共有しているブロガー達と「製品開発アンバサダー」として契約し、プロダクトを共創することで、顧客視点のユニークな商品を創出し続けているなど、顧客を巻き込み、対話し、共創を実現したブランドが成長しています。
- UNIQLO(6位、前年比+16%)は、コロナ禍において、独自技術のエアリズムでマスクを生産、また、“服を次に生かす”「RE.UNIQLO」を開始するなど、常に独自のブランド体験を創出しています。
- Sony(3位、前年比+14%)は、クリエイティブ・エンターテインメントブランドとして、コロナ禍で最前線の医療に従事する人々、遠隔で学ぶ子供や教師、エンターテインメント業界全体に携わる人々を含む、COVID-19の影響を受けた世界中の人々を支援する1億ドルの救援基金を創設するなど社会貢献活動にも積極的に取り組み、その存在感を増しています。
- Fujifilm(38位、前年比+21%)は、新型コロナウィルス感染症に対する効果が期待されている抗インフルエンザウィルス薬「アビガン錠」の増産体制の構築、AI技術を用いた新型コロナウィルス肺炎の診断支援技術開発の開始など、迅速な対応力で、総合ヘルスケアカンパニーとしての信頼感を獲得しています。
- Nitori(69位、前年比+39%)は、顧客のニーズに合った商品を迅速に開発することを通して、「低価格」で「機能的」な商品であることを堅持しながら、「お洒落さ」や「楽しさ」を増幅させ、情緒的にも選ばれるブランドに進化しています。
Best Japan Brands 2021(1-50位)
Best Japan Brands 2021 (51-100位)
インターブランドについて
インターブランドは、1974年のロンドンでの設立以来、40年以上にわたり、常に世界をリードするブランディング専門会社として、戦略、クリエイティブ、テクノロジーの組み合わせにより、クライアントのブランドとビジネス双方の成長を促進する支援を行っています。
社会環境の不確実性が増す一方で、選択肢はかつてないほど豊富となりイノベーションのスピードが加速を続ける時代の中で、顧客の期待はビジネスよりも速く動き、価値観も変化し多様化しています。変化を続ける人々のインサイトの奥に潜む真理を探求し、その想いや期待するところをいち早く捉え、期待を超える体験を提供することを決断し、実践すること。インターブランドではこうした決断と実践のアクション(Iconic Moves™️)が必要だと考えています。
インターブランドではISO(国際標準化機構)により世界で最初にブランドの金銭的価値測定における世界標準として認められた「Brand Valuation™(ブランド価値評価)」をはじめとする先端的な分析手法を用いる戦略チームと、数多くの受賞歴と高い創造性を持つクリエイティブチームが一つのチームとなり、分析から戦略構築、クリエイティブ開発、社内外エンゲージメント、そしてブランドを経営指標に取り入れ組織革新を実現するサポートまで、全ての流れを自社のリソースで完結しプロジェクトを推進します。
インターブランドジャパンについて
インターブランドジャパンは、ロンドン、ニューヨークに次ぐ、インターブランド第3の拠点として、 1983年に東京で設立されました。「カスタマー・エージェンシー」として、オンラインコミュニティ運営、顧客との共創ワークショップなどを通じて経営に顧客視点を組み込む支援をグローバルで展開しているグループ会社 C Space(本社:ボストンおよびロンドン、国内拠点:東京都渋谷区)とともに、日系企業、外資系企業、政府・官公庁など様々な組織・団体に対し、トータルなブランディングサービスを提供しています。インターブランドジャパンについての詳しい情報はhttps://www.interbrandjapan.comをご覧ください。
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