「図書館のスペース活用」「官民連携」10代の居場所の”いま”を実践者によるケーススタディから学ぶイベントを4月18・23日開催
自治体連携・図書館利活用のリアルを知る連続企画「10代の居場所EXPO」第1・2弾
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都中野区、代表理事:今村久美、以下「カタリバ」)が運営する「ユースセンター起業塾」は、日本全国で10代の居場所を運営する、または立ち上げたい団体や個人をカタリバが支援(インキュベーション)する取り組みです。約3年間にわたり、民間団体・自治体・企業と連携しながら、約30の10代の居場所施設の立ち上げを支援してきました。

このたび、居場所の担い手や自治体の担当者たちがこれまでの取り組みや実践から見えてきたことや10代の居場所の今後の展望を語るイベント「10代の居場所EXPO」を開催することになりました。
第1弾・第2弾となる今回は「図書館という公共施設を活用した居場所事例」「官民連携での居場所づくり最前線」をテーマに、実際に居場所の現場に携わる当事者たちが“10代の居場所のいま”を語ります。
■子どもの居場所づくりと公共施設の活用 ― 2つの課題をつなぐ官民連携の可能性
いじめ、不登校、そして10代の自殺増加——。社会構造の変化により、子どもが安心して過ごせる場所がなく、悩みや問題を誰にも打ち明けられずに社会で孤立している子どもや若者が近年問題視されています。
こうした状況を受け、こども家庭庁が2023年に発足。「子どもが安心できる居場所」の必要性の高まりから、同年12月には「こどもの居場所づくりに関する指針(*1)」が策定されました。
しかし、現場では人材不足や官民連携の課題が指摘されており、持続可能な支援体制を構築することが求められています。
一方、子どもの居場所のひとつになり得るとされる全国の公共施設に目を向けると、高度経済成長期に整備されたものが多く、2025年には約7割が大規模改修を必要とする老朽化に直面。地方では人口減少とともに施設の統廃合が進んでいくといわれています。(*2)
この課題を解決するため、既存の公共施設を有効活用し、新たな価値を生み出す取り組みが各地で模索されています。
10代の子どもの居場所施設は、こうした公共施設の「新たな活用法」として、子どもたちが安心して過ごせる場を提供し、地域・社会全体で子どもを支える役割を担う可能性を秘めています。
*1:こどもの居場所づくりに関する指針 こども家庭庁
*2:今後の公共施設のあり方 一般財団法人地域総合整備財団
https://www.ribc.or.jp/info/pdf/sprep/sprep88_01.pdf?utm_source=chatgpt.com
■「10代の居場所EXPO」、第1弾(4/18)&第2弾(4/23)を開催
前述のような状況を踏まえて、「ユースセンター起業塾」は自治体と協力しながら居場所をつくる人材の確保・育成や運営などを行ったり、図書館を10代の居場所として活用する取り組みを展開したり、地域の資源を活かした新しい居場所づくりを模索してきました。
これまでの活動を通じて、"子どもの居場所”の重要性は広まりつつあるものの、「具体的にどう運営していいかわからない」「そもそもどんなことから始めていいのかわからない」という悩みを抱える自治体も多いという課題が見えてきました。
そこで今回、「図書館という公共施設の活用」と「官民連携」をテーマに、現在ユースセンター起業塾が自治体や図書館と協力・連携している事例をもとに10代の居場所のリアルと今の現在地について学ぶイベントを開催します。
地域での実践的な取り組みを共有し、10代の子どもの居場所の意義や必要性をより深く理解するとともに、自治体や図書館関係者が一歩を踏み出すきっかけとなるようなイベントを目指します。
【イベント①】10代の居場所 in 図書館ー公共施設を活用した持続可能な10代の居場所の実践と展望

ユースセンター起業塾は、2024年10月〜2025年1月まで、「次世代エンパワメント活動”君は未知数”」を推進するサントリーホールディングス株式会社より寄付を受け、図書館等の公共施設の一部を活用して子どもの居場所をつくる実証プロジェクトを実施しました。本プロジェクトを通じて、図書館の魅力向上と継続的な居場所の運営の可能性が見えてきました。
ゲストに、実証プロジェクトを協働した「杉並区立宮前図書館」「株式会社図書館流通センター」の担当者をお呼びし、立ち上げのプロセスや実証中の課題と工夫、成果などを紹介します。
また、社会教育やこども若者支援の専門家として 青山鉄兵氏(文教大学人間科学部准教授)をお呼びし、今回の取り組みのポイントや今後どのようにこの事例を広げていけるのかについて考えていきます。

※サントリーホールディングス株式会社「次世代エンパワメント活動”君は未知数”」とは
こどもたちの持つ可能性は未知数です。その可能性を全てのこどもたちが発揮できる社会を実現したい―そのような思いを活動名に込めたサントリー“君は未知数”では、①こどもたちが未知と出会う機会を届ける②こどもたちに出会う・関わる大人を増やす③こどもたちを見つめる・支えるNPO等を応援する、を軸に活動を展開しています。この分野に先駆的に取り組まれてきたNPO法人と連携・協働し、未知なる可能性に満ちた子どもたちが、生き生きとチャレンジできる社会の実現を目指します。
■イベント概要

日時 |
2025年4月18日(金) 13:30~15:00 |
形式/参加費 |
オンライン(zoom使用)/無料 |
対象 |
全国の図書館関係者、自治体関係者、メディア関係者 |
プログラム |
・杉並区立宮前図書館の事例紹介 ・ゲスト登壇者によるパネルディスカッション |
ゲスト(敬称略) |
・杉並区立宮前図書館 小野貴士、須藤凛花 ・株式会社図書館流通センター 長田由美 ・文教大学人間科学部准教授 青山鉄兵 |
申込フォーム |
https://forms.gle/UBxF1MoZ5YmhemjU9 ※申込期日:4月17日(木)正午まで |
イベントHP |
【イベント②】10代の居場所はどうつくる? ― 官民連携で挑むユースセンターの最前線

ユースセンター起業塾は、これまでに4自治体と連携し、10代の居場所の設立を支援してきました。
今回は、10代の居場所づくりに取り組んできた3自治体の担当者をゲストに迎え、居場所の立ち上げに至った背景や、直面した課題、よりよい居場所をつくるための工夫について議論します。
また、悩みを抱える自治体の皆さまのリアルな声を伺いながら、トークセッションを通じて課題解決のヒントを探ります。
■イベント概要

日時 |
2025年4月23日(水) 13:30~15:00 |
形式/参加費 |
オンライン(zoom使用)/無料 |
対象 |
自治体関係者、メディア関係者 |
プログラム |
・登壇ゲストによる各市の事例紹介 ・質疑応答 |
ゲスト(敬称略) (50音順) |
・愛媛県宇和島市教育委員会 西尾祥之 ・千葉県柏市教育委員会生涯学習課 長谷川和成 ・新潟県妙高市企画政策課 吉田涼 ※一部登壇ゲストが変更になる可能性があります。 |
申込フォーム |
https://forms.gle/ehZTHEmEvYnR6RdB8 ※申込期日:4/22(火)正午 |
イベントHP |
■【事業紹介】ユースセンター起業塾とは

「意欲と創造性をすべての10代へ」というカタリバのミッションを共にする団体を支援することで、今までカタリバ単体では届けることができない日本全国の子どもたちへ学びの機会を届けるためのインキュベーション事業です。10代を支援する人を応援する事業「ユースセンター起業塾」を運営し、カタリバが創立以来20年間で蓄積した子ども支援や行政との連携など、ノウハウや団体の運営基盤をサポートします。
■【団体紹介】認定特定非営利活動法人カタリバ

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都中野区中野5-15‐2 カタリバ中野事務所
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
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