シニア転職支援のシニアジョブ、24卒新入社員研修でシニア社員の講演実施
60代社員が語るシニア転職の現実や老後も働き続ける理由に、20代が新たな発見
シニア社員の話を聞いた新入社員は、知ってはいたがシニア転職の難しさが想像以上で驚いた、実力や経験があるのに年齢だけで採用されないのは悲しい、シニアも自分たちと同じ媒体を使っていたので確かに不利だ、などの感想を述べていました。
■新入社員向けにシニアの講演を行った背景と目的
2023年9月、前職でユニーク採用など様々な話題を呼ぶ採用手法の実績とノウハウを持つ関岡央真が、戦略人事本部長として着任し、人事・採用戦略を抜本的に見直すこととなりました。新入社員研修も見直しが必須の重要なイベントと位置づけられ、まったく新しい研修をゼロから企画することを、関岡の着任当初から目指しました。
検討の序盤では、世間の耳目を集め、さらなる応募拡大に資する目的で、他社と共同で研修を企画・開催する「合同研修」の構想も持ちましたが、「会社・事業・業界・社員を知る」ことに主眼を絞り込んだことで、シニア社員を含めた先輩社員を講師とするプログラムを中心に新入社員研修を実施することとなりました。
今回、24卒生を対象とした新入社員研修は、2024年4月1日から5日までの5日間、行われました。初日は入社式やガイダンス、基礎的な素養についての研修を中心に開かれ、後半にはOJTなど実務に関する研修が行われましたが、2日目と3日目については、多くの時間が先輩社員の登壇する「会社を知る研修」に充てられ、この一環としてシニア社員が登壇する研修も3日目に行われました。
研修に登壇したのは、62歳と61歳の社員、計2名です。シニアジョブへの就職時を含めた60歳以降の転職・就職活動の実情や大変だったこと、現在の仕事内容、それまでのキャリア、60歳を超えても働き続ける理由や、仕事をする上でのモチベーションなどを語ってもらいました。
シニア社員の話を聞いた24卒の新入社員らは、シニアジョブのサービス利用者と同じ世代の転職の難易度が非常に高いものであることを実感するとともに、シニアが若い頃の労働環境が現在と大きく異なることに驚きを感じていました。
シニア社員と新入社員の交流が進み、シニア転職の現状が伝わったことで、シニアジョブがシニアを対象に転職支援を行う意義についても理解が深まり、研修の目的は達成されました。
■シニア社員の講演内容
新入社員研修で講演したシニア社員は、1つの職場のみで定年まで勤め、1年間の再雇用を経て転職した、62歳の杉山 貴敏(すぎやま たかとし)と、生活関連サービスの営業職・管理職を中心に、いくつかの会社を経験して60歳を過ぎてからの勤務先の閉業で転職した、61歳のK(匿名希望)です。
2名が新入社員向けに語ったポイントを下記にまとめます。
<杉山貴敏の講演内容>
(60歳からの転職について)60歳を超えると、希望の職種や働き方に合った求人がかなり少なくなる。自分はシフト制が合わないのだが、シフト制ではない仕事を見つけるのは大変だった。
(これまでのキャリアについて)定年まで勤めた職場は、入社1年目から長時間の残業や土日出勤、連勤が日常で、辞めたいと思った。しかし、それを乗り越えたことで自信がつき、それが定年まで勤め上げる力になった。
(働き続ける理由について)周りを見ると、働いている高齢者のほうが若く見える。自分も若くあり続けたいから働く。
(現在の仕事のモチベーションについて)目標がないと、毎日の働きがいがない。だから、昨日より今日、今日より明日はさらに成果を伸ばす目標を掲げてチャレンジしている。
(新入社員へのメッセージ)自分が先輩から言われたのは、「仕事には早く慣れても、人には慣れるな」、人に慣れてしまうと礼儀を忘れてしまい、挨拶もできなくなる。
<Kの講演内容>
(60歳からの転職について)60歳を超えると年齢だけで切られてしまい、面接に進まないのはもちろん、応募時点で断られ、書類選考にすら至らないことがある。
(これまでのキャリアについて)営業も管理も、育児も介護も、終電が当たり前の新幹線通勤の中で対応してきたが、時代の中で“当たり前”だとされることに全力で向き合っただけ。女性が家事をするのが当たり前だという時代に、仕事と両立しようとしただけで、特別なことではない。
(働き続ける理由について)働くことが当たり前だと思うから働いている。また、趣味の費用は自分が働いたお金で気兼ねなく支払いたいから働いている。
(現在の仕事のモチベーションについて)与えられている仕事をやっているだけなので、モチベーションが問題にはならない。創造的な仕事ならまた違うが、今の仕事ではモチベーションの上下や影響はなく、淡々と進めるだけだ。
(新入社員へのメッセージ)仕事はどの会社でも同じで、楽な仕事などない。楽と思えるかは自分の力量や、一緒に仕事する人で変わる。
■シニアの講演を聞いた新入社員の感想
年齢がネックとなってシニアの転職が難しいことは知っていましたが、リアルな情況を聞き、想像以上の難しさだったことに驚きました。
改めて60歳以上の転職の難しさを知り、これまでの実力や経験があるのに年齢だけを見て、選考から弾かれてしまうのは悲しいなと感じました。
シニアの転職でも、私たちと変わらない求人媒体を使っていることに驚きました。確かに求人企業の立場で、20代と60代の応募が同時にあったら、20代を採用してしまうと思うのでシニアは不利だと思いました。
「仕事は全部大変。自分の力量によって仕事を楽にできるかが決まる」という言葉が印象に残りました。シニアの方や先輩の働き方を参考にしながら、自分でも工夫を続けることで、自分の力量を高めたいと思います。
■シニアジョブ戦略人事本部長 関岡央真のコメント
私たちシニアジョブの特徴の一つは、シニアの転職を支援するサービスを提供しているものの、会社の主力を若手社員が担っている点です。一方で、50代60代のシニア社員も活躍しています。若手がシニアを支援することについて、社外からは意外だという感想をもらうことが多くありますが、大幅に年齢が離れた60代と20代はむしろ相性が良いことや、若手がITや生成AIなど最先端の技術を活用することで効果の高い支援が提供できるメリットがあります。
とはいえ、仮に自身の祖父母などとの接触が多かった若手であっても、業務としてそのキャリアや世代感を理解し、対応していくには学ばなければならないことが多くあります。シニアの転職は、確かに大変な苦労がありますが、しかし、弱者として手を差し伸べるのとは違います。
今回の24卒の新入社員研修では、シニアジョブのシニア社員から直接、これまでのキャリアや人柄、シニア転職の大変さを聞くことで、就職難は確かにあっても仕事のプロフェッショナルとしてバイタリティ溢れるシニアの現状を知ってもらうことに主眼を置きました。実際にシニアの肉声に触れた新入社員たちの今後の活躍を期待しています。
■株式会社シニアジョブについて
50歳以上のシニアに特化した人材紹介、人材派遣、求人サイトの各サービスを提供する会社です。学生起業家出身である代表取締役の中島が、人材不足にも関わらずシニアの就職が困難であるという社会課題に気づき、その解決をライフワークとするべく業種転換。徹底した効率化とスピードによって、シニアの総合人材会社としてそれぞれ延べ9万件を超える求職者と求人企業が登録。
【会社概要】
代表 : 代表取締役 中島 康恵
本社 : 東京都新宿区大久保2丁目5−22セキサクビル8F
URL : https://corp.senior-job.co.jp/
事業内容 : シニアの人材ビジネス提供
運営サイト:
シニアジョブ: https://seniorjob.jp/
シニアジョブエージェント: https://senior-job.co.jp/
シニアタイムズ: https://senior-job.co.jp/magazine/
本件に関するお問い合わせ先
株式会社シニアジョブ 広報部 安彦(あびこ)
TEL:080-4107-5851 e-mail:m-abiko@senior-job.co.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像