AIに「心の支え」を求める人の6割が依存を自覚。孤独や不安に寄り添うサービス設計にひそむ、見過ごせないリスクが明らかに。

対話型生成AIと人との関係性についての最新調査(2025年8月)レポート第2弾。10/10(金)世界メンタルヘルスデーに、事業者や専門家による実践を可視化し議論するシンポジウムも開催。

株式会社Awarefy

株式会社Awarefy(本社:東京都新宿区、代表取締役 CEO:小川 晋一郎、以下「アウェアファイ」)および、アウェアファイが運営する「こころの総合研究所」(所長:高階 光梨、以下「こころ総研」)は、2025年8月に実施した「対話型生成AIの使用に関するアンケート調査」(以下、本調査)の分析レポート第2弾を公開したことをお知らせいたします。

前回(2025年8月15日公開レポート第1弾)は、対話型生成AIが「最も身近な相談相手」となりつつあり、半数がAIにメンタルヘルス面での支えを感じている一方、約3割が依存の兆候を自覚している現状を報告しました。今回の第2弾分析では、同データのうち「AIを心の支えとして利用している人」に焦点をあて、依存の自覚や心理的な関係性の特徴を定量的に検討しています。

主な分析結果:AIに「心の支え」を求めるかどうかによって、依存を自覚している人の割合に明確な差が見られた。

  • 対話型生成AIに「心の支え」を求めていない人のうち、AIへの自覚的な依存を感じている人は23.37%(172名/736名)

  • 一方、AIに「心の支え」を求めている人では、61.22%(60名/98名)が自覚的な依存を感じている

理論的な期待値と比較した結果(※)でも、「心の支えを求めている」と回答した人における、依存自覚者数(60名)は、期待値(27.26名)を大幅に上回っており、統計的に有意な差も認められました(独立性の検定:χ2(df = 1)=59.85, p < .001)。これらの結果から、AIに“心の支え”を求める人の方が、依存を自覚している人が多いという傾向が確認されました。以下の表は、その傾向を示すクロス集計結果です。

※AIに「心の支え」を求めているか否かの回答と、AIに自覚的な依存を感じているか否かの回答がそれぞれまったく関連しないと仮定した場合、各回答の単純な出現頻度の掛け合わせから、理論的な出現数の期待値を得ることができます。この理論的な値と比較した結果について、検討しています。

本調査に関するより詳細なデータの閲覧をご希望のメディアの方は、アウェアファイ 広報窓口 (press@awarefy.com)までご連絡ください。お渡しする詳細データは、第1弾レポート時と同じ内容です。

考察:「共感」と「自立支援」のバランスをめぐるサービス設計の課題

今回の調査結果は、「keep 4o」運動で見られたように、AIと人との間に強い感情的なつながりが生まれることや、AIを感情的なニーズの充足に利用することが、依存のリスクを高める可能性を示しています。

一方で、第1弾レポートで既報の通り、対話型生成AIはすでに「最も身近な相談相手」としての地位を確立しつつあり、ユーザーの半数がAIにメンタルヘルス面での支えを感じています。これは、ユーザーがAIを新しい心のケアのリソースとして認識し、活用している実態を反映しています。

こうした状況をふまえると、汎用的な目的で活用できる対話型生成AIを開発・運営する事業者には、ユーザーがサービスを「心の支え」として利用する可能性を前提に、「共感」と「自立支援」のバランスをより慎重に設計することが、倫理的にも実務的にも重要な課題となります。

アウェアファイでは、AIが利用者の唯一の頼り先にならず、複数ある頼り先の1つになるように、社内の公認心理師が中心となってAIのふるまいを調整しています。AIだけでない、他の人的なサポートや、専門的なサポートにユーザーをつなげられるような仕組みを今後も磨き続けていきます。

今後の展開:10/10 世界メンタルヘルスデーに議論の場を創出

私たちアウェアファイは、この課題を社会全体で議論する必要があると考えています。その第一歩として、アウェアファイも理事を務める一般社団法人AIメンタルヘルスケア協会は、10月10日(金)「世界メンタルヘルスデー」に、生成AIと心の健康をテーマにしたシンポジウムを開催します。医療・心理・テクノロジー・事業の各分野から専門家が集まり、AIが私たちの「心・内面」に深く入り込むこの時代において、どこまでが安全で、何が危うく、社会としてどのような備えが必要なのか。その臨界点を可視化する議論の場をつくります。

  • 日時:2025年10月10日(金)10:00〜12:00(9:30受付開始)

  • 会場:新宿住友スカイルーム(東京都新宿区西新宿2丁目6−1 新宿住友ビル47F)

  • 主催:一般社団法人AIメンタルヘルスケア協会

  • 詳細・申込:https://aimh20251010.peatix.com/view

調査対象者の詳細

対象エリア:全国

対象者条件:18歳以上、日本国内在住者、生成AIの利用経験がある者

サンプル

・サンプル数:987

・分析対象者数:IMC項目に適切に回答した834名(84.5%)を分析対象とした

・性別:女性 435名、男性 391名、回答しない 8名

・年齢:平均年齢は41.11歳(SD =10.93)

調査手法:インターネット調査 ※アウェアファイユーザーを対象とした調査ではありません

調査期間:2025年8月13日〜8月16日

実施主体:株式会社Awarefy「アウェアファイこころの総合研究所」

注記:第2弾は、第1弾リリースの分析時点から、追加で回答のあった30名分を追加したデータを用いて分析を行っています。

※レポート第1弾に関するお知らせ

一部内容と数値に誤りがございましたので、2025年10月7日(火)に修正を行いました。修正後の内容は、以下ページをご覧ください。ご不明点がございましたら、アウェアファイ広報(press@awarefy.com)までお問い合わせください。

「AIなしでは不安」生活者の43%が回答、対話型生成AIと人との関係性についての最新調査 (2025年8月)※10/7更新

AIメンタルパートナー「アウェアファイ」

AIメンタルパートナーアプリ「アウェアファイ」
公式キャラクター「ファイさん」

AIなどのテクノロジーに、科学的なエビデンスのある「認知行動療法」等に基づくアプローチをかけあわせたスマートフォンアプリです。これまで90万人以上の方をサポートしてきました。AIキャラクター「ファイさん」との対話機能や、自分の心のコンディションをふりかえる機能、マインドフルネス瞑想に取り組める音声ガイドや課題別の学習コースなど、メンタルヘルスケアに役立つコンテンツが300種以上揃っています。

アプリのダウンロードはこちらから。

■ 株式会社Awarefy(アウェアファイ)

私たちは、最先端AIテクノロジーに、科学的なエビデンスのある「認知行動療法」等に基づくアプローチをかけあわせたAIメンタルパートナー「アウェアファイ」アプリの開発・運営を中心とした事業を展開しています。人々が自分の“大切にしたいこと“と向き合える社会を実現すべく、アプリの機能拡充にとどまらず、復職・職場復帰を目指す方をサポートする施設「アウェアファイ リワーク」の運営など、メンタルヘルスケアの領域での貢献を目指します。

所在地:東京都新宿区西新宿2丁目6-1 新宿住友ビル24階 GROWTH新宿 ROOM-4

代表取締役CEO:小川 晋一郎

事業内容:アプリ「アウェアファイ」の企画・開発・運営、福祉リワーク施設「アウェアファイ リワーク」の運営等

企業HP:https://www.awarefy.com/

【本件に対するお問い合わせ先】

アウェアファイ広報担当

メール:press@awarefy.com

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会社概要

株式会社Awarefy

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URL
https://www.awarefy.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区西新宿2丁目6-1 新宿住友ビル24階 GROWTH新宿 ROOM-4
電話番号
-
代表者名
小川 晋一郎
上場
未上場
資本金
1億500万円
設立
2018年03月