男女で明確に違ったコンビニ利用──。男性は「必要買い」、女性は「間食・楽しみ消費」

女性インサイト総研を有する株式会社ハー・ストーリィ(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:日野佳恵子)は、「コンビニ利用に関するアンケート」に関する調査を実施しました。その結果、男女ともにコンビニをよく利用しているものの、利用目的や購入商品、来店のきっかけには明確な違いがあることが分かりました。男性は「効率的な買い物の場」として、女性は「気分を整える小さな拠点」として利用している姿が浮かび上がりました。
(調査概要:15歳以上の男女1,301人にインターネット調査を2025年8月に実施)
◆コンビニは男女ともに9割が日常的に利用
Q.普段、コンビニエンスストアを利用しますか?

男女共に9割近くが「よく利用する/時々利用する」と回答しており、コンビニは非常に日常的に利用されている。
ただし、男性は未婚・既婚にかかわらず「よく利用する」が4割強と安定して高い。一方女性は未婚時は「よく利用する」が男性と同等だが、既婚になると「時々利用」型へシフト。 子ども同伴の買い物ハードルなどから、頻繁利用がしにくくなる実態がある。
◆男性は未既婚を問わず“高頻度型”、女性は既婚で頻度が減少
Q.コンビニの利用頻度を教えてください。

-
男性:「毎日」「週4回以上」の割合が女性より高く、未婚・既婚で割合の変化もほぼない。
-
女性:「毎日」5.8%、「週2~3回」24.5%で中頻度利用が中心。
男性は未婚・既婚を問わず高い頻度でコンビニを利用しており、日常習慣として定着している。一方女性は既婚層で利用頻度が減少し、家庭での調理やまとめ買いの影響を受けている可能性がある。
このことから、男性は「生活習慣としての利用」、女性は「ライフステージに左右される利用」という構造の違いが浮かび上がった。
◆男性=ソロ利用、女性=誰かと利用
Q.誰と利用することが多いですか?(複数回答)

-
男性:「一人で利用」が約9割。
-
女性:「一人で利用」が最多だが、男性より「家族・子どもと一緒」が高い。
男性は圧倒的に一人利用が多く、日常の個人行動に組み込まれている。女性も一人利用が中心だが、家族や子どもと一緒に立ち寄る割合が男性より高い。
◆予定外の買い物をしたことがある女性は半数以上
Q.予定外の買い物をしてしまうことはどのくらいありますか?

-
男性:「ほとんどない」が最多。
-
女性:「予定外購入あり」が50%超。
予定外の買い物は男女ともに見られるが、女性の割合が特に高い。これは、女性が売場での商品との出会いや気分の変化を楽しみとして取り込んでいることを意味している。その結果、店頭の演出や新商品の投入は男性よりも女性に強く影響しやすい傾向が示された。
◆好きなコンビニ:男性は3社横並び、女性は「セブン」推し
Q.最もお気に入りのコンビニを一つ教えてください。

-
男性:セブン34.9%、ローソン34.9%、ファミマ30.2% → ほぼ横並び。
-
女性:セブン44.8%、ローソン33.6%、ファミマ21.6% → セブン支持が突出。
男性は立地利便性を最重視し、ブランドへのこだわりが少なく3社を均等に利用。一方で女性は利便性に加えて、商品のおいしさや限定感、サービスなど複数要素を総合的に評価してしている。男性は「立地など利便性で選ぶ傾向」、女性は「味や商品力を含む総合的評価で選ぶ傾向」が浮き彫りとなった。
◆コンビニの選び方:男性は理由が単一、女性は複合的
Q.最もお気に入りのコンビニとしてそのコンビニを選んだ理由を教えてください。


-
男性:選ぶ理由は「立地・利便性」が中心。
-
女性:味・品揃え・新商品・サービスなど、理由が多様。
男性はシンプルに「近くて便利だから選ぶ」という効率重視のスタイルが強い。一方、女性は利便性に加えて、商品のおいしさや限定感、サービスなど複数要素を総合的に評価している。つまり、ここからも男性は「単一要因で選ぶ」、女性は「複数要因で選ぶ」という購買判断の違いが明らかになった。
◆女性は間食(デザート・ホットスナック)・新商品でコンビニを選ぶ
Q.コンビニを選ぶ理由として当てはまるものを教えてください。

-
デザート・スイーツ:女性52.1%、男性22.9% → 女性は男性の倍以上。
-
新商品・期間限定:女性30.0%、男性17.6%。
-
値引・クーポン:女性35.3%、男性23.9%。
女性は「デザート・スイーツ」で突出しており、おやつ・気分転換ニーズが強い。さらに「新商品・限定」「値引・クーポン」にも敏感で、楽しみとお得感の両方を重視している。男性は目的買いが中心で、新商品や割引に左右されにくいスタイルが見える。
◆女性は“間食・おやつ”の購入が男性より20pt高い
Q.コンビニを利用するときの目的について、あてはまるものをすべて教えてください。

-
間食:女性52.1%、男性22.9% → +29pt差。
-
昼食:女性42.1%、男性33.7%。
最も特徴的なのは、女性は男性より20pt以上高く「間食」を利用している点。また昼食でも女性の利用率が高く、「食+気分転換」でコンビニを使い分けている姿が浮かぶ。独身男女は夕食・夜食利用も多く、単身世帯にとっての食事調達先としての役割も大きい。
◆男性は“決めて早く出る”、女性は“見て選ぶ”
購買行動の男女差(レーダーチャート分析)
以下6項目について1〜4(1…全く当てはまらない、2…あまり当てはまらない、3…やや当てはまる、4…とても当てはまる)で回答したものを平均化し、レーダーチャートにしている。
Q.買う物は事前に決めてから店に入る
Q.店内を見て回るのが好きだ
Q.POPや限定表示に影響されやすい
Q.レジまでの時間を短くしたい
Q.新商品はチェックするようにしている
Q.クーポンがあれば品を変えることがある

-
男性:「事前に買う物を決める」「レジ待ちを避けたい」が高い。
-
女性:「新商品チェック」「クーポン利用」「店内を見て回る」が高い。
男性は「買うものを決めて最短で済ませたい」という効率重視型。女性は「売場で見て選ぶ」「お得を探す」など、購買そのものを楽しむスタイルが強い。効率の男性、探索の女性という購買行動の対比が鮮明に現れている。
本調査から、コンビニ利用は男女共通して生活に根づいている一方で、男性は効率性・計画性、女性は発見・楽しみ・お得感を重視するなど、購買行動の違いが明確に浮き彫りとなりました。
特に女性は「間食・おやつ」や「新商品・期間限定商品」を積極的に選び、日常の気分転換や小さな楽しみをコンビニに求めていることが特徴的です。
また、コンビニは“生活インフラ”であると同時に“消費体験の場”としての役割を持っていることが分かりました。
女性インサイト総研 HERSTORYは、こうした定量・定性調査に基づく知見を活かし、顧客分析から商品開発、販売戦略までを支援するコンサルティング会社です。女性を中心とした生活者視点を施策に取り入れたい企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
◆女性インサイト総研 株式会社ハー・ストーリィについて
女性の消費行動や深層心理を、ライフコース(職業・家族構成を加味した人生コース)とライフステージ(年齢・年代という人生の立ち位置)の交点から10のクラスターに分類し、定点的に研究・分析を行っています。そこから導き出した29の女性ペルソナをもとに、企業の商品開発や販促支援を行う、「女性インサイト」を活用したコンサルティング会社です。
【会社名】株式会社ハー・ストーリィhttps://www.herstory.co.jp/
【所在地】〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1-37-8 ワコーレ三軒茶屋64ビル 3F
【TEL】03-6805-3743
【事業内容】⼥性視点マーケティング®事業(コンサルティング/研究調査/専⾨情報出版/マーケティング⽀援/⼈材育成⽀援)
【設⽴】1990年8⽉20⽇
【代表取締役】⽇野 佳恵⼦
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像