2025年4月より大阪母子医療センターにおいて、小児頭蓋矯正治療の専門医師がジャパン・メディカル・カンパニー社製のヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」を用いた治療を開始しました

2025年4月より大阪府病院機構大阪母子医療センター(大阪府和泉市、以下大阪母子医療センター)「赤ちゃんの頭のかたち外来」において、株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO大野秀晃、以下当社)が開発製造する赤ちゃんの頭のかたちを矯正するヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」を用いた頭蓋矯正治療を開始しました

 赤ちゃんの頭のかたち(歪み)に対する治療等についての社会的関心が高まる中、大阪府域における周産期医療の専門的な基幹施設である大阪母子医療センターの「赤ちゃんの頭のかたち外来」において、乳幼児向け頭蓋矯正治療における専門医師が初診から卒業まで診療を行う本格的なヘルメット治療が受けられるようになりました。

 同センターの小児脳神経外科専門医の先生方が、初診から治療終了まで一貫して責任を持ち、お子様の頭のかたちの矯正治療を行う外来です。

 大阪母子医療センターの赤ちゃんの頭のかたち外来では、これまでは初診時にのみ、乳児の頭蓋変形が病気によって歪みが生じているのか、位置的変形(主に寝ている時の頭の向き癖が原因で生じるもの)なのかを専門医が診察し、その後のヘルメット治療は外部企業が行なっていました。

 4月より開始した当社製ヘルメットによる乳幼児向け頭蓋矯正治療では、ヘルメット治療をサポートするために必要な技能を身に着けた当社専門スタッフが参画し、医師とともに、大阪母子医療センターの院内でヘルメットの処方や調整を行い、初診より卒業まで赤ちゃんおよびご家族に寄り添ったオーダーメイドのサービスを提供します。

 大阪母子医療センターでは、毎診察時に専門医師が赤ちゃんの頭蓋の成長発達およびヘルメット治療の治療効果を確認します。その上で、赤ちゃんの成長に合わせてヘルメットを調整するため、ヘルメットのインナークッションを受診毎に交換します。医師の指示による、1人1人の赤ちゃんに合わせたインナークッションの調整と交換は、ヘルメット作製時だけではなく、治療の間も常にオーダーメイドであることを実現します。

 大阪母子医療センターにて診療を担当する専門医の中川先生は、赤ちゃんの頭のかたちとヘルメット治療に関する医師同士の学び合いの場である当社主催の「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会(※)」に参加するとともに、ヘルメット治療の先行施設(大学病院)の見学も行っています。

当社が「第5回 位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」を2024年12月22日に開催

「赤ちゃんの頭のかたち外来」を担当する医師について

大阪母子医療センター 脳神経外科 診療主任

中川 智義(なかがわ ともよし)

【経歴】

2013年 大阪大学医学部卒業

2013年 大阪医療センター 初期研修医

2015年 大阪医療センター 脳神経外科 専修医

2017年 大阪母子医療センター 脳神経外科 医員

2018年 大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 医員

2022年 河内総合病院 脳神経外科 医長

2023年 大阪大学大学院修了

2024年 大阪母子医療センター 脳神経外科 診療主任

【所属・認定資格】

医学博士

日本脳神経外科学会 専門医・指導医

日本小児神経外科学会 認定医

日本がん治療認定医機構 がん治療認定医

日本脳神経血管内治療学会 脳血栓回収療法実施医

中川先生のコメント

 頭のかたちの歪みを心配して受診されるお子さんの大多数は、向きぐせなど外的要因による「頭位性斜頭」ですが、まれに頭蓋骨縫合早期癒合症などの疾患による「病的頭蓋変形」の患者さんがおられます。両者の見分けがつきにくい場合もあり、きちんと診断をするためには小児脳神経外科医による適切な診察が必要です。

 「病的頭蓋変形」の場合は、脳の発達に悪影響を及ぼす可能性があり、程度によっては手術が必要で見逃すわけにはいきません。

 一方で、向きぐせなどによる「頭位性斜頭」であれば、脳の発達には影響なく、基本的には治療は必要ありません。しかし、歪みがきわめて高度の場合には、大人になっても歪みの名残が残ってしまったり、耳やおでこ、顔面まで歪みの影響を受けてしまうことがあります。このような(病気によるものではない)高度の「頭位性斜頭」に対して、ヘルメットを使った矯正が有効であることが分かっています。

 当院はこれまで、ヘルメット治療を希望される方には院外の他施設を紹介していましたが、この度、ジャパン・メディカル・カンパニー社の協力により、ヘルメットの作成と月1回の定期診察を当院内で実施することが可能となりました。

 つきましては、お子さんの頭のかたちについてお悩みの場合は「病的頭蓋変形」の除外が必要な場合もありますので、お気軽に頭のかたち外来を受診いただければと思います。なお、ヘルメットを希望される場合、適齢受診時期は生後4〜6ヶ月前後ですので、お早めにご相談ください。

・赤ちゃんの頭のゆがみについて

 赤ちゃんの頭のゆがみは、向き癖など外部からの圧力が主な原因ですが、稀に病的変形があり、ヘルメット治療の対象となるのは、外部からの圧力による位置的頭蓋変形になります。赤ちゃんの頭囲が急成長する生後3ヶ月~生後6か月頃までの間に、治療用のヘルメットを装着することで頭蓋変形を治療することが可能になっています。

 赤ちゃんの頭のかたちの測定は、専用の3Dスキャナーだけでなく、「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」でも行うことが可能です。

 当社が開発した「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」では、写真を撮るだけで赤ちゃんの頭のかたちを簡単に計測することができます。累計25万ダウンロード(※注)を超えアプリの精度も向上しており、医師の論文発表等にもアプリデータが使用されています。アプリは医師監修の基に作られており、病院の診察の際にも役立てることもできますので、ぜひダウンロードしお役立てください。

※注:2024年7月 当社調べ

国内初「赤ちゃんの頭のかたち測定」アプリが累計25万ダウンロードを突破!乳児の頭蓋変形の測定のみならず頭蓋変形に関する研究開発への応用も進む

【iOS版】
【Android版】

・製品情報 Qurum Fit(クルムフィット)

 株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーは、長年にわたり頭蓋形状矯正ヘルメットの製造と開発に取り組んできました。このたび、脳神経外科、小児科、新生児科、小児外科、形成外科の専門医とともに開発検討委員会を立ち上げ、共同開発を実施。その成果として誕生したのが、最先端の3Dプリンタ技術を駆使して製造された日本製ヘルメットであるクルムフィットです。東京発の下町ベンチャーとして、荒川区にある自社工場で完全自主製造をしています。

 クルムフィットは、高い通気性を備えた設計によりムレを防ぎ、快適な使用感を実現しています。ヘルメット本体だけでなくクッション部分も水洗いが可能で、衛生面にも配慮されています。赤ちゃんのために細部までこだわり抜かれたデザインと機能性が特徴で、快適さと効果を両立させた製品です。

 日本国内の信頼ある医師との共同開発によるプロダクトとそのプロダクトを用いた優れた医療サービス体制が評価され、シンガポール最大の女性・小児医療専門の公立病院であるKK Women’s and Children’s Hospitalでもクルムフィットを用いた頭蓋矯正治療が採用されています。

 当社は製品の高い品質だけでなく、治療の安全性と信頼性を確保するための体制にも注力しています。当社製品を取り扱う医師には、必ず弊社主催の研修会「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」への参加をお願いしています。また、治療経験を持つ先行施設(大学病院またはこども病院)での診療への実地見学を通じて、より治療サービスに対する深い洞察を得ていただいています。ヘルメット治療導入後も継続的に研修会に参加していただくことで、最新の知識と技術を共有し続ける仕組みを整えています。

 こうした取り組みは、親御様が安心して頭蓋健診やヘルメット治療を受けられる環境を提供するため、一般社団法人日本頭蓋健診治療研究会の理事を中心とした専門医と協力して進めているものです。

 「最高の安心」をお届けするために。私たちは、ヘルメット治療の導入からその後のフォローアップまで、製品だけでなく徹底した品質管理とサポート体制を通じて赤ちゃんとそのご家族を支えています。私たちは、未来の医療を支える革新的な製品づくりを通じて、安心と健康を提供し続けてまいります。

https://babyhelmet.jp/product/

・株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーについて

 ジャパン・メディカル・カンパニーは、最先端の3Dプリンティング技術を用いて、医療のカタチを革新するものづくりベンチャー企業です。

 1897年創業の鉄鋼メーカーの大野興業を前身とし、130年にわたり培われたものづくりの技術と精神を基盤に成長を続けてきました。

 1999年に積層造形技術(3Dプリント)を駆使したリバースエンジニアリングを導入し、耳小骨などのヒト骨模型の製法で特許を取得。手術前シミュレーション用3D模型の分野で、数々の術前症例模型や教育練習用模型の開発に至りました。現在では脳神経外科・耳鼻咽喉科領域を中心に、手術前シミュレーションや認定医試験等の場面で当社模型を用いたハンズオントレーニング等にご活用いただいています。

 2012年には初の国産 頭蓋矯正ヘルメット「Aimet(アイメット)」を脳神経外科医と共同で開発、2018年にジャパン・メディカル・カンパニーとして独立いたしました。

 現在は頭蓋矯正用ヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」「Qurum(クルム)」や乳児の頭蓋変形の程度を簡便に計測できる「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」、ヘルメット治療を支援する「metto(メット)アプリ」等の開発・製造・販売を行い、医療分野における新たな価値創出を目指しています。

 ヘルメットを用いた累計症例数は17,000症例以上の実績があり、ヘルメット治療のさらなる認知拡⼤を図るとともに、頭蓋形状矯正という概念そのものと疾病啓発の普及に取り組んでまいります。

■社名:株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー

■設⽴:2018年5⽉

■代表取締役CEO:⼤野秀晃

■事業内容:医療機器の開発・製造・販売、医療雑品の開発・製造・販売

■URL:https://japanmedicalcompany.co.jp

株式会社当社のプレスリリース⼀覧

https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/46445

・本リリースに関するお問い合わせ・ご質問はこちら

株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー コーポレイト・デザイン室 柳本 瑞穂

TEL:03-5829-8342 / choice@japanmedicalcompany.co.jp

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ビジネスカテゴリ
医療・病院出産・育児
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会社概要

URL
https://japanmedicalcompany.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都中央区東日本橋2-24-12 東日本橋槇町ビル2F
電話番号
03-5829-8342
代表者名
大野秀晃
上場
未上場
資本金
2323万円
設立
2018年05月