<調査>リモートワークで上司と部下の関係はどのように変化した!?

株式会社LASSIC

コロナ禍によって急速に普及したリモートワークは、社会に大きな影響を与えました。

一時期は「新しい働き方のスタンダード」とも言われましたが、ここ数年で「出社回帰」の動きも目立っています。

大手企業では「コミュニケーション不足」や「マネジメントの難しさ」といった課題を理由に、フル出社に切り替えるニュースが増えてきました。

しかし一方で、若い世代を中心に「リモートワークを続けたい」「ハイブリッドで働きたい」という声も根強くあります。

働き方に対する考え方は、世代によって異なる傾向があるようです。

では実際に、リモートワークは上司と部下の関係にどのような変化をもたらしたのでしょうか。今回の調査では、その実態を明らかにしました。

上司・部下関係の変化TOP10

調査では、リモートワークによって上司や部下との関係がどのように変化したかを尋ねました。結果の上位10項目は以下の通りです。

1位は「自分の仕事に集中できるようになった」でした。

さらに「適度な距離でコミュニケーションが取れている」「物理的な距離ができたことで関係が良くなった」といった回答も上位に入りました。
これは、リモート環境により「余計な干渉が減り、仕事に集中できる」と感じる人が一定数存在することを示しています。

世代による違い ― 若者は「集中」、大人は「雑談」

しかし、この変化の受け止め方には世代間で差がありました。

例えば、2位の「雑談をする機会が減った」では、20歳代は11.4%に対し、50歳代は20.1%と約2倍の開きがありました。

上の世代ほど「雑談の減少」を強く課題と感じていることが分かります。

一方、4位の「雑談をしなくてもよくなった」では、20歳代が16.8%と最も高い割合でした。雑談を重視する上司世代に対し、若い世代の部下は「なくても問題ない」と感じる人が多い傾向が読み取れます。

また、30歳代では「自分の仕事に集中できるようになった」(21.7%)、「視線を気にしなくなった」(21.2%)、「適度な距離でコミュニケーションが取れている」(17.1%)が上位に並びました。

働き盛りの世代にとっては、リモートワークが集中力や効率性の向上につながっている実感があるようです。

性別による違い ― 女性にとっての安心感

性別でも興味深い違いが見られました。

「雑談をしなくてもよくなった」は、男性9.9%に対し女性14.2%。「視線を気にしなくなった」も男性14.7%に対し女性16.9%でした。

つまり女性には、リモートワークによって「雑談や視線から解放された」という意識が男性よりも多く見られるということです。

 これを上司と部下という関係で見てみると、管理職に依然として男性が多い現状において、たとえば男性上司が「雑談は良い関係づくり」と考えていても、部下が女性の場合には、異なる受け止め方をされることもある――。男性上司はそのような意識を持っておくのも大事なことなのかもしれません。

リモート課題への自発的な対応 ― 若者の工夫

今回の調査をまとめると、

50歳代以上:雑談や対面コミュニケーションを重視し、リモートワークの課題を強く意識

20〜30歳代:集中できる、効率が上がるなどのメリットを評価し、課題には工夫で対応

という構図が浮かび上がりました。

リモートワークは、単なる「働く場所の違い」以上に、世代や立場によって意味づけが大きく異なる働き方だといえるでしょう。

まとめ ― これからの働き方に向けて

リモートワークの広がりと出社回帰の動きは、社会全体で揺れ動いています。

今回の調査からは「上司と部下の関係」における変化が、世代や性別によって大きく異なることが明らかになりました。

50歳代は「雑談が減ったこと」を課題と感じやすく、20〜30歳代は「集中できる」というメリットを重視しています。

つまり、リモートワークをどう評価するかは一様ではなく、多様な価値観が共存しています。

今後、企業が働き方を設計する際には、単に「リモートか出社か」という二択ではなく、世代・性別・職務に応じた柔軟な選択肢を用意することが求められるでしょう。

リモートワークは単なる一過性の働き方ではなく、「働く人の価値観」を映し出す鏡でもあります。その違いを理解し合うことこそが、これからの上司・部下関係をより良いものにしていく鍵となりそうです。

調査概要

・調査期間:2025年5月23日〜5月28日

・調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1,005名

・調査方法:インターネット調査

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以上

株式会社LASSIC(ラシック)について

LASSICは2006年に鳥取県で創業し、『~鳥取発~ITで、地方創生』を経営理念に、ITを通じてポテンシャルや魅力に溢れた地方の活性化、地方創生の実現を目指している企業です。

東京に一極集中しているIT業界の経済活動を地方に分散させる“地方輸出”の仕組みづくりや、ITとアイデアで地方自治体の課題解決を支援する地域イノベーション支援事業、人や組織の状態を見える化し改善を支援する感情解析技術の研究開発などに取り組んでいます。

人々が心豊かに働ける環境を整えると同時に、社会に向けて新しい価値を発信し、日本全体の経済活動を盛り上げるべく、事業を推進しています。

■会社概要

東京本社: 〒108-0074 東京都港区高輪1-3-13 NBF高輪ビル 4F
鳥取本社: 〒680-0843 鳥取県鳥取市南吉方3-201-3
代 表 者 : 代表取締役社長 若山 幸司
設  立: 2006 年 12 月 26 日
資 本 金 : 9,968万円
事業内容: システムインテグレーション事業、Remogu(リモグ)事業(リモートワーク人材エージェント)、KnockMe!(ノックミー)、地域イノベーション支援事業、感情解析研究開発事業
拠  点: 鳥取、東京、那岐
U R L : https://www.lassic.co.jp

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区高輪1-3-13 NBF高輪ビル4F
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03-6853-7111
代表者名
若山 幸司
上場
未上場
資本金
9968万円
設立
2006年12月