【冬のジム通い×汗ケア調査】運動後の汗放置で肌トラブル経験者52.3%、正しいケア方法を知る人はわずか23.7%
〜皮膚科医が解説する運動後の正しい汗ケアと肌荒れ予防法〜
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、運動後の汗をそのまま放置すると、汗に含まれる塩分やアンモニアが肌を刺激し、ニキビや湿疹などの肌トラブルを引き起こします。正しいケアは「運動後30分以内にシャワーまたは濡れタオルで汗を拭き取り、保湿する」ことです。冬場は汗をかいた自覚が薄く、ケアを怠りがちですが、乾燥した肌はバリア機能が低下しているため、むしろ夏以上に丁寧なケアが必要です。
・運動後に汗を放置した経験がある人は78.3%、そのうち52.3%が肌トラブルを経験
・運動後の正しい汗ケア方法を知っている人はわずか23.7%にとどまる
・冬場に運動後の汗ケアを怠る理由の1位は「汗をかいた実感がないから」で41.0%
用語解説
■ 汗荒れ(汗によるかぶれ)とは
汗荒れとは、汗に含まれる塩分やアンモニアなどの成分が皮膚を刺激することで生じる接触性皮膚炎の一種である。赤み、かゆみ、ヒリヒリ感、小さな湿疹などの症状が特徴で、特に肌のバリア機能が低下している乾燥肌やアトピー素因のある人に起こりやすい。
■ マラセチア毛包炎とは
マラセチア毛包炎とは、皮膚の常在菌であるマラセチア真菌が毛穴で異常増殖することで生じる炎症性疾患である。運動後の汗や皮脂が増加した環境で発症しやすく、胸や背中に赤いニキビ様の発疹が多発するのが特徴で、通常のニキビ治療薬では改善しにくい。
■ 肌のバリア機能とは
肌のバリア機能とは、皮膚の最外層である角層が持つ、外部刺激から体を守り水分蒸発を防ぐ生理的機能である。セラミドや天然保湿因子(NMF)によって維持されており、乾燥や摩擦、汗の刺激などで低下すると、肌荒れや炎症を起こしやすくなる。
運動後の汗ケア方法比較

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ケア方法 |
シャワー |
濡れタオルで拭く |
汗拭きシートで拭く |
|
汗の除去効果 |
非常に高い |
高い |
中程度 |
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肌への負担 |
低い(ぬるま湯使用時) |
低い |
やや高い(摩擦・成分刺激) |
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実施のしやすさ |
設備が必要 |
どこでも可能 |
どこでも可能 |
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所要時間 |
10〜15分 |
3〜5分 |
1〜2分 |
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保湿との相性 |
そのまま保湿可能 |
保湿剤の併用推奨 |
保湿剤の併用必須 |
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皮膚科医の推奨度 |
最も推奨 |
推奨 |
応急処置として可 |
※一般的な目安であり、個人差があります。
皮膚科・形成外科を専門とする医療法人社団鉄結会アイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、冬場にジムや室内運動で汗をかく機会のある20〜50代の男女300名を対象に「冬のジム通い×汗ケアに関する意識調査」を実施しました。冬場は汗をかいた自覚が薄くなりがちですが、運動後の適切な汗ケアを怠ることで肌トラブルを経験している人が半数以上いることが明らかになりました。
調査背景
近年、健康意識の高まりから冬場でもジムや室内スポーツで運動する人が増加しています。しかし、冬は外気温が低く汗をかいた実感を得にくいことに加え、暖房による室内外の温度差で予想以上に発汗していることが少なくありません。また、冬場は空気の乾燥により肌のバリア機能が低下しているため、汗による刺激を受けやすい状態にあります。当院には「冬なのにニキビができやすくなった」「運動後に肌がかゆくなる」といった相談が増加していることから、冬場の運動後の汗ケアに対する意識と実態を調査し、正しいケア方法を啓発することを目的として本調査を実施しました。
調査概要
・調査対象:冬場にジムや室内運動で汗をかく機会のある全国の20〜50代の男女
・調査期間:2026年1月13日〜1月22日
・調査方法:インターネット調査
・調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】約8割が運動後に汗を放置した経験あり
設問:冬場に運動(ジム・室内スポーツなど)をした後、汗をそのまま放置した経験はありますか?

「よくある」と「たまにある」を合わせると78.3%が運動後に汗を放置した経験があることが判明しました。冬場は汗をかいた実感が薄く、ケアを後回しにしてしまう傾向が強いことがうかがえます。
【調査結果】汗放置経験者の半数以上が肌トラブルを経験
設問:運動後の汗を放置したことで、肌トラブル(ニキビ・湿疹・かゆみなど)を経験したことはありますか?

「何度も」「数回」「1回」を合わせると52.3%が汗放置による肌トラブルを経験していることが明らかになりました。汗の放置が肌トラブルの直接的な原因となっている実態が浮き彫りになっています。
【調査結果】「汗をかいた実感がない」が最多の41.0%
設問:冬場に運動後の汗ケアを怠ってしまう理由は何ですか?(複数回答可・最も当てはまるもの1つ)

冬場は発汗しても気温が低いため蒸発が早く、汗をかいた自覚を得にくいことが、ケアを怠る最大の要因となっています。しかし、蒸発後も汗の塩分やアンモニアは皮膚に残留し、肌トラブルの原因となります。
【調査結果】正しいケア方法を知る人はわずか23.7%
設問:運動後の正しい汗ケア方法(適切なタイミング・具体的な手順)を知っていますか?

「詳しく知っている」「ある程度知っている」を合わせても23.7%にとどまり、7割以上が正しいケア方法を把握していないことが判明しました。適切な知識の普及が肌トラブル予防に不可欠であることを示しています。
【調査結果】皮膚科を受診する人は15.0%にとどまる
設問:運動後に肌トラブルが生じた場合、どのように対処していますか?

肌トラブルが生じても皮膚科を受診する人は15.0%に過ぎず、多くが自己判断で対処していることがわかりました。症状が長引く場合やマラセチア毛包炎など通常のケアでは改善しにくい疾患もあるため、専門的な診断を受けることが重要です。
調査まとめ
本調査により、冬場に運動後の汗を放置した経験がある人は78.3%に上り、そのうち52.3%が肌トラブルを経験していることが明らかになりました。汗ケアを怠る理由として最も多かったのは「汗をかいた実感がないから」(41.0%)であり、冬場特有の認識のギャップが存在しています。また、正しい汗ケア方法を知っている人はわずか23.7%にとどまり、肌トラブルが生じても皮膚科を受診する人は15.0%という結果となりました。冬場は空気の乾燥により肌のバリア機能が低下しているため、汗による刺激を受けやすい状態にあります。運動後30分以内の適切な汗ケアと保湿が、肌トラブル予防の鍵となります。
医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、冬場の運動後こそ丁寧な汗ケアが必要です。「冬は汗をかかないから大丈夫」という認識は誤りで、暖房の効いたジムでは想像以上に発汗しており、乾燥でバリア機能が低下した肌は汗の刺激を受けやすい状態にあります。
運動後の汗には塩分(ナトリウム)、カリウム、アンモニア、乳酸などの成分が含まれています。これらが皮膚表面に長時間残留すると、浸透圧の変化や化学的刺激により角層のバリア機能が破壊され、炎症反応を引き起こします。特に冬場は角層の水分量が低下しているため、汗の成分が浸透しやすく、ダメージを受けやすい状態です。
運動後の肌トラブルとして多いのは、汗荒れ(接触性皮膚炎)、毛嚢炎、マラセチア毛包炎、そして既存のニキビの悪化です。特にマラセチア毛包炎は、汗や皮脂で増殖したマラセチア真菌が原因で、通常のニキビ治療では改善しにくいため、皮膚科での正確な診断が重要です。
日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインでも、汗はアトピー性皮膚炎の増悪因子として挙げられており、「汗をかいたら早めに洗い流すか拭き取る」ことが推奨されています。これはアトピー素因のない方にも当てはまる基本的なスキンケアの原則です。
正しいケアの基本は、運動後30分以内にぬるま湯(38〜40度)でシャワーを浴びることです。熱いお湯は皮脂を過度に落とし、かえって乾燥を招きます。シャワーが難しい場合は、濡れタオルで優しく押さえるように汗を拭き取ってください。汗拭きシートはアルコールや香料が含まれているものが多く、乾燥肌や敏感肌の方には刺激になることがあるため、応急処置として使用し、帰宅後は必ず洗い流すようにしましょう。
【エビデンス】日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインでは、汗を増悪因子として位置づけ、適切な対処を推奨しています。また、皮膚科医としての臨床経験では、冬場に「ニキビが治らない」と受診される患者さんの中に、マラセチア毛包炎が見逃されているケースが少なくありません。自己判断でのケアで改善しない場合は、早めの受診をお勧めします。
運動後の正しい汗ケア手順
・運動後30分以内にぬるま湯(38〜40度)でシャワーを浴びる
・シャワーが難しい場合は濡れタオルで優しく押さえ拭きする
・汗拭きシート使用後は帰宅後に必ず洗い流す
・洗浄後は5分以内に保湿剤を塗布する
・摩擦を避け、清潔で通気性の良い服に着替える
皮膚科受診の目安
・赤みやかゆみが1週間以上続く場合
・市販薬を2週間使用しても改善しない場合
・膿を持った発疹が広範囲に出ている場合
・同じ部位に繰り返し症状が出る場合
・発熱や強い痛みを伴う場合
髙桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. 運動後の汗を放置するとなぜ肌荒れするのですか?
A. 汗に含まれる塩分やアンモニアが肌を刺激し、バリア機能を破壊するためです。
汗には塩分(ナトリウム)、カリウム、アンモニア、乳酸などの成分が含まれており、これらが皮膚表面に長時間残留すると角層のバリア機能を損傷します。今回の調査でも、汗を放置した経験のある人の52.3%が肌トラブルを経験しており、放置と肌荒れの関連性が示されています。特に冬場は乾燥でバリア機能が低下しているため、影響を受けやすい状態です。
Q2. 冬は汗をかいている実感がないのですが、ケアは必要ですか?
A. 冬場でも暖房の効いた室内では想像以上に発汗しており、ケアは必須です。
調査では41.0%の人が「汗をかいた実感がないから」ケアを怠っていると回答しました。しかし、冬場は外気温が低いため汗の蒸発が早く、かいた自覚を得にくいだけで、実際には発汗しています。蒸発後も汗の成分は皮膚に残留するため、見た目に汗ばんでいなくてもシャワーや拭き取りによるケアが必要です。
Q3. ジムで運動後にニキビができやすいのですが、原因は何ですか?
A. 汗や皮脂の増加による毛穴詰まり、またはマラセチア真菌の増殖が原因として考えられます。
運動後のニキビには複数の原因があります。汗と皮脂が混ざり毛穴を塞ぐことによる通常のニキビ、汗や皮脂で増殖したマラセチア真菌によるマラセチア毛包炎、さらに摩擦や蒸れによる毛嚢炎などです。調査では肌トラブルを経験した52.3%の中にこれらの症状が含まれています。特にマラセチア毛包炎は通常のニキビ治療では改善しにくいため、長引く場合は皮膚科での診断をお勧めします。
Q4. 運動後のスキンケアで保湿は必要ですか?
A. はい、汗を洗い流した後は5分以内の保湿が肌バリア修復に不可欠です。
シャワーや洗顔で汗を落とした後、皮膚からは水分が急速に蒸発します。この現象を過蒸散といい、放置すると角層の乾燥が進みバリア機能がさらに低下します。調査では正しいケア方法を知っている人が23.7%にとどまっていますが、洗浄後5分以内の保湿は基本中の基本です。セラミドやヒアルロン酸配合の保湿剤で肌を保護しましょう。
Q5. 汗拭きシートを使えばシャワーは不要ですか?
A. 汗拭きシートは応急処置であり、シャワーの代わりにはなりません。
汗拭きシートは外出先での応急処置として有用ですが、多くの製品にはアルコールや香料が含まれており、乾燥肌や敏感肌の方には刺激になることがあります。また、シートでの拭き取りでは汗の成分を完全に除去することは難しく、帰宅後は必ずシャワーで洗い流すことをお勧めします。調査でも、適切なケア方法の認知度の低さが課題として浮き彫りになっています。
放置のリスク
・汗荒れ(接触性皮膚炎)の慢性化による色素沈着や肌質の悪化
・マラセチア毛包炎の悪化による広範囲への拡大と治療の長期化
・毛嚢炎の重症化による膿皮症や蜂窩織炎への進展
こんな方はご相談ください|受診の目安
・赤みやかゆみ、発疹が1週間以上改善しない場合
・市販のニキビ治療薬を2週間使用しても効果がない場合
・胸や背中に赤い発疹が多発している場合(マラセチア毛包炎の可能性)
・膿を持った発疹や強い痛みがある場合
・同じ部位に繰り返し症状が出る場合
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・皮膚科・形成外科の医師が肌トラブルの原因を正確に診断
・マラセチア毛包炎など自己判断では区別しにくい疾患にも対応
・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院で土日祝も診療
・症状に応じた適切なスキンケア指導と治療薬の処方が可能
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アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階
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アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画
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