湯沢町公式スポットワークプラットフォーム「ゆざわマッチボックス」が4期目へ
~湯沢町での「多様な働き方」を支える、地域の就業インフラへと成長~
株式会社Matchbox Technologies(マッチボックステクノロジーズ 本社:新潟県新潟市中央区、代表取締役社⻑:佐藤 洋彰、以下当社)がシステムを提供し、新潟県魚沼郡湯沢町(町長:田村正幸 たむらまさゆき)が運用する、湯沢町公式スポットワークプラットフォーム「ゆざわマッチボックス」は、7月1日(火)にサービス開始から4期目を迎えました。
「ゆざわマッチボックス」は、多様な働き方ができる環境を整備するともに、働き方改革を推進し、町内企業の生産性向上を目指していくために、2022年7月1日に湯沢町が開設した全国初の自治体公式スポットワークプラットフォームです。これまでに累計45,000時間を超える労働機会を創出し、地域の雇用拡大と働き方の多様化を推進してきました。
当社は、今後も湯沢町との連携を強化し、「ゆざわマッチボックス」を通じて、多様な働き方の実現と町内企業の人材確保、生産性向上等を支援してまいります。
ゆざわマッチボックス:https://matchbox.jp/niigata/yuzawa

■町民人口のおよそ20%が登録 地域密着型のデジタル就業インフラに
「ゆざわマッチボックス」は、デジタル技術の活用による多様な働き方の実現、地域企業の人材確保や生産性向上などを目的に、2022年7月に湯沢町が開設した自治体公式のスポットワークプラットフォームです。
町内の事業者は求人を無料で掲載でき、求職者はスマートフォンなどから求人を検索し、自分の都合や希望に合わせて1日・数時間単位で応募することができます。柔軟な働き方ができる環境を整備することで、宿泊業やサービス業を中心とした地域の求人と、子育て世代やシニア層、介護中の方など、多様なライフスタイルに合わせた働き方を希望する求職者を効率的にマッチングしています。
また、移住定住促進としてのお試し就業や長期雇用を前提とした体験就業としても活用しているほか、リゾートバイトで湯沢町を訪れている県外からの求職者の勤務実績もあり、関係人口の拡大も実現しています。

「ゆざわマッチボックス」は、新型コロナウイルス感染症の影響で地域の雇用環境に大きな変化が生じたことで開設されました。「コロナ禍でパートの仕事が減った。町内の求人情報をまとめたものがないか。」といった町民からの声が寄せられたことをきっかけに、従来の紙媒体や店頭掲示による求人情報だけでは、町民のニーズに応えきれていない現状が明らかになりました。このような課題に対し、湯沢町では、町内の求職者が求人情報をスマートフォンアプリで簡単に検索・応募できる環境を整備するため、デジタル技術を活用した課題解決をめざし、本事業を開始しました。
また、「ゆざわマッチボックス」では、デジタル化による就業機会の増加、および事業者の人手不足の解消にとどまらず、子育てや介護などの事情で長時間働くことが難しい求職者でも柔軟に働ける「多様な働き方ができる地域づくり」を重要視しています。
スポットワークサービスを自治体が運営、推進していくことは「ゆざわマッチボックス」が全国初の試みでした。しかし、当社と湯沢町が連携して町民や地元企業に積極的に働きかけることで、2022年7月の開設後、わずか半年ほどで登録者数は550人を突破し、2,500件以上の求人掲載、約4,500時間の労働時間を創出しました。「自治体公式サイトであることで安心して登録・応募できた」という町民の声が多数あることから、自治体が運営しているという信頼感が、サービスの認知向上・利用拡大につながったと考えられます。
2025年5月末現在では、1,600名を超える働き手が登録しており、これは湯沢町の人口の約20%、労働人口では約46%にあたります(※1)。また、登録事業所は130を超え、これまでに累計で約9,000件以上の採用実績、約45,000時間の労働時間を創出しました。単発雇用から長期雇用への移行者も50人を超え、「ゆざわマッチボックス」は湯沢町における新たな就業インフラとして定着しつつあります。
※1 湯沢町の人口は8,268人(2024年12月末現在)、労働力人口は3,532人(令和2年国勢調査)です。
セルフソーシングの利用促進で地域企業の生産性向上をめざす 充足率の向上にも寄与
「ゆざわマッチボックス」では、単発求人の掲載ができるだけでなく、「セルフソーシング機能」が無料で利用可能です。セルフソーシングとは、企業が自社独自の人材データベースを構築し、過去の就業経験者や登録制アルバイト、退職者(OBOG)、現役従業員などを登録、必要な時に自社のデータベース内の人材に向け、直接求人を募集できる仕組みです。
湯沢町では、労働力不足の解消のためには、事業者も「生産性の向上」を図り、働きやすい職場をつくる必要があると考え、「セルフソーシング」の普及を推進してきました。この湯沢町の考え方を受け、当社では2024年12月から、事業者のさらなる生産性向上のため、「ゆざわマッチボックス」に登録する全ての事業者に対して「セルフソーシング機能」を無料開放しました。これにより、事業者の外注コストの削減につながるほか、採用・雇用に関する人事業務の効率化および経験者の囲い込みによる効果的なシフト構築などが可能となりました。
現在、「ゆざわマッチボックス」の登録事業所数の4割弱にあたる45以上の事業所にてセルフソーシングが活用されており、マッチング率も向上しています。また、セルフソーシングの利用事業者では、求人掲載が減って採用件数が増える傾向にあり、充足率の向上にも寄与しています。
■「ゆざわマッチボックス」による新たな就業機会の創出と地域への貢献
日本全国の観光産業では、特に宿泊業や飲食業を中心に深刻な人手不足が続いており、コロナ禍からの観光需要回復に伴い、労働力の確保は喫緊の課題です。日本有数のスキーリゾート、そして温泉地として知られる湯沢町も例外ではなく、特に宿泊業やサービス業の事業者において働き手の確保が大きな課題でした。
「ゆざわマッチボックス」の開設により、町民および全国の求職者に向けて新たな就労機会を創出したことで、町内の事業者は必要な時に迅速に労働力を確保できるようになり、季節による繁閑差にも柔軟に対応できるようになりました。「ゆざわマッチボックス」を利用した飲食店が、客数を制限することなく営業できるようになったという事例もあり、地域企業の機会損失の改善やサービス品質の維持にもつながっています。また、自事業者の閑散期に「ゆざわマッチボックス」を活用して他事業者で働くなど、地域全体で労働力を補い合う事例も生まれています。
現在、「ゆざわマッチボックス」には、10代から70代まで幅広い年代の方が登録しています。登録者の属性として、50代の次に20代の利用が多いなど、当初想定していた子育て世代やシニア世代に加え、若年層にも活用が広がっています。利用者からは「移住後にリモートワークだけをしていた時は湯沢に住んでいる実感が薄かったが、ゆざわマッチボックスを利用して湯沢町で働くなかで、地域に溶け込むことができた(湯沢町在住/男性)」「リゾートバイトの合間にダブルワークができた(県外在住/男性)」といった声が寄せられるなど、地域の雇用創出と多様な働き方の推進に大きく貢献しています。
■湯沢町のコメント (湯沢町企画産業観光部企画観光課 様)
コロナ禍におけるこども園保護者の要望から始まった「ゆざわマッチボックス」が、4周年を迎えたことをうれしく思います。これも、財政的支援をいただいた国や県、事業に賛同していただいた町内事業者様、登録者様のおかげだと思っています。
今後は、単なるスポットワークプラットフォームにとどまらず、働き手との中長期的な接点づくりとして、事業者には活用していただきたいと考えています。人口減少、とくに生産年齢の減少は、今後も続きます。ゆざわマッチボックスを活用し、早期にいい人材を見つけて働き手の確保につなげていただきたいと期待しています。
また、登録者、利用者を増やすために、副業や兼業が広く社会に普及してほしいと思います。本業とは違う職種を体験することで、よい勉強・刺激になるはずです。実際、町内で飲食業を営む方がゆざわマッチボックスを利用し、宿泊業のオペレーションを体験していたとのお話も聞きました。
湯沢町では、今後も「ゆざわマッチボックス」を継続し、様々な分野と政策連携を図ることを含め、多様な働き方ができる地域づくりを目指してまいります。
■導入事業者からのコメント
「ゆざわマッチボックス」および「セルフソーシング」をご活用いただいている事業者からは、次のような声をいただいております。
ホテル双葉様
新規の就業希望者がいると聞いた際に、ゆざわマッチボックスを活用し、すぐに雇用することができて助かっています。お試し期間としてもご利用いただけて、給与も即払いができるため有難いです。導入前までは、派遣の従業員が数名おり、アルバイトは雇用していませんでしたが、今後はマッチボックス利用者の方にも数か月単位で働いてもらえたら嬉しいと思っています。近隣の事業者で勤務して、ホテル双葉にも必ず来てくれるリピート勤務の自社メンバーの方(※2)もいて大変助かっています。
※2 自社メンバー:自社専用のデータベースにメンバー登録している求職者
株式会社本陣リゾート様
ゆざわマッチボックスの導入前は派遣社員や2〜3か月のリゾートバイトでの雇用がメインでしたが、繁忙期の湯沢町は売り手市場で時給も高額になるため、コストが大幅に抑えられて助かっています。また、リゾートバイトで湯沢に来た方が「もっと働きたい」という時に、ゆざわマッチボックスを通して勤務いただくことができています。スキルがある人には積極的に登録を促したり、リゾートバイトに来ている方には「来年もお願いします」と直接声をかけたりしています。新しい方に毎回業務を教えるのは大変ですが、従業員の成長にもつながっており、マッチボックスのリピーターの方が新しい方に教えてくれることもあり助かっています。マッチボックスがさらに広がることを期待しています。
私たちマッチボックステクノロジーズは、人材雇用・労務管理を一体とした人材マネジメントのデジタル化により、雇用側の金銭的・人的コストの効率化、および働き手が安心して柔軟に働ける社会の実現をめざしています。今後も、全国の地方自治体との連携を通し、地方の課題解決に貢献してまいります。
以上
「matchbox(マッチボックス)」について
「マッチボックス」は、スポットワークの管理内製化を可能にするセルフソーシング®︎型のHRプロダクトです。現役従業員に加え、アルムナイ(退職者)や登録制アルバイト、一度雇用したスポットワーカーなどを、企業に合わせて開発したシステム内にメンバー登録することで、自社独自の人材プールを構築し、採用にかかる時間やコストを大幅に削減します。また、採用から給与労務までの全ての工程を、システムを通じて簡単に一元管理することができるため、業務の効率化にも最適です。事業所側が信頼できる人材を選定することを可能としたほか、求職者側への配慮として休業手当の支給や企業への与信調査などを行うなど、企業側と働き手の双方に対してフェアで安全なサービスを目指しております。マッチボックスは、企業と働き手の信頼関係をベースとしたコミュニティの構築により、あらゆる人が柔軟に働ける環境を実現させています。
「マッチボックス」サービスページ:https://business.matchbox.jp
「Matchbox Technologies」について
私たちは「雇用主も従業員も無理なく、自分らしく働けるセカイ」の実現を目指し、「企業の柔軟な職場環境づくりを、テクノロジーで実現する」というミッションのもと、企業や自治体の抱える人材課題の解決を支援しております。2020年から、スポットワークの管理内製化SaaS「matchbox」の展開を開始し、これまでに7,432の事業所に導入。また、新潟県や大阪府をはじめとする8県13自治体に、自治体公式就労プラットフォームとして導入いただいています。私たちは、資本力の差による競争に巻き込まれるのではなく、本来注力すべき「社会課題の解決」に注力し続けたいという思いから、知財戦略を重視しています。現在、スポットワークおよびセルフソーシングに関する特許を国内外に30件以上出願しており、基本特許を含む15件の特許を取得済みです。Matchbox Technologiesは、スポットワークの柔軟性と信頼できる人材コミュニティの構築を両立させる新しい働き方のスタンダードを、世の中に広く伝えていきます。またその第一人者として、今後ともコンプライアンスを遵守した安心安全なサービスの研究開発を進め、社会課題の解決に努めてまいります。
企業ページ:https://www.matchboxtech.co.jp/about-us
「マッチボックス」関連ニュースレター:https://b.mxbx.jp/matchbox_newsletter_ss
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像