NetApp、2024年版『Data Complexity Report』を発表 AIの成否を分ける年が到来
世界中の組織がAIによる変革、セキュリティ課題、そして持続可能性への対応に備える1年へ
ネットアップ合同会社(本社:東京都中央区、代表執行役員社長:中島シハブ)-- インテリジェントなデータ基盤を提供する企業 NetApp®(NASDAQ:NTAP)は、グローバル企業がAIのために複雑化するデータ管理をどのように進めているかを調査するグローバルレポート『2024 Data Complexity Report(https://www.netapp.com/pdf.html?item=/media/120560-2024-data-complexity-survey-report.pdf)』を発表しました。本年度のレポートでは、AIが2025年以降に組織にどのような影響を与えるかについてグローバルな視点で検証し、AIの可能性を活用する一方で、この変革的な技術に伴う複雑性やリスクに対処するための洞察を提供しています。
NetAppの最高マーケティング責任者(CMO)であるGabie Bokoは、次のように述べています。
「2025年は、組織がAIの実験段階からその能力を拡大する段階へと移行する、AIにとって画期的な年になるでしょう。今年の『Data Complexity Report』によると、企業はイノベーションと効率性を推進するために多大な投資を行っていますが、これらの取り組みが成功するためには、グローバルな技術責任者がデータの複雑性、セキュリティ、そして持続可能性に関しての高まる課題に対処する必要があります。統合されたデータストレージを中心としたインテリジェントなデータインフラが、AIの可能性を引き出す鍵となるでしょう。」
AI投資:AIはコストを押し上げるのか?
世界中の企業の3分の2が、自社のデータがAIに対して完全、またはほぼ最適化されていると報告しています。つまり、データがAIのユースケースにおいてアクセス可能で、正確で、十分に文書化されている状態にあることを意味します。しかし、この進展にもかかわらず、2025年にはAIおよびデータ管理へのさらなる投資が求められるでしょう。実際、世界の技術責任者の40%が、自社にとって2025年にはAIおよびデータ管理に前例のない投資が必要になると考えています。企業はAI向けデータの最適化において進歩を遂げてきましたが、将来のさらなる飛躍を実現するためには、より一層のコミットメントとリソースが必要とされるでしょう。
データサイロ:データがAIの成功を妨げるのか?
データの統合は、AIの成功を支える重要な要因として注目されており、世界の技術責任者の79%が最適なAI成果を達成するためにはデータの統合が重要であると認識しています。統合ストレージを導入した企業は、ハイブリッド マルチクラウド環境全体でデータの種類や場所に関係なく接続することでデータサイロを解消し、常にアクセス可能な状態を実現しています。データの統合を優先する企業は、2025年にAI目標を達成する可能性が高く、データ統合を優先する企業のうち「目標を達成できない」と回答した割合は23%であるのに対し、統合を優先しない企業ではその割合が30%に上ります。データ管理およびインフラへの投資は組織の最優先事項となっており、経営者たちは他のAI関連イニシアチブの2倍の重要性を強調しています。この傾向は今後さらに拡大する見込みです。将来を見据えると、データ統合を積極的に取り入れる組織は、AIの変革的な力を十分に活用し、競争が激化する環境で先行する立場を確保することができるでしょう。
データセキュリティ:AIの普及に伴いサイバー脅威も拡大するのか?
AIの導入が進む中、世界の技術責任者はセキュリティ脅威の大幅な増加に備えており、41%が2025年に急激な増加を予測しています。データのプライバシーとセキュリティに関する懸念は、年々世界的に最重要課題として挙げられており、AIをリードする国々(インド、日本、米国などAI導入の進展が他国よりも先行している国々)では、ドイツ、フランス、スペインといったAI導入が遅れている国々と比較して、セキュリティ問題の増加を報告する可能性が約2倍高いことが明らかになっています。
AIの台頭により、多くの組織の攻撃対象領域が拡大し、AIモデルそのものの保護、攻撃にさらされやすくなったデータセットの防御、そしてAIアプリケーションで使用するデータの可用性とセキュリティ確保といった新たな課題が生まれています。AIを駆使したセキュリティ課題は世界中の技術リーダーにとって深刻な懸念事項となっており、59%がこれらの脅威を主要な世界的ストレス要因として挙げています。この注目の高まりは、サイバーリスクの複雑化が進んでいる現状を反映しています。取締役会や最高幹部レベルの経営陣は引き続きサイバーセキュリティやランサムウェア対策を最優先事項としており、38%がこれを最も重要な課題として位置付けています。ただし、一筋の希望も見えています。組織が実施してきた戦略的な対策が効果を上げている兆候があり、2023年以降、サイバーセキュリティを最優先事項とする割合が17%減少しました。これは、絶えず進化するこれらの脅威に対抗する上で前進が見られるという前向きな兆候です。
データ持続可能性:AIは地球にリスクをもたらしているのか?
AIの採用が加速する中、34%の世界の技術責任者が企業の持続可能性プロセスに大きな変化が起こると予想しており、33%は新たな政府のエネルギー政策や投資を期待しています。AIによるデータの増加と、それをビジネス価値に変換するためのインフラは膨大なエネルギーを消費しており、持続可能性の目標に反しています。AI先進国では、AI導入率が高いため、持続可能性への影響がAI後進国よりも大きいことが確認されています。
炭素排出量削減は、特にAI採用率が高い地域において依然として「非常に重要」または「極めて重要」とされていますが、その関心は年々低下しています。例えば、2023年には84%の企業が重要視していたのに対し、2024年には72%に減少しました。今後の課題は、AIの環境コストを管理しつつ、そのイノベーションの可能性を最大限に活用する方法を見つけることになるでしょう。
今年の『Data Complexity Report』では、重要な転換点が浮き彫りになっています。インテリジェントなデータインフラに投資し、セキュリティを優先し、持続可能性を考慮する企業は、将来の事業基盤を確立するだけでなく、AI主導の環境で大きな競争優位性を獲得しています。
NetAppのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるKrish Vitaldevaraは次のように述べています。
「AIの変革的な可能性は、安全でスケーラブルかつ持続可能なデータ戦略にかかっています。高度な分析やAIにおいてリードしている組織は、統合され適切に管理されたデータを持ち、機密情報に対する堅牢なセキュリティとコンプライアンスを備え、さらにデータの進化を明確に理解しています。これらの課題に取り組むことで、彼らは新しいAI時代においてイノベーションを推進すると同時に、レジリエンス(回復力)、責任感、そしてタイムリーな洞察を確保することができるのです」
調査方法
NetAppはWakefield Researchと提携し、2024年11月に米国、EMEA(英国、フランス、ドイツ、スペイン)およびAPAC(オーストラリア/ニュージーランド、シンガポール、インド、日本)の9つの市場で1,300人以上のIT責任者を対象に定量調査を実施しました。
NetAppについて
NetAppは、ユニファイド データ ストレージ、統合データ サービス、CloudOps ソリューションを組み合わせて、あらゆる顧客が破壊的イノベーションの世界動向をチャンスに変えることのできる「インテリジェント データ インフラストラクチャ」を提供する企業です。サイロ化しないインフラストラクチャを創出し、可観測性と AI を活用して、最適なデータ管理を実現します。世界最大のクラウドにネイティブサービスとして導入されている唯一のエンタープライズ グレード ストレージ サービスのように、NetAppのデータ ストレージはシームレスな柔軟性を提供し、NetAppのデータ サービスは優れたサイバー耐性、ガバナンス、アプリケーションの俊敏性によりデータの優位性を創出します。またNetAppの CloudOps ソリューションは、可観測性と AI を通じて、パフォーマンスと効率の継続的な最適化を提供しています。データの種類、ワークロード、環境を問わず、NetAppがお客様のデータ インフラストラクチャを変革し、ビジネスの可能性を実現します。
詳細については、https://www.netapp.com/ja/ をご覧ください。ネットアップ合同会社はNetAppの日本法人です。また、X、LinkedIn、Facebook、InstagramでNetAppをフォローしてください。
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