Green Software Foundationがソフトウェア利用時の炭素排出量を比較評価するスコア「Software Carbon Intensity」の1.0版をリリース
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)が加盟するGreen Software Foundation(注1)(以下GSF)は、Software Carbon Intensity (SCI) の1.0版をリリースしました。NTTデータはGSFのSteering Member(運営メンバー)として、他メンバー企業と協力しながら1.0版の作成に取り組みました。
1. Software Carbon Intensityとは
SCIは、ソフトウェア利用時の炭素排出を構成する電力利用やハードウェア利用、利用する電力の炭素強度をもとに、炭素排出量をスコアとして評価する手法です。SCIを活用することで、同じ機能を持つ複数のソフトウェアを使った際の環境負荷を比較できるほか、ソフトウェアに加えた改修が炭素排出量に与える影響を把握することができます。
α版は2021年12月に発表されており(注2)、以降、パブリックコメントを受け付けるとともに参加企業はわかりやすさや正確性といった観点で議論を重ねてきました。このたび発表された1.0版では地域ごとのマージナル電源(注3)の使用や、データセンター運用にかかるエネルギーの扱いが明記されるなど、曖昧性が排除され、実際のソフトウェア開発に適用できる指標になりました。
SCI 1.0版(英文)は以下のリンク(GitHub)からご覧ください。
https://grnsft.org/sci
2. その他のGSFの最新の実績について
GSFはSCI 1.0版をCOP27のタイミングに合わせて開催された同財団のイベント「Decarbonize Software」(注4)で発表しました。同イベントではSCI 1.0版のリリースを含むGSFの最新の実績が発表されています(注5)。
今後の取り組み
NTTデータは、ITシステムの排出量削減の取り組みを加速させるため、開発中/運用中のシステムにSCIを適用してCO2排出量を可視化し、適切な削減手段を講じることを目指します。自社開発のITシステムに限らず、お客さまが利用中のITシステムに対してSCIを利用して排出量削減を可能にするコンサルティングサービスも提供していきます。また、引き続き加盟メンバーと協力しSCIを改善していくとともに、SCIだけでなくGSFで構築しているナレッジ集(The Green Software Patterns Catalog)や学習資材(The Green Software Practitioner Course)等も活用し、グリーンなITシステムを構築する体制を整えていきます。
NTTデータは引き続きSCIを始めソフトウェア領域における脱炭素の取り組みを積極的に啓発し、環境とICTが共存する持続可能な社会の実現に向けた取り組みをグローバルにけん引していきます。
NTT DATA Carbon-neutral Vision 2050
NTTデータは環境方針、環境目標に基づき、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた新たなビジョンNTT DATA Carbon-neutral Vision 2050を策定し、取り組みを行っています。
NTTデータは2050年の社会のカーボンニュートラルに向け、Green Innovationを通じ、自社のサプライチェーンを通じた温室効果ガスの排出削減のみならず、お客さまや社会のグリーン化へ貢献をしていきます。 2040年に Scope 1、2 のカーボンニュートラル、2050年に Scope 1~3 のネットゼロ実現を図ります。
注釈
注1 )GSFは、2021年5月にLinux Foundationの配下に設立された非営利団体です。同団体は、パリ協定で定められた目標「2030年までにICT分野における温室効果ガス排出量を45%削減」への貢献を目標とし、ソフトウェアによるCO2排出量の削減(グリーンなソフトウェア開発)に必要な開発標準や開発ツール・ベストプラクティスの策定と普及展開をミッションとしています。NTTデータはソフトウェア/システム開発領域におけるCO2削減の実現を目指した取り組みを進めており、GSFと同じ目標に向かい取り組んでいます。
注2)「Software Carbon Intensity」α版の策定について
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2021/120601/
注3)マージナル電源とは電力需要の増減に伴い発電量を増減する電源のことで、国内では火力発電の場合が多くなっています。
注4)Decarbonize Softwareイベントページ(英文)
https://decarb.greensoftware.foundation/
注5)GSFの発表内容詳細(英文)
https://greensoftware.foundation/articles/cop27-book-news
注6)サーベイへの参加(英文)
https://stateof.greensoftware.foundation/
注7)無料オンラインコース(英文)
https://learn.greensoftware.foundation/
注8)グリーンソフトウェアパターンのデータベース(英文)
https://patterns.greensoftware.foundation/
注9)Carbon Hack 22イベントページ(英文)
https://taikai.network/gsf/hackathons/carbonhack22/overview
注10)Carbon Aware SDK ver1.0(英文)
https://github.com/Green-Software-Foundation/carbon-aware-sdk
注11)GSFの発表内容(英文)
https://speakers.greensoftware.foundation/
・文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
SCIは、ソフトウェア利用時の炭素排出を構成する電力利用やハードウェア利用、利用する電力の炭素強度をもとに、炭素排出量をスコアとして評価する手法です。SCIを活用することで、同じ機能を持つ複数のソフトウェアを使った際の環境負荷を比較できるほか、ソフトウェアに加えた改修が炭素排出量に与える影響を把握することができます。
α版は2021年12月に発表されており(注2)、以降、パブリックコメントを受け付けるとともに参加企業はわかりやすさや正確性といった観点で議論を重ねてきました。このたび発表された1.0版では地域ごとのマージナル電源(注3)の使用や、データセンター運用にかかるエネルギーの扱いが明記されるなど、曖昧性が排除され、実際のソフトウェア開発に適用できる指標になりました。
SCI 1.0版(英文)は以下のリンク(GitHub)からご覧ください。
https://grnsft.org/sci
2. その他のGSFの最新の実績について
GSFはSCI 1.0版をCOP27のタイミングに合わせて開催された同財団のイベント「Decarbonize Software」(注4)で発表しました。同イベントではSCI 1.0版のリリースを含むGSFの最新の実績が発表されています(注5)。
実績 | 実績の詳細 | |
1 | State of Green Software Report |
最大規模のグリーンソフトウェアに関する調査を実施中。 調査結果を2023年に公開予定(注6) |
2 | The Green Software Practitioner Course |
ソフトウェア開発従事者向けの無料オンラインコースを開設。 ソフトウェアの脱炭素に向けた知識共有を推進(注7) |
3 | The Green Software Patterns Catalog |
オンライン・オープンソース統合データベース 「The Green Software Patterns Catalog」を通して グリーンソフトウェア構築の模範を提供(注8) |
4 | The Software Carbon Intensity (SCI) Specification v.1.0 |
ソフトウェア排出量評価のための業界標準となりつつある SCI仕様1.0版リリースを発表 |
5 | The Carbon Aware API & SDK (v.1.0) |
ハッカソン「Carbon Hack 22」を開催し、ソフトウェアによる 炭素排出の削減に寄与するアプリ開発における課題特定と解決に 貢献(注9)(注10) |
6 | The Green Software Speakers Bureau |
グリーンソフトウェアに関する実務家の検索と講演予約を 可能にした「Speakers Bureau」を開設し、ソフトウェアが 環境に与える影響に係る議論を推進(注11) |
表1:Decarbonize SoftwareにおけるGSFの発表一覧
今後の取り組み
NTTデータは、ITシステムの排出量削減の取り組みを加速させるため、開発中/運用中のシステムにSCIを適用してCO2排出量を可視化し、適切な削減手段を講じることを目指します。自社開発のITシステムに限らず、お客さまが利用中のITシステムに対してSCIを利用して排出量削減を可能にするコンサルティングサービスも提供していきます。また、引き続き加盟メンバーと協力しSCIを改善していくとともに、SCIだけでなくGSFで構築しているナレッジ集(The Green Software Patterns Catalog)や学習資材(The Green Software Practitioner Course)等も活用し、グリーンなITシステムを構築する体制を整えていきます。
NTTデータは引き続きSCIを始めソフトウェア領域における脱炭素の取り組みを積極的に啓発し、環境とICTが共存する持続可能な社会の実現に向けた取り組みをグローバルにけん引していきます。
NTT DATA Carbon-neutral Vision 2050
NTTデータは環境方針、環境目標に基づき、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた新たなビジョンNTT DATA Carbon-neutral Vision 2050を策定し、取り組みを行っています。
NTTデータは2050年の社会のカーボンニュートラルに向け、Green Innovationを通じ、自社のサプライチェーンを通じた温室効果ガスの排出削減のみならず、お客さまや社会のグリーン化へ貢献をしていきます。 2040年に Scope 1、2 のカーボンニュートラル、2050年に Scope 1~3 のネットゼロ実現を図ります。
注釈
注1 )GSFは、2021年5月にLinux Foundationの配下に設立された非営利団体です。同団体は、パリ協定で定められた目標「2030年までにICT分野における温室効果ガス排出量を45%削減」への貢献を目標とし、ソフトウェアによるCO2排出量の削減(グリーンなソフトウェア開発)に必要な開発標準や開発ツール・ベストプラクティスの策定と普及展開をミッションとしています。NTTデータはソフトウェア/システム開発領域におけるCO2削減の実現を目指した取り組みを進めており、GSFと同じ目標に向かい取り組んでいます。
注2)「Software Carbon Intensity」α版の策定について
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2021/120601/
注3)マージナル電源とは電力需要の増減に伴い発電量を増減する電源のことで、国内では火力発電の場合が多くなっています。
注4)Decarbonize Softwareイベントページ(英文)
https://decarb.greensoftware.foundation/
注5)GSFの発表内容詳細(英文)
https://greensoftware.foundation/articles/cop27-book-news
注6)サーベイへの参加(英文)
https://stateof.greensoftware.foundation/
注7)無料オンラインコース(英文)
https://learn.greensoftware.foundation/
注8)グリーンソフトウェアパターンのデータベース(英文)
https://patterns.greensoftware.foundation/
注9)Carbon Hack 22イベントページ(英文)
https://taikai.network/gsf/hackathons/carbonhack22/overview
注10)Carbon Aware SDK ver1.0(英文)
https://github.com/Green-Software-Foundation/carbon-aware-sdk
注11)GSFの発表内容(英文)
https://speakers.greensoftware.foundation/
・文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
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