「おもちゃとジェンダー」を5歳児と一緒に考えたら、SDGsの本質に辿りついた!

「男の子だから」「女の子なのに」と子どもの好奇心にフタをしていませんか?自分の好きを表現できる環境が「誰も置き去りにしない」SDGsアクションを生む

乳幼児向けおもちゃの企画開発・販売を行うピープル株式会社(本社:東京都中央区、代表:桐渕真人、以下ピープル)は、子育て支援サービスを提供する株式会社ここるく(本社:東京都渋谷区、代表:山下真実、以下ここるく)が開発した、保育園の子どもたちと企業とが協同して持続可能な社会づくりに取り組む『こどもSDGsプログラム』に第一弾企業として参加、ここるくと協同して園内プログラムを実施しました。


 「SDGsの目標5:ジェンダー平等を実現しよう」にフォーカスした今回のプログラムでは、ピープル製品を含めた全18種類の新しいおもちゃを保育園に導入。約11週間に亘って子どもたちが主体的におもちゃを選択して遊べる環境を提供したところ、ピープル社製品の知育人形「ぽぽちゃん」などを通して男女関係なく遊ぶ姿や他者を思いやる行動が見えてきました。(※全18種類のおもちゃの中でも特徴的な行動が見られた3種類のおもちゃ:「ぽぽちゃん」「将棋」「ドールハウス」についての実施結果を後述)

それまで保育園に置いていなかったおもちゃを導入することで、遊びの環境(物的環境)に変化を起こしたプログラムでしたが、子どもたちが自由に遊ぶ姿を引き出すためには、大人のジェンダー観などの人的環境が影響しないよう工夫する必要があることも見えてきました。また、子どもたちが好きな遊びを思い切り楽しむ経験を通して「自分の好き」が尊重されることで、「お友だちの好き」も同じくらい大切だと気づく姿を捉えることができました。このように誰かの幸せを想い、尊重できる力こそ、「みんな(各国)が力を集結して課題を解決する。誰も置き去りにしない。」というSDGsの精神そのものであり、子どもたちの姿からSDGsの本質に気づかされました。ここるくでは、SDGsの課題を子どもたちと一緒に解決していく方法として、今後も『こどもSDGsプログラム』を続けて参ります。
 
  • 『こどもSDGsプログラム』実施方法


実施回:プログラム第一弾 「おもちゃとジェンダー」(参加企業:ピープル株式会社)
実施期間:2022年2月25日~5月13日
実施園:社会福祉法人鐘の鳴る丘友の会 認定こども園さくら
対象児童:4歳児クラス児童(期間中に5歳児クラスに進級)67名

本プログラムは、2月25日にSDGsについての基礎的な情報を提供するためのデジタル絵本を園内で上映することからスタートしました。上映後に子どもたちと対話する時間を設けることで、「SDGsとは?」について一緒に考えを深めました。翌日より、プログラム第一弾のテーマである「おもちゃとジェンダー」に鑑み、全18種類の新しいおもちゃを環境に導入して子どもたちが自由に遊ぶ姿を観察・記録しました。18種のおもちゃは、本プログラムに参加するピープル株式会社の商品を含む国内外メーカーの商品で構成しています。また環境設定においては、次のとおり、テーマに即した環境となるよう配慮しています。

■おもちゃの選定は、男児用・女児用(メーカーによる性別の対象設定があるもの)のバランスが偏らないよう留意する
■おもちゃのパッケージに上記の対象設定が表現されやすいため(例:女児用おもちゃの外箱がピンク色で女の子モデルが掲載されている)、予めパッケージを外しておく
■子どもたちが好きなおもちゃを選択して遊べる状態を整え、維持する
■保育者には次の点に留意して対応していただく
  a.子どもたちがジェンダーに対してどのような感覚を持っているかを客観的に捉えて、その時の状況、行動、発言などと合わせて記録する
  b.子どものおもちゃの選択や言動が保育者自身のジェンダー観と異なる場合、否定や訂正をしない
 
  • プログラムから見えてきた子どもたちの姿
おもちゃを導入して間もない頃は、毎回同じ子が同じおもちゃを使う姿が見られました。導入から2週間ほど経つと、色々なおもちゃを手に取って遊ぶようになり、男の子が女の子用とされているおもちゃで遊ぶケースや、その逆のケースも多数見られるようになっていきました。またプログラム実施前までは同性グループで遊ぶことを好んでいた子たちが、実施期間を通して徐々に異性とも遊ぶようになるなど、男女で遊ぶことが実施前に比べて増えました。
おもちゃを介して特徴的な行動がみられたものとしては、お人形の「ぽぽちゃん」、将棋、ドールハウスの3つが挙げられます。子どもとおもちゃとの接点が生まれて遊びを展開し始める「導入時期」、子ども同士の間で遊びが広がる「拡散時期」、新たな遊び方や遊びの発展が見られる「拡充時期」の3段階に沿って、子どもたちの姿をまとめました。

■「ぽぽちゃん」


【導入時期】
最初は1体のみ導入したところ、最初に遊びはじめたのは女の子のグループでした。ぽぽちゃんをお世話したり、お医者さんごっこが人気となりました。


【拡散時期】
女の子たちの遊ぶ姿を見ていた男の子グループが徐々に興味を持ち始め、男女で一緒にごっこ遊びをするようになりました。また、多数の子どもたちが遊びたがったため、保育者からの要望を受けて2体を追加し、合計3体になりました。数が増えたことで「ぽぽちゃんたち3人のお家を作りたい」という共通テーマが子どもたちの間で生まれ、1.5㎡のダンボールハウス制作がスタートしました。


【拡充時期】
ある日の会話の中で、保育者から子どもたちへ「ぽぽちゃんを誰かにプレゼントするとしたら、誰にあげたい?」と問いかけたことをきっかけに、子どもたちが他者へと思いを馳せるようになります。子どもたちはこの問いを「自分たちのぽぽちゃんを誰かに引き継ぐとしたら?」と解釈したことから、「やさしい人にプレゼントしたい」「病院で入院している人にプレゼントしたい」といった意見が出てきました。
「やさしい人に」という発言は、「自分たちが大切にしているぽぽちゃんだから、同じように大切にしてくれる人に引き継ぎたい」という想いが現れた言葉です。「病院で入院している人に」と発言した園児は過去に入院経験があり、入院中の人たちを思いやる気持ちから出てきた意見でした。このように自分たちが満たされる経験を経て「他のだれかの”うれしい気持ち”」を想像できる姿は、将来的には、社会課題に関心を持ち自らアクションを起こす原動力にも繋がります。

期間終了時点では、これらの想いを紡ぎながらプレゼントに相応しいラッピングをデザインするという取り組みに展開しています。(実施期間中に実際にプレゼントするには至りませんでしたが、子どもたちが今後どのような行動を見せてくれるかに引き続き注目していきます。)


■将棋
【導入時期】
導入当初、まず遊び始めたのは女の子グループでした。彼女たちのきょうだい構成を調査したところ、その多くに兄がいることが分かりました。女の子グループが遊ぶところを男の子たちが周りで見ている状況が暫く続きました。

【拡散時期】
導入から2〜3週間経つと、将棋を指す男の子が増えてきました。この段階では、子ども同士で遊ぶことが中心でした。


【拡充時期】
1ヶ月後には、男の子が保育者を相手に将棋を指すようになってきました。大人が相手になったことで指し方のバリエーションが増え、将棋のルールをどんどん理解していく姿がありました。この頃には、将棋で遊ぶ女の子は減っていました。

■ドールハウス
【導入時期】
導入当初は女の子が中心となって遊んでいました。調べたところ彼女たちは自宅にも似たようなドールハウスやお人形があり、既に知っている遊びとして瞬時に認識されたものと観測しています。男の子たちは、興味がありそうではあるものの手に取って遊ぶ姿はほとんど見られませんでした。

【拡散時期】
3~4週間ほど経つ頃には、男の子同士で遊ぶ姿が頻繁に見られるようになってきました。ドールハウスを5,6人の男の子が囲んで座り熱心に遊ぶこともありましたが、男女が入り混じって遊ぶケースはあまり見受けられませんでした。ドールハウスで遊ぶ男の子のきょうだい関係を調べたところ、全員が同性きょうだい(兄・弟)のみであることが分かり、自宅にはない遊びとしての新鮮さがあったことが推察されます。男の子が遊ぶ際には、お人形の衣服の着脱方法が分からず、女の子に教えてもらいながら習得する姿もありました。
 
  • 『こどもSDGsプログラム』開発企業 ㈱ここるくメッセージ

子どものSDGsの取り組みというと、「リサイクルする」「水道のお水を大切に使う」「給食を残さずに食べる」などをよく見かけますが、このプログラムでは子どもの力を信じてもう一歩踏み込むことにチャレンジしました。今回の第一弾を通じて、子どもたちにSDGsの本質を捉える力があることを示せたのではないかと感じています。そして、「このような学びは2030年の先を生きる現代の子どもたちに必要なはず」という予感は確信に変わりました。また、子どもたちだけでなく参加企業においても、事業活動を通して解決すべき社会課題がクリアになり、解決への方向性がチームで共有されることで推進力を増していく様子を間近で見させていただきました。

ここるくは、これまでに培った保育や乳幼児教育での経験を活かして、企業と保育園をつなぐことで持続可能な社会づくりを目指す『こどもSDGsプログラム』に今後も取組んで参ります。
 
  • プログラム第一弾参加企業ピープル株式会社代表メッセージ


今回のプログラムによって、いわゆる「男の子のあそび」「女の子のあそび」とは大人が勝手に思っていることであり、おもちゃで遊ぶ様子をみて、子どもたちの好奇心にとってジェンダーは何も関係もないことだと改めて気づきました。

しかし現状は、遊びへの導入の段階で、パッケージや広告、周りからの言葉などをきっかけに好奇心にフタをさせてしまうことが多くあります。「人生最初のジェンダー問題は、私たちおもちゃの作り手の眼の前で起きている」と感じ、改めて自分たちのやってきた事も今一度見つめなおす必要性に気づかされました。子どもたちが生まれながらの好奇心を発揮できるきっかけとなる役割がおもちゃにはあると私は思っています。今回の取り組みをきっかけとして、おもちゃを通してジェンダー問題を解消するために私たちができることを探し出し、子どもたちが性別や年齢などの属性にとらわれず没頭して遊べる環境を実現していきたいと思います。

「おもちゃとジェンダー」は、いま進めている企業変革にも関わる非常に重要なテーマです。私たちがこの問題に対して、今回で終わりとせず、これからも考え行動していく様子をありのままに発信してまいりますので、応援いただければ大変うれしく思います。
取締役兼代表執行役 桐渕真人

■【私たちの企業変革をありのままに発信中! 『ピートラ』】
SDGs編としておもちゃとジェンダーをテーマに、本プログラムにて感じたことなども順次発信予定です。こちらも合わせてご覧ください。

ピートラSDGs編「好奇心にジェンダーは関係ないのだ!」
Vol.4  ①おもちゃとジェンダー
https://note.com/people_pr/n/n4faa8dd03b4f

Vol.5  ②ねじハピで学んだこと
https://note.com/people_pr/n/n2ff0566fe5ae
 
  • 『こどもSDGsプログラム』とは?
子どもたちにSDGsについての知識を分かりやすく伝え、課題解決プロセスを開放して適切にサポートすれば、きっと子どもたちは主体的に動き出すはず。そう考えた㈱ここるくは、企業のSDGs課題をテーマとした子どものためのプログラムを開発し、保育園にて実施。子どもの学びに企業が参画することで、企業単体では得られなかった視点や発想をもたらすのが『こどもSDGsプログラム』です。第二弾以降も参加企業を募り、企業が取り組む社会課題やSDGs目標に応じて園内で実施する内容を組み立てます。

過去のプレスリリースで、このプログラムが生まれた背景についてもご紹介しています。
『こどもSDGsプログラム』始動!子どもをまんなかに企業とつくる持続可能な社会
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000023833.html
 
  • 会社概要
■ピープル株式会社
「子どもの好奇心が、はじける瞬間をつくりたい」をパーパスに掲げ、玩具をはじめとした商品やサービスの企画開発・販売を行っております。1982年創業、今年で40周年を迎えました。
【会社情報】
社名:ピープル株式会社
代表:取締役兼代表執行役 桐渕真人
設立:1982年2月 玩具事業創業
資本金:2億3880万円
従業員数:54名(女性47名、男性7名)
本社所在地:東京都中央区東日本橋2-15-5 VORT東日本橋

■株式会社ここるく
社名: 株式会社ここるく
代表: 山下 真実
本社所在地: 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4丁目11-6
電話: 03-6314-2242
設立:  2013年12月11日
資本金: 300万円
従業員数: 9名
事業内容:
・コンサルティング事業
・乳幼児教育事業
・託児付きランチサービス『ここるく』の運営
受賞等:
日本商工会議所・全国商工会議所女性会連合会主催『第14回女性起業家大賞』最優秀賞
三菱東京UFJ銀行主催『第1回Rise Up Festa』最優秀賞
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