大阪・関西万博にて、日本初のセルロースナノクリスタルを使用したバリア性紙容器「新エコクリスタルカップ」を展示
-2025年6月「ナノセルロースジャパン」として参加-
東洋製罐グループホールディングス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大塚一男)は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のフューチャーライフ万博「フューチャーライフエクスペリエンス」内で、2025年6月10日(火)~6月16日(月)までの期間、ナノセルロースジャパン※1(以下「NCJ」)として参加し、日本初のセルロースナノクリスタル※2(以下「CNC」)を活用した酸素バリア性を有する紙カップ「新エコクリスタルカップ」と、そのバリア性を生み出すCNCの性質を可視化する装置(卓上複屈折観察装置)を併せて展示します。

※1 2020年4月に設立された、ナノセルロース※3に関連する企業・大学・研究機関等で構成される団体。産官学の連携によるナノセルロースの技術開発と普及、会員企業間の協業や事業化推進によるナノセルロースの実用化・産業規模の拡大、さらには国際標準化による日本の産業競争力の向上を目的として活動しています。今回のNCJのブースでは、「ナノセルロースがもたらす持続可能な未来生活」をテーマにNCJ会員数社が中心になって展示を行う予定です。
※2 ナノセルロースの一つである、ナノサイズの微細結晶体。セルロースミクロフィブリルの結晶部から抽出されたものであり、径は3~50nm、長さは100nm~数μmほどで、セルロースナノファイバーと比べるとアスペクト比が小さいのが特徴です。
※3 植物セルロース繊維を、幅が100nm以下のナノレベルまで微細に解きほぐしたもので、CNCやセルロースナノファイバー(以下「CNF」)などのセルロース由来ナノ材料の総称。主に植物由来で、木材などから抽出され、軽量かつ高い強度を持ちながら、環境に優しい再生産可能な新しいバイオ系ナノ素材として世界的に注目され、さまざまな用途への活用が検討されています。
■展示物について
・新エコクリスタルカップ(紙カップサンプル3種類を展示)
本製品は、高機能で環境に優しい新素材であるCNCを日本で初めて使用した酸素バリア性紙カップです。当社と当社の連結子会社である東罐興業株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:田辺宏信)の技術の融合により、CNCを使った紙へのバリアコーティング技術を開発し、紙素材へのガスバリア性付与を可能にしました。
コーティングされたCNCは、自発的に並んでいきながら、酸素を通しにくい緻密構造を形成し、バリアとして機能します。また、従来のバリア性紙カップでバリアフィルムとして使用されていたプラスチックを削減でき、温室効果ガス(GHG)排出量を削減することが可能なことに加え、内容物の鮮度や香りを保護する効果もあります。
本展示では、本製品の用途展開をイメージしたサンプル3種類(コーヒー・ヨーグルト・ポップコーンのカップ)をご覧いただけます。
東洋製罐グループは、今後、オールバイオマスバリア紙容器の開発を目標にし、本製品における更なるバイオマス素材への置換を進めていきます。


・卓上複屈折観察装置
新エコクリスタルカップに使用されているCNCの酸素バリア性メカニズムを体感いただくために、CNCの液晶性を可視化できる観察装置を展示します。バリアコーティングに使用されているCNCの分散液※4を振りながら本装置の偏光板を通して見ると、まるでオーロラのように色や光の変化が見られます。この現象は、CNCが液体のように動きながらも互いに作用し自然に整列することで、光の透過や屈折に影響を与え、複屈折が起きるために生じます。その結果、色や模様の変化として観察されます。また、同様にバリア性を有するCNF分散液やバリア性能を改良したCNC分散液についても比較展示を行い、粘度や偏光の違いを体感していただく予定です。

※4 不溶の固体粒子を微細化して均一に分散させた液体
■展示概要
・展示期間:2025年6月10日(火)~ 6月16日(月)
・展示場所:2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)会場、フューチャーライフヴィレッジ内
フューチャーライフエクスペリエンス
・展示団体名:ナノセルロースジャパン(当社は会員企業として参加)
・展示名:「うわっ、うわっ、うわっ、ナノセルロース」
・当社展示物:酸素バリア性紙コップ「新エコクリスタルカップ」(サンプル品3種類)、
卓上複屈折観察装置・CNC/CNF溶液サンプル
東罐興業について
東罐興業は、1943 年の創業以来、紙とプラスチックを素材とした、数多くの包装容器を世に送り出してきました。特に紙コップは、国内のリーディングカンパニーとしてお客様の幅広い要望にお応えし、自然環境に配慮し、多様なライフスタイルに合った製品を提供しています。「社会のニーズと自然環境に調和した製品とシステムを創造し生活文化の向上に貢献する」ことを経営理念に掲げ、その実現のために従業員の個性と多様性を生かし、包装容器の「変革」と「創造」に挑戦し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進していきます。
東洋製罐グループについて
東洋製罐グループは、金属・プラスチック・紙・ガラス等、それぞれの素材が持つ特性を活かしたさまざまな容器をグローバルに提供する総合包装容器メーカーです。包装容器事業のほか、エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業、不動産関連事業の5つの事業を有しています。
当社グループは、社会や地球環境について長期的な視点で考え、すべてのステークホルダーの皆さまに提供する価値が最大化するよう、2050年を見据えた「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」を2021年5月に策定しました。当社グループの目指す姿・ありたい姿を「世界中のあらゆる人びとを安心・安全・豊かさでつつむ『くらしのプラットフォーム』」と位置づけ、「多様性が受け入れられ、一人ひとりがより自分らしく生活できる社会の実現」「地球環境に負荷を与えずに、人々の幸せなくらしがずっと未来へ受け継がれる社会の実現」を目指し、事業活動を推進していきます。
1917年に創立し、国内45社(東洋製罐グループホールディングス含む)、海外49社のグループ会社を擁し、約20,000人の従業員が働いています。2025年3月期の連結売上高は9,225億円です。
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