女性ドライバー採用に地域差くっきり。全国トップは四国、最少は東北。採用意欲はわずか4社に1社、約6割が「トイレ問題」に課題感。現場ニーズと企業施策に深刻なズレも明らかに

~「クロスワークしごと白書2025」第四弾『女性雇用の実態』を調査~

X Mile株式会社

ノンデスク事業者向けの人材採用システム「クロスワーク」を提供するX Mile株式会社(読み:クロスマイル、本社:東京都新宿区、代表取締役:野呂 寛之、以下「当社」)は、物流業界の実態調査「クロスワークしごと白書」第四弾として、女性トラックドライバーに関する独自調査を実施しました。全日本トラック協会のデータによると、トラック運送事業の女性ドライバー比率は約3%と極めて低いのが現状です。6月23日からの「男女共同参画週間」を前に女性活躍推進の重要性が高まる中、現場では未だ多くの障壁が存在します。この状況を打破し、働き方改革を加速させるには、業界全体の意識改革と具体的な環境整備が急務と言えるでしょう。

▼第四弾の全文は下記よりダウンロードが可能です。

■調査結果のトピックス

1)女性ドライバーの活躍、企業の期待度はわずか4割。女性採用を「ストップ」する企業も

2)女性ドライバー採用の課題:そもそも「応募者が少ない」圧倒的

3)現場の本音:「トイレや更衣室」など設備の不備が大きな壁に

4)採用施策、企業は「雰囲気づくり」重視の一方、ドライバーのニーズは「女性専用設備」男女間の”ズレ”も

■調査の詳細


1)女性ドライバーの活躍、企業の期待度はわずか4割。女性採用を「ストップ」する企業も

女性ドライバーの採用状況について、企業の36.2%が「今後注力する予定はない」と回答。

「積極採用」はわずか24.3%、地域別にみると全国トップは四国地方で33.3%を占めます。

積極採用中と回答した企業の理由としては、「ドライバー不足の解消」に期待する声が多かったものの、4割に留まります。

一方、「近々ストップする予定」と回答したのは全体の7.0%でした。地域別に見ると、特に東北地方では女性ドライバーの採用が進んでいない現状が浮き彫りになっています。

この結果から、人手不足が続く中でも、女性ドライバーの採用に対して消極的であるか、あるいは注力していない実態が明らかになりました。

その他、企業イメージ向上や多様性尊重のブランディングを目的としている企業もいました。

2)女性ドライバー採用の課題:そもそも「応募者が少ない」圧倒的

女性ドライバー採用の課題について、企業の回答を最も多くの得たのは「応募者数が少ない」で、75.6%を占めます。「業界のイメージが魅力的でない」「どのようにアピールしたらいいかわからない」という回答も多く、募集以前の魅力発信や業界のイメージ改革に課題を感じている企業が多いことも明らかになりました。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、全産業で女性が労働者の4割以上を占める一方、道路貨物運送業では約2割に留まるなど、業界全体として業界的に女性比率が低く、応募者不足に直面していることが考えられます。

さらに、自社の魅力発信方法がわからない、適切な環境をどう整えれば良いか不明といった声も挙げられ、女性ドライバーを受け入れるための、具体的なノウハウがない実態も明らかになりました。

3)現場の本音:「トイレや更衣室」など設備の不備が大きな壁に

トラックドライバーの約半数(49.7%)が、「女性ドライバーならではの悩みや課題がある」と回答しました。

男女別に見ると、その感じ方には明確な差が見られます。

  • 男性ドライバー:「悩みがある」48.2%/「悩みはない」51.8%*

  • 女性ドライバー:「悩みがある」72.3%/「悩みはない」27.7%

*男性は、現場で実感していることの観点で回答

この結果から、女性の現場での深刻な悩みに対し、男性がその実情を十分に認識できていない現状が明らかになりました。

女性ならではの課題があると答えた理由(男女計)は、「トイレの確保」が55.6%でトップ。

次いで、50.6%が「体調管理が難しい(生理など)」と回答しており、半数以上がインフラと身体的な課題を強く感じていることがわかります。

国土交通省は道の駅や高速道路の女性用設備整備を進めていますが、現場では依然として課題が残されています。

性別で見てみると、男性が考える女性特有の悩みトップ3は「女性専用設備の不足(24.5%)」、「給与面での差(19.6%)」、「体力面での差(19.6%)」でした。

女性ドライバーが最も強く感じる悩みは「体力面での差(20.9%)」でした。次いで「女性専用設備の不足(18.6%)」、「職場での理解不足(16.3%)」が続き、少数派であることによる孤立感や偏見が課題です。設備や体力面では男女共通の認識があるものの、給与や昇進などキャリア形成に関する課題では、男女間で認識のズレが明らかになりました。

4)採用施策、企業は「雰囲気づくり」重視の一方、現場のニーズは「女性専用設備」男女間の”ズレ”も

女性ドライバー募集時の工夫として、企業の28.9%が「働きやすい環境づくり」と回答。

次いで、「セクハラ・パワハラ防止策の徹底」、「女性専用の休憩室や更衣室を設置」が各20.0%です。

一方、ドライバーが会社に求める「女性採用・活躍の支援」で最もニーズが高いのは、「女性専用設備」で42.2%を占めます。次いで「男女別のトイレの整備」が41.5%と、企業側の施策で20.0%に留まる「女性専用の休憩室や更衣室の設置」と比べ、現場からの要望が大幅に上回っていることがわかります。

男女別にみると、女性が最も切実に訴えるのは、「男女別のトイレ整備(12.8%)」や「女性専用休憩室・更衣室の設置(10.8%)」といった物理的インフラの不足です。「運転席や荷台の改良(各10.8%)」による体力の負担軽減も、重要な課題として挙げられています。

一方で男性は、「運転席や荷台の改良」に約10%が関心を示しているものの、女性が最も重視する「トイレ整備」はTOP5に入っていません。その代わりに「ハラスメント対策の徹底(8.52%)」が上位に見られ、女性の安全への意識の高まりが反映されています。

また、「職場の理解」や「昇進・管理職への道」など、女性が重視する項目については、男女間で認識のギャップが明確に浮かび上がる結果となりました。

■調査のまとめ

今回の調査で、人手不足の物流業界における女性ドライバー採用の停滞が浮き彫りになりました。多くの企業が採用に消極的で、「応募者が少ない」のが最大の課題です。これは、業界の魅力発信不足や女性労働者比率の低さが背景にあります。

現場の女性ドライバーからは、男女別トイレや更衣室といった基本的な設備の不足が深刻な悩みとして挙げられています。男性ドライバーとの認識には大きなギャップがあり、女性の働きづらさが十分に理解されていないのが現状です。企業が「働きやすい環境づくり」を掲げても、現場の求める設備整備との間に大きなズレがあります。

この状況を改善し、女性ドライバーの活躍を促進するには、業界全体の意識改革が不可欠です。国土交通省は「トラガール」の育成を推進していますが、未だ95%以上が男性ドライバーという現実があります。「男女共同参画週間」が始まる6月23日を機に、企業と行政が一体となり、女性ドライバーがより活躍できる環境整備を進めることが期待されます。

▼第四弾の全文は下記よりダウンロードが可能です。

■調査概要

・調査期間:2025年3月12日〜2025年3月21日

・調査方法:インターネット調査、ウェブアンケートによる調査

・調査対象:全国20代以上の男女

 └物流事業者の経営者・役員の方185名

 └当社求人・転職サイト『クロスワーク』の会員登録者720名のトラックドライバー

出典:男女共同参画習慣|内閣府

出典:日本のトラック輸送産業現状と課題 2024|公益社団法人全日本トラック協会

出典:トラガール促進プロジェクト|国土交通省

■関連する調査リリース

・第一弾:【物流2024年問題から1年、現場と経営の実態調査<第一弾>】「物流関連二法」の施行目前、業界が直面する変化と課題とは?3人に1人のドライバーが「収入減」、残業時間「月10時間未満」が最多

・第二弾

ドライバー不足6割超の一方、2割が退職理由を「把握できていない」希望通りの育休取得約1割、若者の定着離れも加速。全国905名の声から読み解く物流現場のリアル

・第三弾(全国版)

「収入が同等以上なら地元に戻りたい」地方出身ドライバー5割、“地元を離れて働く物流人材”への支援、東北では78%が「なし」人材定着や女性流出への課題意識にも地域差が

■X Mile株式会社 会社概要

  • 会社名:X Mile株式会社(クロスマイル)

  • 代表者:代表取締役CEO 野呂 寛之

  • 所在地

    • 東京オフィス(本社):東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア W7F

    • 大阪オフィス:大阪府大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第三ビル4F

    • 福岡オフィス:福岡県福岡市中央区大名1-8-6 HCCビル5F

    • 名古屋オフィス:愛知県名古屋市中区丸の内1-10-29 白川第8ビル 5F

    • 広島オフィス:広島県広島市南区京橋町1-7 アスティ広島京橋ビルディング1・2F

    • 札幌オフィス:北海道札幌市中央区南2条西8-3-1 大光ビル2F

  • 設立:2019年2月

  • 資本金:1億円

  • HPサイト:https://www.xmile.co.jp/

■サービス概要

(1)働き手不足を解決するHRプラットフォーム「クロスワーク

クロスワークは、物流・運送・建設特化の人材採用システムです。登録者数は全国に70万人を超え、取引事業数は20,000社以上。上場企業含め、大手グループ様の導入実績があります。また、ドライバーや施工管理、整備士など職種に特化した人材紹介サービスも提供しており、即戦力人材の確保に役立つサービスを展開しております。


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(2)労働生産性の低さを解決ノンデスク産業向けSaaS・プラットフォーム「ロジポケ

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■採用情報

X Mileでは、巨大産業の変革に挑戦する仲間を積極採用中です。今回の調達資金を活用し、超巨大なノンデスク産業のDXを推し進めるため、コンパウンドスタートアップとしてマルチバーティカルな事業開発を支える人材採用・組織を強化いたします。当社は、ソフトウェアエンジニアやデザイナー、プロダクトマネージャーといった職種を中心としたプロダクト部門、法人営業や事業開発などのセールス部門、財務や人事といったコーポレート部門の3部門で構成されております。

今後の採用活動を通じて、特にプロダクト、セールスの両部門の組織を拡大するほか、トップマネジメント人材を採用してまいります。


▼会社採用情報

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会社概要

XMile株式会社

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URL
https://www.xmile.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア W7F
電話番号
03-6845-3624
代表者名
野呂寛之
上場
未上場
資本金
19億4000万円
設立
2019年02月