心理的なストレスホルモン「アドレナリン」によるメラニン産生への影響を確認~第121回日本皮膚科学会総会にて発表~
株式会社シーボン(証券コード4926)は、心理的ストレスとシミ形成の関連性について研究を行い、新たに知見を得ました。本研究の成果は、2022年6月2日(木)~5(日)に開催された第121回日本皮膚科学会総会(会場+Webハイブリッド開催)で発表を行いましたのでご報告いたします。
- 研究の背景
社内アンケート※1を実施したところ、ストレスを感じた時にシミやくすみが気になったという回答が得られたことから、心理的なストレスがメラニン合成を促進する可能性があると考え、心理的ストレスホルモンの一種であるアドレナリンと、メラニン産生を担うメラノサイトの関係について調査しました。
- 研究結果
本研究では、正常ヒトメラノサイト(以下メラノサイト)においてアドレナリンがメラニンの産生を促進し、さらにNGFがデンドライト*の分枝を促進することを明らかにしました。これらの結果から心理的ストレスホルモンの一種であるアドレナリンが表皮角化細胞とメラノサイトの両方に作用することで、シミやくすみが増強される可能性があることを見出しました。
* NGF:神経成長因子。皮膚では表皮角化細胞や真皮線維芽細胞などから放出され、角層内部への神経線維の伸長を促進し、かゆみの誘発に関与すると考えられている。
*デンドライト:樹状突起。神経細胞などの表面から枝のように分枝した突起で、細胞間の情報伝達などの役割を果たす。メラノサイトでは表皮角化細胞へのメラニンの受け渡しを行う。
※1 調査期間:2018年8月3日~16日 対象者:自社女性従業員10~60代, 419名
※2 参考リリース:(アドレナリンの皮膚保湿機能への影響と「カラーの花由来酵母培養液」の皮膚ストレスへの有用性を確認)
(第119回日本皮膚科学会総会にて発表)
- 研究結果
アドレナリンがシミの元となるメラニンの産生に影響を及ぼしているかを遺伝子発現解析により確認したところ、メラノサイトへのアドレナリンの添加により、メラニン合成に関与する遺伝子(MITF*, TRP1*, DCT*)の発現が増加することが明らかになりました(図2)。
また、アドレナリン添加によりメラニン合成を促進するチロシナーゼの活性も上昇しており(図3)、メラノサイトの黒色化(図4)も認められました。
* MITF:メラノサイト誘導転写因子
* TRP1, DCT:メラニン合成に関連する酵素
■NGFによりデンドライトが分枝したメラノサイトの数が増加することを確認。
表皮ではメラノサイトと表皮角化細胞が隣接していることから、アドレナリンが表皮角化細胞に作用することで産生されるNGFが、メラノサイトにも影響を及ぼす可能性について検証しました。
NGFをメラノサイトに添加すると、メラニンを表皮角化細胞へ輸送する役割を担う「デンドライトが分枝した細胞」が増加することが分かりました。(図5)以上の結果から、NGFがメラニンを受け渡す経路を増加させることで、表皮角化細胞がメラニンを取り込む機会が増えることが示唆されました。
- シーボン.について
「美を創造し、演出する」という企業理念に基づき、化粧品の力を最大限に引き出す独自の方法として、ホームケア (自宅でのスキンケア)+サロンケア(定期的なサロンでのプロのお手入れ)こそが、美肌への近道という結論にたどり着きました。
シーボン.は、唯一無二のビューティ・プログラムで、美肌を適えるブランドとしてこれからも展開してまいります。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- スキンケア・化粧品・ヘア用品
- ダウンロード